奥浩哉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『変』を読んでいた時も思ったが、奥浩哉の漫画に描かれる人間の感情には「音」が感じられない。人間が放つ「気の気配」とでも言うのか、なんと言えばいいのか言葉で表現するのが非常に難しい。人間の感情を排除し、リアルで緻密な「絵」を構築する事のみに特化していくのか、と思って読んでいると、あ、今、気が揺れている、漫画を読むと言う習慣化された姿勢で対峙すると、そう言う風に不意にやって来る感じ。絵の緻密さに気を取られて、作者が人間臭さと言うものを忘れて描いてるのでは、と言う気になった時に不意に降りてくるのだ。
母を想う皓の涙が正にそうだった。この子、こんなに感情移入を一切せずに人を殺し続けていると言うのに、本