石崎幸二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第18回メフィスト賞受賞作。ミステリィのトリックなんて結局タネを明かせばそこまで複雑なものはなく、単純なものがほとんどのように思える。本書の宣伝文句の中にも「お金では買えない究極のトリック」とあるが、それも登場人物の台詞を借りれば、「くだらないわっ! くだらなすぎるわ!」とも言えるし、「い、いや、トリックとしては斬新だと思うが……。そう言われると……」とも口ごもってしまう。しかし物語の構成やユーモアを交えた語り、キャラクター達の活躍?も魅力的に思えてくるほどよく出来た作品であることは間違いない。あとは読者の好みと、ノベルスタイプでしか発売されておらず絶版で手に入りにくいところだけか。
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Posted by ブクログ
ー 「でもさ、瀬戸内海の孤島で、しかも戦国時代の水軍由来の神社で起きる連続殺人だろ。そんな落ち武者の一人や二人、いや一ダースくらい出てきてもおかしくないだろ」
「ツボだ。石崎さんのツボなんだ」ユリが笑う。
「そうなんだよ。ど真ん中なんだよ。横溝正史の世界だろ。くっそー、これで俺が被害者じゃなければなあ」石崎が拳を握りしめる。「ああ、俺はついてない。ついてないよ。やっと最高のシチュエーションに巻き込まれると思ったら被害者だもの」 ー
面白い。
孤島、昔から続く儀式、外から施錠される小屋、過去の事件、警告文、複数の花婿候補、そしてミステリィ研究会、、、絶対何か起きる、という期待感が素晴らしい -
Posted by ブクログ
20160830 再読
"「どうもおかしいと思ったのよ」ミリアが歩きながら答える。「石崎さんが、わたしたちを館内に残さないで、外の探索に連れてきたことが。いつもなら、危ないからおまえらは残れ、だなんてかっこつけて言うのに」
「気づいたか」
「なるほど。そういうこと」ユリも頷いた。「他の人は信用できないってことか……」
「ああ。限られた人間しかいなくて、そのうち一人がいなくなった。犯罪に巻き込まれた可能性も高い」
「信じられるのはわたしたちだけと」ミリアが続ける。
「次の事態が起こる前に打ち合わせをしておきたかったと」ユリが頷く。
「まあ、そういうことだ。それもあるが、気をつけろと、 -
Posted by ブクログ
これはまた変な小説。というのも、ミステリだかコメディーだかつかめないのだ。
先に謎の死を遂げた人気ミステリ作家、来木来人の遺族が、故人が生前に残した手紙の謎を解明するために、「ミステリの館」なるイベントを開催する。そこに呼び出された「石崎幸二」と女子高生ミリアとユリは…。
のっけから、「ミステリには興味ないんだけどさあ」という女子高生2人の会話を中心に始まるし、著者と同じ名前の主人公が現れるしで、こういう作品はバカかイチビリと相場が決まっている。
イチビリながら、シリアスに話をすすめる、海堂尊スタイルで、本当に死人が出るのかとどんどんページはめくられるものの、「あれ?」という展開になる。 -
Posted by ブクログ
ミリア&ユリシリーズ。
大手エステグループから顧客の3D身体データが盗まれ、次々と通り魔に襲われるという事件が発生。
石崎たちミステリィ研の一行はグループの総本山である不銹城に向かう。そこで犯人の最終目標と思われる美女、鏡子が犯人を迎え撃つというのだが…
たぶんシリーズの途中何冊か抜かして久しぶりに読んだらキャラが増えているし、石崎氏が前よりふてぶてしくなっているような気がした。相変わらずミリアとユリの区別は難しい。おっさんと女子高生たちのボケ&ツッコミは健在。
不銹城の説明の段階で色々と気づいてしまったことはあるが、全体としてすっきりまとまっていて楽しく読めた。シリーズ抜かしていた作品も読ん -
Posted by 読むコレ
ミリアとユリの女子高生コンビと冴えない
サラリーマン「石崎」( 本格ミステリマニア)との
掛け合い漫才をメインにしながら島での
連続殺人事件が起るという一つのパターン化
した良質ギャグミステリ。
今作も事件が起るまでのギャグパートも
キレキレで失笑の連続ですw。
その事件と言えば大掛かりな連続殺人事件で、
バンバン人が殺されます。ちょ、ちょっとこんな
雑な展開ってw。しかも恐らく読んでる方の
大半はその基本トリックは気が付いていながら
事件が進行するという新喜劇のような安定感。
真相も作中の「石崎」が証すように
本格の「ソレ」とは違った着地を見せ、ある意味
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Posted by 読むコレ
女子高生ミリアとユリのコンビシリーズの新作。
途中の作品読んでないけど...まぁ...いいや(笑)。
今回も島に行きます。また島です(笑)。
217ページの本作ですが事件が発生したのが
91ページ目(笑)。すでにこの時点で全体の
1/3ページ以上費やしてます(笑)。
事件が起こるまでの90ページはひたすら石崎氏が
いじり倒され、ミリア&ユリがボケ倒します。
圧巻は麻雀しながらの最高にアホな会話。
ここ最高にくだらないっす。しかも麻雀してる時って
まさにああいう会話になるんだよねー。
で、事件の方はいつも通りなパターンで無事解決(笑)。
ほとんどミステリ的 -
Posted by ブクログ
”あなたがいない島―本格のびっくり箱”石崎幸二著 講談社ノベルス(注意:2001/03発売)
・・・心理学研究のための無人島・5日間のイベントへ向かう女子高ミステリ研究会のミリアとユリ&顧問であるサラリーマン石崎。持ち込めるものはひとつだけ。
が、石崎の持ち込んだパソコンは壊され、他の参加者の持ち込んだ携帯電話やCDも消えていった・・・。
・・・無人島でのイベントですが、サバイバルは一切なし。施設内に宿泊、食料などもあり。
いわゆる”孤島もの”を期待されると肩透かしを喰らうかも。
が、奇妙なイベントの真の目的が二転三転する後半のつながりは見事でした。
・・・あと、最新作”皇帝のの新しい