【感想】
馬関海戦
龍馬と後藤象二郎との清風亭会談
高杉晋作の死
船中八策
大政奉還
最終回の冒頭などなど・・・
ドラマでの大作っぷりから1%程度の感動やクオリティしか伝えれないのは、やはりライトノベルの弱点だな。
台詞やシチュエーションが違うってのもあるが、この程度なのは非常に残念・・・
しか
...続きを読むし、そんなライトノベルでも最終回はやっぱりイイ。
(ちなみにドラマでは謎だった龍馬の暗殺者が、小説では京都見廻組と記されている。)
特にこの第4部では、活躍とは裏腹にこれまで仲間であった西郷や桂たちから煙たがられ孤立していく龍馬が描かれているのがツライな。
弥太郎との最後の絡みや、龍馬を確かめに来た中岡とのやり取りは、ドラマ同様に胸がアツくなった。
「世の人は 我を何とも 言わば言え。我がなす事は 我のみぞ知る」
この詩が本書の通り死の直前に書かれた物ではないとのことだが、私心を一切もたずに利他の心のみで日本を「洗濯」した龍馬は、本当にいつまでも僕のヒーローです。
【引用】
p89
「人は、どういて死んでしまうがじゃろうのぉ。天が、おまんの役目は終わったと思われちゅうきじゃろうか?」
「そうかもしれませんね。そやかて、人の死というものは終わりだけではないと思います。その人の役目を、志を受け継ぐ者にとっては、始まりどすさかい。」
p266
京都見廻組はその最たるものだ。
京の治安維持を目的に、京都守護職・松平容保の下に置かれたのが見廻組と新撰組だ。
両者の違いは、新撰組が浪人の集まりであるのに対し、見廻組はれっきとした幕府直参たちの集まりである。
慶喜が大政奉還したことにより、その立場が危うくなっている。
p274
この「◯◯◯」があるがために、龍馬に振り回されている。
そう思うにつけ、西郷の内心では、龍馬への怒りが沸々としていた。
p278
「けんどの、龍馬!
人がみんなあ自分のように新しい世の中を望んじゅうと思うたら大間違いじゃぞ。
口ではどう言うちょっても、いざ扉が開けば、戸惑い、怖じ気づく者は山のようにおるがじゃ!
おまんのやることが正しければ正しいほど、邪悪なものが人の心に芽生えることもあるがぜよ。
そのうち怒りの矛先はおまんに向くろう。
眩しすぎる日の光は、腹が立つゆうことを知っちゅうきにのぉ!」
「世の人は 我を何とも 言わば言え。我がなす事は 我のみぞ知る」
「わしはわしができることをやろうとしただけじゃ。
おまんもおまんが思うように、好きなように生ければえいがじゃ。」
「おまんは今、この金で世の中と繋がっちゅうがじゃぞ、弥太郎!
この金で日本一の会社を作って、日本人を幸せにせねばならんがじゃ。
それはわしには出来ん。この世で岩崎弥太郎だけが出来る大仕事ぜよ!」
「自分の言うたことを実現させや!
必ず日本一のカンパニーを作りや!
わしに成すべきことがあったように、それがおまんの成すべきことぜよ、弥太郎!」
p290
「みんなあで選ぶがじゃ、志がある者を選ぶがじゃ。
それを、この人らあが助けていけばえいがぜよ。
…わしを斬る前に、よう考えてくれや。」
「…おまんの名前がないぜよ。」
「わしは役人になるつもりらあ、これっぽっちもないき!
これを書き終えたら、わしの仕事は終わりぜよ。」