【感想・ネタバレ】モンスターハンター フロンティアG 灼熱の刃IIのレビュー

あらすじ

狩人祭も無事に終わり、勧誘に精をだすディノだったが「げ、《灼熱の刃》ってあの!?」――その猟団は縁起の悪い名前として周囲のハンターから敬遠されていた。そんな時、メゼポルタでも屈指の実力を持つ猟団、《猛き黒炎》の団員が言い争っている現場を目撃。猟団長グイッケの強引な言い分に反感を覚えたディノは、売り言葉に買い言葉で団の存亡を賭けた勝負を受けてしまい……。響狼、ノノ・オルガロンを狩猟して実力をみせつけろ! 大人気オンラインゲームノベライズ、待望の第2弾!!

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Posted by ブクログ

 二巻は少し評価に悩んだが、ここでは星五つと評価した。
 今回は、猟団《猛き黒炎》のグイッケの下に居たマリフィを軸にした物語であり、物語構造的に言えばディノたちはあくまで部外者である。彼女を援助する形で物語に参加しているし、そこに猟団《灼熱の刃》の存続というカードが関わってもいるが、本質的に部外者であることは否めない。
 それだけに、やや評価を低くして読んでいたのだが、最終的に物語で描かれた「報われない努力」というテーマには少し考えさせられた。それゆえの星五つである。
 この物語は、最初からボタンを掛け違えていたような物語であり、それゆえに違和感が拭えない。だが、それも少しだけ最後に解消されるのだ。

 それなりに生きてくると、どうしても報われなかった努力という体験は存在するものだろう。それも、その多くは誰にも認められないような小さなもので、自分の中で徒労だけが残るということも少なくない。また、その努力に固執してしまうときもあるだろう。
 それだけに、ディノの持つ言葉には、そのこんがらがった縄を一刀両断するかのような、ハッとするような瞬間があった。
 物語的には、そこからの流れも含めて少し語り過ぎているところもあるし、全体のまとまりの悪さも感じないでもない。それでも、この巻には星五つと評価したいと思える内容があった。

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2015年07月09日

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