北川智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ねね」といえば、何度も何度も映画、舞台、ドラマ、小説で描かれてきた豊臣秀吉の正妻である。
彼女には実子がいなかったが、たくさんの養子の母として、平和を希求し、子供を愛し、戦乱の世を生き抜いた女性だった。
著者は「レディサムライ」として「ねね」を中心とした日本の女性たちから歴史を学び、未来に知識を伝えていこうとしている。
インパクトのある言葉だが、著者の言う「レディサムライ」とは、勇猛果敢な武将ではなく、皆のために生きる為政者としての強さを持つ女性のことだ。
さて、どんな姿なのだろう?
「ねね」はずいぶんと筆マメだったようで、たくさんの史料が残っている。
彼女の立場もあったと思うが、どうしても男性中心(武力を中心とした戦いの記録)になりがちな歴史の中で、稀有な存在だ。
可愛らしい(実は高貴な書き方なのだそうだが)のは、寄進状に「袮」と自分の名前の字母をサインしていた点。
公家の慣習に従って、とのことだが、高貴な身分の慣習とはいえ何となく可愛さを感じてしまう。
子供に戦の準備をしなかったり、キリスト教徒のために便宜を図ったり、母親としての側面が強く、また差別意識があまり強くはなかったのだろう、と著者はいう。
私もそう思うし、そうした政治や文化の舵取りの上手い人だったのだなと思う。
少し日本史の見方は変わっただろうか。
「ねね」もきっと間違いや失敗もあったことだろう。
しかし、伝わる史料からは私がこうありたいと思う人物像がうかがえる。
強く、優しく、柔軟に。歴史から学ぶことは実に多く、奥深い。 -
Posted by ブクログ
一週間のスケジューリングとかはとても自分には真似できないような感じでした。
万人にとって効率の良い勉強法がどう等というよりも、著者が海外での学生生活を通してよく自分自身のことを分析し、私はこういう性格だからこのやり方がいいというように、自分らしさを追求し、いかにストレスなく取り組めるように工夫してきたかという考え方に重点があります。著者さん、熱意のバランスのとり方が上手いです。
「ストレスが大きくなるんだったらいっそ諦めてしまおう」こういう思い切りは時に重要ですね、ストレスから解放された結果、潰れずになんだかんだ続けていける。
自分を知ること、ストレスマネジメントをよくして、苦しさを減らすこと。 -
Posted by ブクログ
ノートを極力とらず自分の記憶に頼るという方法は新鮮。ただ何度も反すうする時間が必要である。
そして詳細よりも全体を把握するように心がける。
Don'tに縛られず積極的にDoを探す。
いつも自分らしい決断をする。
出来ないことは素直に認めて背伸びしない。
弱点に悩むのではなく、自分の強みをとことん伸ばす。
慣れた環境から飛び出す勇気を持つ。
人生はエンドレスに素晴らしい。
やるべきこと。よりやりたいこと。に情熱を注ぐ。
本読みはポイントをつかみ、自分に有用な本棚を作る。
締め切りには徹底的にこだわる。
失敗は早く仕切り直し、次のチャンスに向かって態勢を立てる。
著者の半生を書いた書。そこから学ぶべきことを見つける。 -
Posted by ブクログ
ハーバード大学での中世日本史の授業が大人気だった著者の学習法に関するエッセイです。
高校でのカナダ留学に始まり、大学・大学院・教官という著者の学びの軌跡を辿りながら、その時々の学習方法や著者の判断・考え方が綴られていて、なかなか面白かったです。
本書から得た学びは、"楽天的にポジティブな気持ちで学び続ける"ということでしょうか。
特に壁に当たった時は、無理せず自分ができそうなことから、コツコツいくこと。そして、あるタイミングで一気に集中して乗り切る。ある意味、タイミングを見計らったランチェスター戦略でしょうか。
また、グループワークなど他者との意見交換を通じた、自分への気付きというシナジー効果を推奨してます。
著者は北米の高等教育で学んでおり、ディスカス中心の学習環境の効果を体感されたのでしょう。自分も通教大学のスクーリングで、様々なルーツの社会人学生を通じてのグループワークは、大変心地よく学べたと思いました。著者も申していましたが、学びが身体に染み込む感覚があるんですよね。聴覚だけでなく、五感で学ぶ感覚というか。
いまの日本の教育がどんなやり方なのかはよく分かりませんが、ぜひ相互啓発できる学びを積極的に取り入れて、自律的な人材を輩出して貰いたいなと、思います。
もちろん、先生など教育関係者に一方的にお願いするだけではなく、自分を含めた日本人全体が同じ想いを共有し、親や社会人などの立場から支え、共に学ぶ環境の醸成が必要でしょう。
世界に飛び出した日本人達の著書は、これからの日本の教育の在り方・指針を明示してくれてます。 -
Posted by ブクログ
カナダの大学で数学を専攻し、大学院で日本史を専攻したのち、ハーバード大で数学史と日本史を教えている日本人の女性。と、経歴を書き連ねるだけでも「異色中の異色」な存在な著者が、ハーバード大の日本史の講義で大ブレイクし、大学を代表する教員の1人として認知されるに至ったサクセス・ストーリーを記した本。SamuraiやNinjaといった、ステレオタイプな知識しか持たない学生を飽きさせることなく主体的に講義に参加させ、最終的には、特定のトピック(具体的には、「戦国大名の妻」と「京都の街の変遷史」)に関して日本人よりも遥かに深い理解を修得させる。その手法には脱帽させられるとともに、ひたすらポジティブ指向でアクティブに活動する筆者のパワーにも圧倒された。