三田村信行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「風の陰陽師」気になっていた続きを読んだ。ますます面白くなってきた。
都の夜に不吉な兆しが現れた。闇の孕み子は道満に操られ人を襲い、黒主の妖術で都の夜は悪の跳梁する闇に包まれた。
気配を感じると清明は赤眉とともに退治に出て行ったが、闇は増すばかりだった。
清明は中納言邸に結界を張って咲耶子を守ってきたが盗賊袴垂保輔は、咲耶子を隠れ家から連れ去ってしまう。
咲耶子は五条堀川に連れ去られていた。黒主と道満は 咲耶子が帝の后になるのを妨害する。加茂忠平が娘を宮中に入れたいと思っていた。二人はそれに加担し、咲耶子が永久に眠ってしまう術をかけた。
清明は祖父が亡くなり、都を留守にしていた。帰ってみると咲耶子は中納言の別荘で眠り続けていた。
清明は咲耶子のそばで祈っていた。そこに師の智徳が来て清明は咲耶子の夢の中に送り込んでもらった。
そこは夢魔の世界だった。出合った二人は大ムカデの秋津と戦って、目が覚めた。
現れた闇の嫗を智徳が追い払い、都は再び明るさを取り戻した。
咲耶子は帝の后になるために宮中に入り、清明の初恋が終わった。
母の葛の葉は祖父の後をついで棟梁になった玄馬と結婚した。
余り変化が無い話なのであらすじだけを書いた。
中で貴船川をいかだで遡り貴船神社にいたる話は、よく知った川沿いの道の湿った空気を思い出した。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的には、すっきりさっくり飛ばし飛ばしといった印象。
警部殿の自殺の理由をどう解釈・表現するかは難しいですが、この本での書き方は誤解が生じやすそうではと思う。
◯飛ばされているエピソード例
・プティ・ジェルヴェの銀貨
・警部殿の生い立ちの記載(「若い頃に監獄で働いていた」旨はあります)
・ファンティーヌが娼婦になったこと
・棺に隠れるエピソード
・ABCの友の名前(「マリユスの友人たち」で一括り)
ほか多数
・ファンティーヌの感情
この本でのファンティーヌは工場を追い出された直後から、「なんて冷たい人なんだろう」と市長を恨んでいます。
ユゴー先生の原作だと、最初は自分自身を恥じるばかりで誰のことも恨んでいませんでしたが、生活と精神が荒むにつれて怨嗟の気持ちが生まれてきます。
・ファンティーヌの放免
放免の件で、ユゴー先生の原作だとかなり食い下がる警部殿が、この本では警部殿が反論一つせず引き下がります。
「さすがのジャベール警部も、市長には逆らえません」だそうです。ちょっと弱腰でかわいい警部殿ですね。
・免職願いの場面
この本の警部殿はバルジャンを告発していないようなのですが、「ずっと疑っていた」ことで警察を辞めようとされています。責任感が強いですね。
またこの本では、警部殿はバルジャンの説得に従って警官職にとどまったようで、バルジャンが警部殿を「なだめて帰した」という記述になっています。
・オリオン号で水夫を救助しない
「軍艦で働いていたとき、足を滑らせたふりをして」逃げ出すことは書いてありますが、その契機だった救助はありません。
・バルジャンの予感(追加の記述)
この本のバルジャンは、警部殿がパリまで追いかけてくることを予感しています。
用心深いのかもしれませんし、ちょっと臆病なのかもしれません。
・会堂番に変装しない
警部殿が会堂番に変装するエピソードが省略されていて、いきなりゴルボー屋敷においでになります。
思い立ったら即実行で不言実行な警部殿ですね。
・窓ガラスを破る人
アゼルマがガラスを手で割るエピソードがないので、彼女は怪我しません。
テナルディエが自分で割っていますが、怪我はしなかったようです。
・馬車で追えなかった理由
コゼットを追いかけようとしたマリユスが馬車に乗り損ねたのは、お金がないからではなく出遅れたからのようです。
なので「乗れなかったのはエポニーヌのせい」ではなくなっています。
・ジルノルマン翁の失言
結婚したいと相談に戻ったマリユスが怒って帰る理由のジルノルマン翁のセリフは、「妾にすればいい」とまでではなく「金をせびり取ろうとしている女だろう」になっています。
それはそれで非常に失礼なので、もちろんやっぱりマリユスは怒ります。
・布団・兜の緒
バルジャンのバリケードでの活躍「布団で砲弾を防ぐ」「兵士を殺さずにうまく反撃する」などが特にありません。
でも警部殿の身柄は問題なく譲り受けて、ちゃんと逃がしてあげます。
・警部殿の入水の理由
この本では「こんな気持ちでは警察の仕事を続けられないが、警察を辞めたらすることがない」という書き方になっています。
ユゴー先生の書き方も解釈が難しいですが、「辞めたらすることがない」という自ご分の今後への心配ではないように思います。
・マリユスの嫌がらせ
バルジャンの告白を聞いたマリユスの嫌がらせが、マイルドでさっくりとですが書いてあります。
ここも省略されがちなので、珍しいなと思います。