ハーラン エリスンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
SF界のカリスマ、ハーラン・エリスンが自ら企画編集した伝説的アンソロジー、「危険なヴィジョン」。すべての作品にエリスンによる紹介文が付される豪華(?)な構成。第1巻となる本書では下記8作品を収録。
・夕べの祈り:レスター・デル・レイ
・蝿:ロバート・シルヴァーバーグ
・火星人が来た日の翌日:フレデリック・ポール
・紫綬褒金の騎手たち、または大いなる強制飼養:フィリップ・ホセ・ファーマー
・マレイ・システム:ミリアム・アレン・ディフォード
・ジュリエットのおもちゃ:ロバート・ブロック
・世界の縁にたつ都市をさまよう者:ハーラン・エリスン
・すべての時間が噴きでた夜:ブライアン・W・オールディス -
Posted by ブクログ
1983年にハヤカワ文庫から第1巻のみ刊行され、第2巻以降は何故か刊行されないままフェードアウトしてしまった、曰く付きのアンソロジー。
アメリカSF界の鬼才、ハーラン・エリスンが、1960年代に活躍していた作家(非SF含む)に「危険なヴィジョン」をテーマとした書き下ろし作品を依頼し、それをまとめたもの。第1巻の冒頭にエリスンの序文が入るのはまぁ当然としても、各作品の頭にもいちいちエリスンの序文が入るというエリスンの押し出しの強さ(笑)しかもこの序文が長いのよ、なかなか読み進められないヽ( ´ー`)ノ
ことほど左様に、編者エリスンの熱気が前面にアピールされて正直鬱陶しいぐらいなんですが、いやそ -
Posted by ブクログ
日本ではエリスンの短編集はハヤカワ文庫からこれより前に2冊出てまして、どちらも傑作です。本邦3冊目の短編集となる本作、通読しての印象は割と玉石混淆な感じ。SFでは無い通俗小説やファンタジーよりの作品も多く、かつ明確な起承転結が無い話もあり、これまでの2冊に比べるとちょっと取っ付きにくいイメージです。
が、所々にもの凄く純度の高い「エリスン節」が含まれている作品がありまして、なかなか巧く表現できないのですが「神秘性を帯びた暴力」とでも言いましょうか。世間一般の常識とはかけ離れ理屈や道徳は一切通用しない、ある種神話めいた独特の世界観の中で繰り広げられる暴力と怒りの爆発。すっきりした話・気持ちの良 -
Posted by ブクログ
短編集。
SFだけでなく、ホラーやファンタジーぽい作品も多々あり。
『死の鳥』よりとっつきやすい印象。
ベストは、よくある設定ながら著者らしい荒々しさが特徴的な「ロボット外科医」。
次いで、「クロウトウン」か。
「ロボット外科医」
ロボットが医師の仕事を奪う、まさにその様子を描いた作品。
「恐怖の夜」
人種差別。これを書いた作者は白人というのが良い。
「苦痛神」
神が主人公。苦痛の先にあるものは…。
「死人の眼から消えた銀貨」
人種差別。SFではないが、主人公が洒落てる。
「冷たい友達」
エリスン流ボーイ・ミーツ・ガール。舞台設定が特殊。
「クロウトウン」
地下都市。人間の環境への順応力が怖