小宮正安のレビュー一覧

  • ベートーヴェン《第九》の世界

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    壮絶な時代背景を踏まえ、強烈な力を用いて作られた作品だからこそ、聴衆が自分を重ね、表現するものとなり、逆に作品を通じ背景や作者の肖像を作り上げていく。古典作品の楽しみ方を一つ増やせた気がする。

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    2025年01月15日
  • モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン

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    ヨーロッパ行って、音楽が学問の中で地位が高かったって本当の意味で分かったような気がした。例えば中世ヨーロッパ研究で音楽はどの学問より付き物だからな。

    小宮正安 こみや まさやす
    1969年、東京に生まれる。東京都立西高等学校卒、1992年東京大学文学部社会学科卒業。専門はヨーロッパ文化史、ドイツ文学。2000年『ヨハン・シュトラウス ワルツ王と落日のウィーン』(中公新書)でデビューして以降、ヨーロッパ文化を音楽・建築・コレクションといった多角的な視点から捉えた著作活動をおこなう。『レコード芸術』や『週間読書人』といった幅広いジャンルの雑誌媒体にも定期的に寄稿。2006年

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    2024年07月04日
  • モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン

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    Mozartに関して以上に、ケッヘルの生きた時代のハプスブルグ帝国などヨーロッパの歴史について書かれてあり非常に意味深い内容であった。生きていくことだけに必死な人間・お金と時間に恵まれ学問研究に人生を送れる人間、いつの時代・国にも共に存在するが平和と豊かさが文化を築いて行く。学校schoolの語源となったギリシャ語のscholeは閑暇を意味している。天文・測量など実用的学問は貧しさを豊かさへ導くが、実用的目的を離れ豊かさを確実なものにする哲学・芸術などはやはり生活の余裕がなければうまれないであろう。現代は「気晴らし」にうつつを抜かし忙しい日程とお金を費やすことに追われ、余計なことと片付けられる

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    2012年03月24日
  • モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン

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    彼のこの凡庸がなければ、モーツアルトは....。
    天才として、残っていたか?
    凡庸な自分が励まされているような気がした。

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    2011年11月30日
  • 姫君の世界史 エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国

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    麗しき后妃の光と影を知るための一冊。

    最後のオーストリア帝国皇帝・フランツ=ヨーゼフの正室であるエリアべートの評伝です。

    世界史に興味・関心があり、何かとっつきやすい本はないかと探している中で手に取った本です。

    ハプスブルク家やオーストリア帝国といえば、かつての中央ヨーロッパの大国。
    今となっては、ウィーン合唱少年団のような文化面でかろうじて印象をのこすオーストリア。
    盛者必衰の無常観にシンパシーを感じる自分としては、おもしろく読めました。

    主人公をざっくりと紹介します。
    オーストリア皇后エリザベート(1837–1898)、通称「シシィ」。フランツ=ヨーゼフ1世の后妃で、ヨーロッパ宮廷

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    2025年09月24日
  • ベートーヴェン《第九》の世界

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    芸術作品は、芸術家の生きた時代背景やその意図に迫ったとしても、今を生きる人が解釈する場合、どうしても今の時代背景や文化のバイアスから完全に逃れることは難しい。ドラマティックな構成をもつ第九の場合にはそれが如実に表れているということを丁寧に分析された実例から学べたのが収穫。

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    2025年03月22日
  • モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン

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    ネタバレ

    「…昔はモーツァルトのケッヘル番号を全てそらんじていたものだけど…」
    『ある愛の詩』の主人公ジェニファーが死を目前にしてふと漏らした言葉。「ケッヘル」という名前を初めて知ったのはこのシーンを見たときだったと思う。

    3大Bとはよく言われる言葉だけれど、実際クラシックで最も良く売れるのはバッハ、ベートーヴェン、そしてモーツァルトだろう。そしてその作品のタイトルに必ずつけられているK(もしくはKV)で始まる番号、これがケッヘルその人の頭文字である。

    彼の人生はきらびやかな歴史を持ったハプスブルグ帝国の最後の輝きと静かなる凋落とともにあり、それを忠実に反映してもいた。メッテルニヒの圧政下でささやか

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    2014年08月10日
  • ベートーヴェン《第九》の世界

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    ネタバレ

    ベートーヴェンの第九とシラーの関係や歴史の話が面白い。曲の中身になるとちょっと…。ベートーヴェンの色んな面が見れたりするのも良い感じ。

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    2025年09月19日