氷上慧一のレビュー一覧

  • モンスターハンター フロンティアG 灼熱の刃III

    Posted by ブクログ

     自身も別の街で猟団を率いているディノの幼馴染・イルマリスの訪問と、謎のモンスター(と言ってもカラー絵でバレバレではあるが)の出現と思しき事態が主軸となった三巻である。
     一言で言えば、面白かった。やはりこうした作品においては、こういう格上との対決は一際面白いものだ。仲間と共に死力を尽くして戦う様はただただひたすら楽しく、読む手が止まらなかった。
     疾走感といい、こうした戦闘のメリハリの付け方は本当にお見事なところである。

     今回は星五つと評価したい。
     しかし、このシリーズはいま現在一年ほど新刊が出ていないが、もう先が出ないのだろうか。惜しいところだ。
     せめてもう一巻、彼らの猟団の行き先

    0
    2015年07月23日
  • モンスターハンター フロンティアG 灼熱の刃II

    Posted by ブクログ

     二巻は少し評価に悩んだが、ここでは星五つと評価した。
     今回は、猟団《猛き黒炎》のグイッケの下に居たマリフィを軸にした物語であり、物語構造的に言えばディノたちはあくまで部外者である。彼女を援助する形で物語に参加しているし、そこに猟団《灼熱の刃》の存続というカードが関わってもいるが、本質的に部外者であることは否めない。
     それだけに、やや評価を低くして読んでいたのだが、最終的に物語で描かれた「報われない努力」というテーマには少し考えさせられた。それゆえの星五つである。
     この物語は、最初からボタンを掛け違えていたような物語であり、それゆえに違和感が拭えない。だが、それも少しだけ最後に解消される

    0
    2015年07月09日
  • モンスターハンター フロンティアG 灼熱の刃I

    Posted by ブクログ

     やはり氷上さんのモンハンシリーズは面白い、と改めて唸らされた一冊だった。これは期待したいシリーズだ。
     主人公に単純なキャラを配置していることで、一つ一つ泥縄形式で描かれていく世界に新鮮な驚きがあり、そのおかげで動的でないシーンでもだれていない。この辺は本当に上手いなと。
     猟団というモンハンにおいては特殊なシステムがあることをフルに活用して、そこにまつわる物語を構築しているのもまたお見事。物語の締めはわりと見えるところではあるけれど、それにしてもやはり、爽快なものがある。

     キャラを描くという点では少し不足も感じるが(リコのキャラはもっと活かしてほしかった)、これからにも期待して星五つ。

    0
    2015年06月11日
  • モンスターハンター EPISODE~ novel.1

    Posted by ブクログ

     よくできたジュブナイルである。
     本当に素晴らしい出来映えで、仲間ができるときは、やはりこういう熱いドラマがあってこそ物語となるだろう。
     すっきりした構成で、ガンナーの彼女の頑なな心が緩んでいく終盤はよく描かれている。
     ここに至るまで主人公サイドばかり描いていて、それから彼女の側を描いたからこそ、読者の彼女の心理への関心が高まっていた。この順番が非常に良かった。

     ゲームを楽しんでいる層の中心であろう若年層に向けた小説としては、大変望ましい作品である。

    0
    2013年08月28日
  • モンスターハンター 閃光の狩人3

    Posted by ブクログ

     今回はラギアクルスとリオレウスの二頭同時討伐である。
     目指すべき目標の相手が自分の成長以上に進んでいっているように思えて、ライガはどうしようもない焦りを覚える。その解決が今回の主題であった。
     内容的にはその意味でコンパクトにまとまっているし、狩りも熱い。最後の最後まで力を振り絞る展開には胸躍った。文句なしの星五つである。

     しかし、はなはだ余談であるが、トルチェは妙に露出が多い装備を選択する。今回はキリンSシリーズである。
     ノベライズに出てくるキャラの中で一番ラノベ的ヒロインをやってる気がする。

    0
    2013年07月29日
  • モンスターハンター 魂を継ぐもの5

    Posted by ブクログ

     シリーズの終わりとはかくたるべし、と言いたくなるような見事な終の巻である。シリーズの伏線が活かされ、今までのキャラが活躍する。非常に気持ちの良い展開だった。
     守るために戦う、というのは尊いものだと改めて思う。良い闘いだった。一人で闘うときの余裕のなさも、パーティーで戦うときのちょっとしたことから崩れるバランスも、実にリアルに描かれている。

