ベン・メズリックのレビュー一覧
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・主人公はフェイスブックの創始者ザッカーバーグと確執のあるウィンクルボス(Winklevoss)兄弟を.フェイスブックをテーマにした映画ではザッカーバーグに敵対する悪役として描かれており,実世界でもそのイメージのせいで苦労したらしい.
物語はシルクロード壊滅あたりを最後とする1.5年 2011〜2013年.
・兄弟はフェイスブックの誕生に際しザッカーバーグと衝突.裁判沙汰となり巨額の和解金を得た.その資金をもとにファンドを立ち上げるもフェイスブックと因縁ある彼らはシリコンバレーでは受け入れられず上手くいかなかった.立ち行かない中スペインで緩慢と過ごしていたときビットコインと出会う.さらにビッ -
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ビットコインの1%を持つと言われるウィンクルボス兄弟(映画ソーシャルネットワークに登場したfacebookの発案者?でザッカーバーグと裁判していた)が主役のこの本とても面白い。
Facebookから勝ち取ったお金の大半をいかがわしい時期のビットコインにオールインって、なかなかできない。
そして投資しただけじゃなく、自ら働きかけてアントレプレナーシップを持って動いた。ウィンクルボス兄弟も実力で暗号資産長者になったんだなぁとわかる一冊。
そしてウィンクルボス兄弟の父が、炭鉱の現場から
自動車整備工場(当時は馬車が主流の移動手段で、車が一時的な流行でユースケースが限られるので普及しないと思われてい -
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面白すぎて一気に通読。
現実は小説よりも奇なりというバイロンの言葉のごとく、SF小説を超えるリアルの面白さ。
これが現在にリアルに起こっていることなのか考えると、ほとばしる高揚感と未来への想像。
遺伝学世界のトップであるハーバード大のジョージ・チャーチを中心として、マンモス再生への軌跡。
現在の遺伝子工学は数十年前では考えられなかった境地にすでに今の時点で達しており、さらに加速度的にあらゆるテクノロジーの進歩が今まさに起こり続けている。
ヒトゲノム計画、マラリア撲滅運動、遺伝子移植による老化の逆行。
デザイナーズベイビーから、不死の可能性までをも匂わせる。
すでに、マンモスはハイブ -
Posted by ブクログ
イーロン・マスクの経営改革が、今のフジテレビと重なって見えた。
改革はざっくり以下の3点になると思う
・言論の制限より自由を重んじる(マスクの思うだが。)
・大手広告からサブスクリプションに舵を切る(1つ目の改革のために必然的に必要になる)
・大量の社員をリストラする
フジテレビというか地上波テレビも、似たような問題をかかえていると思う。
大手広告主のcm一本足なので、ちょっとした不祥事で経営が揺らぐ。
広告主(視聴者クレーム)に弱く、どんどん制約を受ける。
だから、サブスクリプションに舵を切るべきと言われている。
この前提に立てば、イーロン・マスクが大鉈を振るったことも納得できる部分もあ -
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映画「ソーシャル・ネットワーク」が好きで、それのもとになったメズリック氏の「facebook〜」を読んでいたこともあって、「世紀の大博打」を読んでみた。
仮想通貨という言葉しか知らない、みたいな自分でも興味深く読めた。
……のだけど。facebook〜と同じく、ノンフィクションだけれど、人物の心理描写など、本人しか知り得ない・(過去のことなので)細かく書くのが難しい部分が多かったと思う。facebook〜の前書きだったかで「読みやすさを考えて小説(物語?)仕立てにした」というような一文があった気がするのだけど、今回もそういう感じだったのかな?と。
映画を観たり本を読んでも、自分はウィンクルボ -
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ノンフィクションでありながら、近未来の描写をちょっと入れたり、ほんのり小説テイスト。
全編通読後、結構重要なブリッジが端折られているんじゃ…といった感想を持ったりもしたが、遺伝子工学の大まかな現状とこれまでの過程がある程度分かり、また、永久凍土が失われてゆくメカニズムとそれがもたらすCO2排出の恐ろしさがヒシヒシと感じられ、スリリングでもあった。
意図して種を滅亡させることも可能だという、遺伝子ドライブなる技術も然り…。
科学者は"科学でできること"を際限なく突き詰めるのが本能であるし、その衝動及び恩恵と倫理がどこで折り合いをつけるのか、これはバイオテクノロジーを論じる時に -
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マンモス再生計画に携わる研究者たちを追うノンフィクションである。
類書に比較して読みやすい1冊である。研究者の人となりにもフォーカスし、彼ら彼女らがどのような経緯でその研究に携わることになったのか、人間ドラマとして読むこともできる。
軸となるのはハーバード大学のジョージ・チャーチと彼が率いる研究室である。チャーチはヒトゲノム計画や次世代シーケンサー(遺伝子配列解析装置)の開発に携わってきた遺伝学界の「巨人」である。
チャーチのグループは、永久凍土に残るマンモスから、クローンをつくることを目指しているわけではない。マンモスの特徴を持ったゾウを作り、マンモスを復興(リバイバル)させることを目指し -
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イーロンマスクによるツイッター買収と、そこから起こったツイッターのゴタゴタをツイッター社員目線で書いた本作。
文体に癖があるため、やや読みにくさはあったものの、社員一人一人にスポットライトを当て、社員目線で何が起こっていたのかを理解するのには最適な本。
相当な混乱があだだことが伺える上に、イーロンマスクは蹂躙者であり、パラノイアであるという印象は、メディアで報じられていた通りである。ただ、その中でも懸命にイーロンを正しい方向に導こうとした社員もおり、そうした懸命な努力でいまのXがあると分かった。結果的に、イーロンマスクと人間なんだな、と思える部分も多かった。
なお、彼が信じているシミュレ