美和野らぐのレビュー一覧
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ネタバレガールズバンドもの、もしくは音楽バトルもの。
いやあ面白い。これは少年マンガの世界だ。
圧倒的な弱者(ギターが下手な女子高生)がある一つの突き抜けた才能で強者を破っていく展開。
その過程でライバル(有名女子ギタリストたち)との切磋琢磨と共闘は、まさしく「友情、努力、勝利」の方程式。
これで面白くならないはずがない!
敗れたものたちが清々しいのが良いね。
みんなモテる力を全てぶつけ、後悔がないからだろう。
オーディションに参加した理由を聞かれ、ヒロインの長閑が「もう一度彼女の隣に立ちたいんです」と答える場面で思わずグッと来てしまった。良いよなあ、そう言うの。
続きが楽しみ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本作は、シリーズ第二巻として物語の輪郭をさらに鮮明にしながら、その核心に静かに踏み込んでいく一冊である。前巻で提示された“不死”という特異な設定は、本巻において単なるギミックではなく、存在そのものの在り方を問い直す装置として機能し始める。冷堂紅葉という人物が背負う時間の重み、そして彼女が他者と関わることの意味が、より深く、より切実に描かれている。
タイトルに掲げられた「希望」は、決して軽やかな言葉ではない。むしろ本作においてそれは、喪失や痛みを経た先でようやく見出される、脆くも確かな灯のように描かれる。物語の随所で突きつけられる選択は残酷でありながら、その選択の中にこそ人が生きる理由が宿ることを、本作は静かに語りかけてくる。
ミステリとしての構成も堅実で、事件の解決そのものよりも「なぜそうならざるを得なかったのか」という人間の内面に焦点が当てられている点が印象的だ。論理の明晰さと感情の必然性が重なり合うことで、読後には単なる謎解き以上の余韻が残る。読み進めるほどに、登場人物たちの選択が持つ重みが胸に迫り、その重さこそが物語の価値を形作っていると感じた。
特筆すべきは、冷堂紅葉の佇まいである。不死という特異な存在でありながら、決して超越者として描かれない。むしろ人間よりも人間的な葛藤を抱え、迷いながらも誰かのために在ろうとする姿は、静かな強さを湛えている。その姿勢があるからこそ、本作の「希望」は抽象的な理念ではなく、血の通った感情として読者に届くのだろう。
本巻は派手な展開に頼らず、人物の心情を丁寧に積み重ねることで物語を深化させた。読み終えた後に残るのは高揚感というよりも、確かな充実感である。痛みを知ったうえでなお前を向こうとする意志――その尊さを静かに、しかし力強く描き出した本作は、シリーズの価値を一段と引き上げる重要な一冊であると感じた。 -
Posted by ブクログ
バトルあり謎解きありちょっぴり恋ありのミステリージャンルと呼んで良いのか不明な作品でした!w
理耶のトンデモ推理に翻弄される『本格の研究』の面々が面白かったです。姫咲、雨名、ゆゆ、イリス、それぞれ表と裏の顔を持っていたので印象にも残りやすくキャラが多いのに誰が誰だか分からなくならずに済んだのも良かったです。
屋上に死体があるのに落下死した遺体がある話が一番「なんで?」と思わせられて引き込まれた謎だったので、お気に入りです。電子書籍特典の書き下ろし短編は平和な謎解きだったので、こういう安心して見れる話もちょくちょく挟んでくれたらもっと嬉しくなります。
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Posted by ブクログ
ネタバレ零雫著『不死探偵・冷堂紅葉 01.君とのキスは密室で』は、異能ミステリでありながら、人の「生」と「心」を丁寧に描いた作品。
不死の探偵・冷堂紅葉は当初、冷静で感情を見せない存在として登場するが、事件と向き合い、天内晴麻と関わる中で、少しずつ人間らしい温かさを取り戻していく。その変化が物語の核であり、推理の過程以上に胸を打つ。
密室トリックや異能力要素も巧みに組み合わされており、論理と感情がせめぎ合う展開は、知的でありながらも人間味にあふれている。
冷堂紅葉という人物が、理性と孤独を超えて“生きる意味”を見いだしていく――その静かな再生の物語として、余韻深く心に残る一冊だった。