あらすじ
幕末の風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、稀代の経済人・岩崎弥太郎の視線から描くオリジナル作品。討幕を目指す薩長両藩が勢力を拡大し、勢力挽回を目論む土佐藩の山内容堂は龍馬の奇策「大政奉還」を手に京へ乗り込んでいく。政治的緊張が高まる中、龍馬も京に向かうが……。シリーズ完結巻。
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Posted by ブクログ
【感想】
馬関海戦
龍馬と後藤象二郎との清風亭会談
高杉晋作の死
船中八策
大政奉還
最終回の冒頭などなど・・・
ドラマでの大作っぷりから1%程度の感動やクオリティしか伝えれないのは、やはりライトノベルの弱点だな。
台詞やシチュエーションが違うってのもあるが、この程度なのは非常に残念・・・
しかし、そんなライトノベルでも最終回はやっぱりイイ。
(ちなみにドラマでは謎だった龍馬の暗殺者が、小説では京都見廻組と記されている。)
特にこの第4部では、活躍とは裏腹にこれまで仲間であった西郷や桂たちから煙たがられ孤立していく龍馬が描かれているのがツライな。
弥太郎との最後の絡みや、龍馬を確かめに来た中岡とのやり取りは、ドラマ同様に胸がアツくなった。
「世の人は 我を何とも 言わば言え。我がなす事は 我のみぞ知る」
この詩が本書の通り死の直前に書かれた物ではないとのことだが、私心を一切もたずに利他の心のみで日本を「洗濯」した龍馬は、本当にいつまでも僕のヒーローです。
【引用】
p89
「人は、どういて死んでしまうがじゃろうのぉ。天が、おまんの役目は終わったと思われちゅうきじゃろうか?」
「そうかもしれませんね。そやかて、人の死というものは終わりだけではないと思います。その人の役目を、志を受け継ぐ者にとっては、始まりどすさかい。」
p266
京都見廻組はその最たるものだ。
京の治安維持を目的に、京都守護職・松平容保の下に置かれたのが見廻組と新撰組だ。
両者の違いは、新撰組が浪人の集まりであるのに対し、見廻組はれっきとした幕府直参たちの集まりである。
慶喜が大政奉還したことにより、その立場が危うくなっている。
p274
この「◯◯◯」があるがために、龍馬に振り回されている。
そう思うにつけ、西郷の内心では、龍馬への怒りが沸々としていた。
p278
「けんどの、龍馬!
人がみんなあ自分のように新しい世の中を望んじゅうと思うたら大間違いじゃぞ。
口ではどう言うちょっても、いざ扉が開けば、戸惑い、怖じ気づく者は山のようにおるがじゃ!
おまんのやることが正しければ正しいほど、邪悪なものが人の心に芽生えることもあるがぜよ。
そのうち怒りの矛先はおまんに向くろう。
眩しすぎる日の光は、腹が立つゆうことを知っちゅうきにのぉ!」
「世の人は 我を何とも 言わば言え。我がなす事は 我のみぞ知る」
「わしはわしができることをやろうとしただけじゃ。
おまんもおまんが思うように、好きなように生ければえいがじゃ。」
「おまんは今、この金で世の中と繋がっちゅうがじゃぞ、弥太郎!
この金で日本一の会社を作って、日本人を幸せにせねばならんがじゃ。
それはわしには出来ん。この世で岩崎弥太郎だけが出来る大仕事ぜよ!」
「自分の言うたことを実現させや!
必ず日本一のカンパニーを作りや!
わしに成すべきことがあったように、それがおまんの成すべきことぜよ、弥太郎!」
p290
「みんなあで選ぶがじゃ、志がある者を選ぶがじゃ。
それを、この人らあが助けていけばえいがぜよ。
…わしを斬る前に、よう考えてくれや。」
「…おまんの名前がないぜよ。」
「わしは役人になるつもりらあ、これっぽっちもないき!
これを書き終えたら、わしの仕事は終わりぜよ。」
Posted by ブクログ
熱くなった!今の日本があるのも、龍馬をはじめとしたこと方の存在があったから。出来ないと思われていたことを、やってしまったとき、人はすごく感動する。とても、ワクワクさせてくれる作品です。
Posted by ブクログ
NHK大河ドラマ『龍馬伝』最終巻。亀山社中から海援隊と名前を変え、幕府と戦う長州を助け薩長同盟が成立、世は大政奉還へと動いて行く。薩長同盟から大政奉還までの歴史的内容は分かりやすく書いてあるが、本題の龍馬暗殺はあっさり。