八重樫文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
端的に言うと、『ヒットする商品を作るためには「シナリオを再定義」する必要がある』ということを説いた書籍。
「言うは易し行うは難し」であることを筆者も重々理解されているからだと思いますが、成功事例が沢山描かれているので、とてもイメージがつきやすかったです。
以下、所感で内容を簡単にまとめました。
◾️製品・サービスのイノベーションは、常に2種類しか存在しない。
①既存の問題解決を目指すイノベーション
②意味の創造を目指すイノベーション
①とは、延長線での「今以上」。
②とは、問題自体の再定義。(本書の骨子)
◾️意味のイノベーションでは、2つが重要
方向性は「内から外へ」
アイデア作り -
Posted by ブクログ
イノベーションの方法論について、根源的な問いかけをする。
イノベーションの考えることは、「どうやって」を
問いかけているが、それは問題解決に対応している。
外から内へ。問題は、どこにあるのか。
それをどうやって解決するのか?
アイデアは、次から次へと出てくる。
しかし、何故か?行き詰まりを迎えている。
沢山のアイデアを作り出すことではない。
問題解決のイノベーションの限界を迎えている。
本来のイノベーションとは、「何故」と意味を問いかけることだ。
意味のイノベーションが求められている。
何故生きているのか?なぜ仕事をするのか?
その問いかけに、応えるべき時代なのだ。
内から外へ。自分のしたい -
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イノベーションを、「問題解決のイノベーション(クリエイティブな問題解決)」と「意味のイノベーション」の2つに分け、新しく世界を意味づけする「意味のイノベーション」について、価値、原理原則、どう組織で生み出していくのかというプロセスまで書かれた素晴らしい本。
贈り物を作るように、自分の内から溢れる想いを大切にすること、新たな視点、深みにたどり着くために、解釈者による批判を快く受け入れる、1人、小さなチームから始めるなどなど新たな知見がたくさん得られた。
熟考という言葉が好きになった。
語り口も面白く、具体例も豊富なので、概念として新しいことも多いが、理解しやすい。
素晴らしい。 -
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ネタバレ同僚から誘われて著者お二人のトークショーに参加した後、
本作を(やっと)読みました。
頭がクリアになるような「当たり前を疑う」視点をもらえる本です。
個人的には「終章」がとても読みやすく、腑に落ちました。
・大きなデザイン、小さなデザイン(=プロセス)
・ヨーロッパにおけるデザインとは?
日本が遅れているわけではない!
・デザインってなんだ?
・デザイナーってなんだ?
・ほぼ日、キャンドル、アンナG=意味のイノベーション
・「かた」と「かたち」
・グローバル化とローカル化は綱引き。
原産地が明確だからこそグローバルで売れる。
カリフォルニアのApple, スイスのNestle。 -
Posted by ブクログ
イタリアを始めとしたヨーロッパのデザインの歴史を振り返るととともに米国との比較など行い、世界のデザインとビジネスの潮流を俯瞰する。そこで、中小企業に向けて多大なコストが掛かる技術革新や顧客視点(アウトサイドイン)でその問題を解決するアプローチとは異なった視点でのイノベーションを提唱しています。それが「意味」を変えることで価値を高める「デザイン・ドリブン・マネジメント」だとして、その実現にはアートの力が重要と説きます。その好例として紹介されているのが糸井重里氏が率いる「ほぼ日」であるとのことで、とてもよく分かったのですが、参入障壁の低さをカバーする何かが必要そうなのが、気になったところです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ人生をこんなんでなくチャンスと捉える人のための本。意味のイノベーション。人間は外せなく目的によって評価されていると信じる人のための本。生活のソリューションでなく贈り物である。意味の探索についての本。
意味のイノベーション、ジョブ理論とも言ってることは共通しているように感じる。
デザインとついているが、いわゆるデザインの本ではなく、企図するという意味のデザイン。
メモ
・意味のあるビジョンが一つあれば良い。
・批判精神と自分自身から始めることが重要
・問題解決のイノベーションと逆で内から外、批判精神からイノベーションを生み出すのが意味のイノベーション
・ヤンキーキャンドル。蝋燭はあかりから香り -
Posted by ブクログ
ネタバレデザイナーとして働く中、このタイトルに目を奪われ手に取りました。内容は主にイタリアで行われている「デザインドリブンイノベーション」という思考方法を活用したデザイン政策に関してです。個人的に、デザイナーのスタイリングとしての役割に限界を感じており、にも関わらずソーシャルデザインといったスタイリング能力だけでは実現不可能な事柄を求められていることに違和感を感じていました。どうすればデザイナーとして社会に関われるのか。そういったことにヒントを得ることができる内容でした。イタリアデザインは人間を中心とした考え方が根底にあるにも関わらず小さなデザインの域を出ていけないのは経営をデザインが混ざっていけない
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Posted by ブクログ
これからの顧客に対して新しい価値を提供するには、「問題解決のイノベーション」ではなく、「意味のイノベーション」が必要である。その為には、今までのイノベーションのプロセスではなく下記のプロセスを大切にするということ。
・内から外へのイノベーション(今までの外から内へのイノベーションではなく)
・批判精神(今までの批判してはいけないということからは間逆の考え)
これらを実現する為には、まず自分から始まり、スパーリングペアにより、自分自身の考えを深め、
ラディカルグループにより仮説を進化させる。その様な過程を経てから初めて多くの人にさらさないと多くの人かららの否定に耐えることが出来ない。
この様 -
Posted by ブクログ
「突破するデザイン」Roberto Verganti
できるだけ早く結婚して子供を持つ方がよいのだと、全員が信じて疑わない時代がかつてあった。唯一の選択は「誰と」であり、いつではなかったし、その後何をするでもなかった。
最近まで人々の人生における問題の多くは予め規定されていた。学校を卒業し、伴侶に出会い、仕事を見つけ、住居を構え、子供を持ち、キャリアを積んでいく、と言ったような。これらは文化によって決定づけられ、社会構造に根深く染み込み、人生に意味と方向性を与えていた。人々がそこに疑問を挟む余地はなかった。誰を伴侶にすべきか、子供を何人持つかといったことにはそれなりに頭を悩ませたが、注力し