芳賀繁のレビュー一覧

  • ヒューマンエラーは裁けるか 新装版 安全で公正な文化を築くには

    Posted by ブクログ

    医療過誤。航空機事故。破滅的な結果をもたらすこれらの起点には「エラー」がある。
    では、エラーが発生したとして、それはそのトリガーを引いた個人が責を負うべきなのか?
    個人に責を求めることで生まれる不都合、システムへのまなざし、それでも個人に責が求められてしまうメカニズム。深く考えさせられ、そしてこの問題は現在進行系だと思い知らされる。
    「前向きな説明責任」というキーワードには希望が宿る。

    0
    2025年03月22日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    失敗学といえば畑村洋太郎氏だが、その前年に発行された本の文庫版。昔の話でも今でも通用し、この時の問題点が現在では解決されたことがわかる。フレームワークは今でも応用できると思う。

    ビジネス書ではないが、ビジネス書として読めると思う。失敗の本質などを読んで挫折した人はもちろん、エラーとはそもそも何?という人にもおすすめ。鉄道総研出身の心理学者なので、ユニークな内容だと思う。

    印象的なのが、ユーザーインターフェイスは、元々は男女差をなくすための言葉だったということ。今では当たり前なので、ヒューマンエラー同様に言葉の啓蒙活動も大事だと感じた。

    0
    2023年12月14日
  • NHK出版 なるほど!の本 あなたの その「忘れもの」 コレで防げます

    Posted by ブクログ

    電車の中で傘を忘れるなど、日常の様々な場面で忘れ物をしないようにするための対策が記されており、分かりやすかったです。

    0
    2022年10月25日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    ヒューマンエラーの内容、背景、人の性質、それを防ぐデザイン、手順、行動、文化について、整理されまとまっている。構造から理解できて読みやすい。

    0
    2021年07月10日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    [リスクとの付き合い方法、教えます]事故回避のための新技術や万全とも言える備えが導入されるにもかかわらず、自動車事故やヒューマン・エラーが起きてしまうのはなぜなのか。事故発生の外部的要因のみならず、人間の心理状態にまで分け入りながら、その原因と更なる対策を提唱する作品です。著者は、産業心理学や交通心理学を専門とされている芳賀繁。


    「リスク」にまつわる話が本書の大部を占めているのですが、そのリスクを完全に否定するのではなく、それと上手くやっていこうという姿勢が示されているところが興味深い。どのくらいまでのリスクであれば許容しうるのか、そしてその許容度にどのようにして個人差が生まれるのかなどの

    0
    2014年08月22日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    失敗を横展開する
    これが、失敗を2度となくす最善の方法
    失敗学は、たくさんの著作があるけどどれもわかりやすい

    0
    2025年05月08日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    主にヒューマンエラーに関して、それが起こるメカニズムを考察、解説した本。古い本だけど、広範な領域をカバーしていて良い。ヒューマンエラーの研究は、昔から積み重ねられていることがわかる。

    個人的には、このテーマのマスターピースはマシュー・サイド『失敗の科学』なんだけど、驚くほど本書と内容が被っている。読み物としての面白さは『失敗の科学』が圧倒的に上なんだけど、本書では国鉄の研究所での実験結果などが載っていて、興味深かった。

    0
    2025年04月19日
  • ヒューマンエラーは裁けるか 新装版 安全で公正な文化を築くには

    Posted by ブクログ

    Software Safetyの研修の中で紹介されていたのをきっかけに読んだ。この書籍の扱う領域においてはかなり有名な書籍の一つらしい。

    報告させることと、懲罰を加えることが適切に分離されていないと、事態の究明や再発の防止には寄与しない、ということが航空や医療、警察の事例を用いられながら語られていたという感じ。
    人命に関わる領域の仕事をしている人にとっては重要な一冊のように思う。
    例えば事例にはなかったが保育士やバスの運転手のことを思い浮かべても、もしその職務の遂行によって意図せず人が死んだり傷ついたりして、そのために職を失ったり逮捕されたりするのだとしたら、そのリスクに見合った給与をもらえ

    0
    2025年01月17日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    失敗のメカニズム、主にヒューマンエラーについて、具体的に落とし込まれて書かれているので分かりやすかったです。また、それをどう組織として対策していくかを考えさせられました。

    0
    2022年05月30日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    ●失敗学のはしりになった本だと思います?人間がおかす失敗(ヒューマンエラー)について対策のヒントを提起。
    ●事故を起こしやすい人の性格・態度は、①情緒不安定 ②自己中心性 ③衝動性 私にも当てはまります。
    ●人間だから間違う事もあります。人は考えずに行動しがちです。自身の行動を振り返る参考になりました。 