     

    0
    2013年07月16日
  • モンスターハンター 魂を継ぐもの4

    Posted by ブクログ

     やや唐突ではあるが、名作と言える作品にはいくつかの条件がある、と私は思っている。
     その基準は十人十色であるが、私が思うところはこんなものである。

    ・主題を見失わない
    ・文章表現に過不足がない
    ・情景描写が感覚的であり、心理描写が切実である
    ・展開が有機的につながっている
    ・設定が物語と密接に結びついている
    ・印象的なシーンが存在する

     この条件を満たしているのが今回の巻である。一言で言えば、非常に面白かった。
     真っ直ぐな性情を持ったキオは、その性格にふくよかさと余裕を持って、高潔と言って過言でない青年へと成長を遂げている。
     物語は終始温かくて、本当に気持ちよく読みきれた。素晴らしい

    0
    2013年07月11日
  • モンスターハンター 魂を継ぐもの1

    Posted by ブクログ

     惜しむ理由がない。文句なしで星五つの名作である。
     起承転結に即した四章構成は、よくもまあここまで一巻で展開させたものだと感心させるくらい濃密であり、しかもよく行き届いた描写の数々。序盤のドスファンゴ戦を省いたところにも構成の良さ、物語のテンポ感の良さが感じられる。
     設定もよく吟味されているし、戦闘も充実し、それでいて人間ドラマが軸である。

     惜しむらくは、最後の解決がそれほど爽快感をもたらさないところかな。でも、本当に面白かった。

    0
    2013年06月30日
  • モンスターハンター:ワールド 生命の大地に

    購入済み

    面白かったけど個人的に惜しい所

    最初は力みすぎていた主人公セアックが周りの助言と自分の気持ちの間で思い悩みつつも、答えを見付けていくという展開は良かったです。
    ただオトモアイルーの綿丸が中々愛らしくて憎めないキャラだったので、後半は出番がほぼ無いのがちょっぴり残念でした。

    #アツい #癒やされる

    0
    2023年11月13日
  • モンスターハンター フロンティアG 灼熱の刃I

    Posted by ブクログ

    氷上さんがMHFを初題材にした作品。丁度MHFプレイ中だったので、楽しく読ませて頂きました。オンラインゲームは小説にするのが難しいと思ってましたが、すぐに引き込まれました。

    0
    2016年11月22日
  • モンスターハンター 魂を継ぐもの1

    Posted by ブクログ

    いつ読んでもMH2Dosをやった頃の新鮮な気持ちが蘇る。MHプレイ中にモチベーションが下がった時によく読んでました。

    0
    2016年11月22日
  • モンスターハンター EPISODE~ novel.5

    Posted by ブクログ

     シリーズ終の巻である今回は、ジエン・モーランと相対峙するハンター達を描いている。
     壮大とさえ言えるような古龍との対決を、各々がガヤガヤかまびすしくしながらも戦い抜いていく姿は、これまでの(ストーリー要素の強い)諸作とは異なり、ひたすら楽しい代物だった。原作を彷彿とさせる楽しみ方だ。
     それぞれを掘り下げているだけに、一冊で終わるのが惜しくもあるが(そのために星四つ半の評価である)、良い狩りを読ませていただいた。

     これにて氷上さんのシリーズは終了……だったようだが、今年から新しくシリーズを始めておいでのようだ。
     読者としてはめでたい話である。そちらも楽しみにしたい。

    0
    2014年10月29日
  • モンスターハンター EPISODE~ novel.4

    Posted by ブクログ

     今回はアグナコトル討伐。血気盛んな若者と、歴戦の勇士が立ち向かうわりとシンプルな物語である。
     なにしろ、徹頭徹尾アグナコトルであるから、大型モンスターの手強さを存分に楽しませてもらった。
     また、人間ドラマとしても、シンプルながら胸に響くものがある。説教臭くないところもまた、率直に響く所以だろう。

     良い巻だった。これまでがこれまでだけに、ハードルが上がってしまって星四つ半相当と評価したが、楽しませていただいた。

    0
    2014年10月21日
  • モンスターハンター 魂を継ぐもの1

    Posted by ブクログ

    チョー面白い!!
    主人公キオは亡き父のような立派なハンターになろうとしていて新しい仲間ができ感動的な冒険があります。

    0
    2014年07月20日
  • モンスターハンター EPISODE~ novel.3

    Posted by ブクログ

     今回は野生っ子の太刀使い娘と面倒見の良い幼なじみ系狩猟笛使いのコンビ。インナーだけでノーダメを狙いたい彼女に、いやそりゃムチャだろ、と彼が返して喧嘩するところから物語は始まる。
     ちょっと思い出せないが、本編でマディリアはインナーだけの狩りをしていたのだったろうか。1巻くらいでやっていて、その繋がり、というのも氷川さんなら考えられるところだが、さてどうだったかな。

     内容的にはシンプルで、ちょっとキリンがあっさりしすぎていたかもしれない。

    0
    2013年09月16日
  • モンスターハンター EPISODE~ novel.2

    Posted by ブクログ

     ある一人の少女が復活を遂げるまでの物語である。なかなかすっきりした構成だが、逆に少しすっきりしすぎかもしれない。
     四章で彼女が復活するまでにいま少し説得力が欲しかったところであり(動きが変わったときにその落差をもう少し鮮やかに描いて欲しかった)、それゆえの星四つである。

     あと、なぜか口絵のエーデリカが銀髪になっていたのだが、これはなんだったのだろうか。本当に不思議である。

    0
    2013年08月31日
  • モンスターハンター 閃光の狩人4

    Posted by ブクログ

     クサい表現を使うのなら、この終の巻は一人の男の想いを昇華したものであっただろう。
     最も大事な四章の視点が主人公たちから外れるという構成には驚かされたが、シリーズの終わりとしてここは外せなかったのだろうと思う。個人的には、この試みは成果を得ている印象を受ける。
     それだけに、ベクセルの過去を知らされる二章がもったいない。もう少し、流れが欲しかったなと。それさえあれば、星五つだったのだけど。

     振り返ってみれば、三人での戦闘がなかったのは残念なところだけど、良い締めの巻だった。

    0
    2013年08月27日
  • モンスターハンター 閃光の狩人2

    Posted by ブクログ

     今回は轟竜ティガレックス狩りであり、同時にポッケ村でのエピソードを補完した内容でもある。
     外伝ではなく、別シリーズで補完するという方式はちょっと面白い。それぞれのシリーズを絡めながら物語を構築するやり方は、上手いなあと感心させられるところだ。
     しかし、このシリーズは密度が高くて大変よろしい。今回もほぼティガレックスだけであり、事前や間にほとんど何も挟まっていないので、すっきりした構成である。フルフルは前菜どころか先付け程度だったし。

     はなはだ余談であるが、巻末の挿し絵はあれ、フルフルなんだろうか? 微妙だなあ。トルチェは可愛いし、挿し絵的には良いんだけど。

    0
    2013年07月27日
  • モンスターハンター 閃光の狩人1

    Posted by ブクログ

     新シリーズ最初の狩りは、ロックラックへ遠征した二人のハンターが、地域差に苦しみながらも戦い抜いたクルペッコ狩りである。
     おそらくモンハンをおやりの方なら、ああそういう話か、とピンとくることだろうが、とてもえげつない展開である。初心者ハンターには厳しすぎる。

     苦難にあって、互いに互いを知っていきながら狩りを行うシンプルな物語は素晴らしいものであった。

    0
    2013年07月26日
  • モンスターハンター 紡がれし絆

    Posted by ブクログ

     遠方から訪ねてきた初心者ハンターが、疾風の翼を探しながら、その関係者に話を聞くという体裁をとった短編集である。
     みっちり三つの狩りが描かれていて、ちょっとドラマには欠けているような気もするが、二つのシリーズのオールキャストで描かれる外伝は楽しめた。疾風の翼のラストを補完するストーリー自体も悪くない。
     微妙に伏線めいたものもエピローグに置いていたが、あれはこの先のシリーズで消化されるのだろうか。楽しみにしたいところだ。

    0
    2013年07月24日