    0
    2021年08月01日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    ー リスク補償行動とは低下したリスクを埋め合わせるように行動が変化し、元のリスク水準に戻してしまうことをいう。細くて見通しの悪い道路から幅の広い直線道路に出たドライバーがクルマの速度を上げたり、雪道をノーマルタイヤでのろのろ走っていたクルマがスノータイヤに履き替えたとたんにスピードを出したりする現象が典型である。

    運転速度のように測定できる行動変化だけでなく、注意力が低下したり、他のことを同時にしたり、より大きなリスクをとる方向の判断や決定を行う確率が高まることもリスク補償の現れである。 ー

    テクノロジーの進化と共に、リスクも減ってきていると思われがちであるが、テクノロジーの使い方によ

    0
    2018年12月03日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    事故がなぜ起こって、なぜ防げないのか?永遠のテーマです。このテーマをどのようにとらえるのか?内外の研究例を紐解きながら、わかりやすく導いてくれる導入書です。いい本だと思います。

    0
    2018年01月02日
  • NHK出版 なるほど!の本 あなたの その「忘れもの」 コレで防げます

    Posted by ブクログ

    あるあるばかり。その事に集中しないと。別の事に気を取られないように。
    途中であれもこれもと思うと良くない。

    0
    2017年07月03日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    リスク対策に関する良書。
    特にリスクのホメオスターシス理論、つまり安全対策を講じてもそれに安住して更に危険行動がエスカレートし、結果的に事故確率は変わらないと。結局は心理が大きく影響するということ。
    次回、平成26年度の(平成27年1月)JMA研究発表会の主題基調講演にどうか。

    0
    2014年03月12日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    とても勉強になった。リスクマネジメント、安全について幅広く学ぶことができた。参考文献にも手を伸ばしたい。

    0
    2013年09月05日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    *目的
    事故が亡くならない原因を理解する。
    対策を立てる際の注意点に着いてわかる。

    *芳賀繁 専門:産業心理学、交通心理学、人間工学

    子守唄効果(ララバイイフェクト):安全対策がまるで子守唄のように人を安心させ、まどろみに誘う、そのことが危険を大きくすることを指す。

    リスク補償行動とは、低下したリスクを埋め合わせるように行動が変化し、元のリスク水準に戻してしまうことをいう。
    ジェラルドワイドが提唱したリスクホメオスタシス理論。リスクの目標水準を変えるような対策でなければ、長期的には元に戻る。私の考えとしては、自信がつけばスピードがあがり間違え安くなり、システムが揃えば、攻めても大丈夫と

    0
    2013年07月20日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    産業心理学者である著者が事故が起こるメカニズムを分析し、その上で、必要な対策について提議した本。

    会社のライブラリで見つけ、自動車の安全を専門としている私にとっては必須の本だと思い手にとりました。

    本書で著者は、「安全対策がどのような成果を上げるのか、あるいはあげないのかを決めるのは、その安全対策によって人間の行動がどのように変化するかにかかっている。」と言っています。

    そして、これは工学の問題ではなく心理学の問題であると。

    本書では、工学的に考えて事故を無くすために導入した安全装置が裏目に出る例をいくつか紹介しています。

    例えば、居場所を知らせるビーコン。
    これが普及するとともに、

    0
    2013年03月13日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    労働安全関連の業務を担当しているので、ヒューマンエラーからの事故、災害の多さに驚き、また、ここまでやっているから大丈夫、といったことはなく、ヒヤリハットの共有、リスクアセスメントの抽出、といった活動を日々繰り返していく必要性を、さらに強く感じた。
    日常に起こるちょっとしたエラーも見過ごさずにしていきたい。

    0
    2013年03月04日
  • 事故がなくならない理由 安全対策の落とし穴

    Posted by ブクログ

    安全を論理的、識字的に理解するのにすごく良い本です。事故に悩んでいる方にはいい。だれもが将来に期待を持ち、誇り高く生きることができる世の中こそが一番の事故防止、か。

    0
    2012年12月14日
  • 失敗のメカニズム 忘れ物から巨大事故まで

    Posted by ブクログ

    「失敗学」の畑村が「機械設計を行うエンジニア」の視点で失敗事象と対策を整理する傾向が強く、独自の表現法を採るために時としてわかりにくいのに対し、心理学出身の芳賀は、既成の認知理論でこの分野の問題を整理するため、いろいろな現場で安全管理の実務にあたる者にとっては、芳賀のほうがわかりやすい。
    ただ、p14に「チェルノブイリの死者が推定30万人」(!)とあるが、いったいどんなソースにあたったものなのか!!!。こんな表記を放置しておくと、せっかくのいい本が「トンデモ本」に認定されてしまいますよ!!

    0
    2018年10月14日