勉強が超苦手な小学5年生・花丸円。いくら勉強を頑張っても結果が出ないことにうんざりし、勢い余って国算理社の教科書を捨ててしまう。
ところが翌週、円の教科書の化身を名乗る4人の「科目男子」が現れた。彼らは円に、今度行われる実力テストの勉強をするよう迫る。なぜなら、科目男子たちの寿命は円の点数次第(ちな
...続きを読むみに算数の場合は前回7点なので残りの寿命は7日)だから――……
ねえ。教科書から生まれた科目男子ですよ(刀剣の付喪神が顕現する世の中なので何ら不思議なことはない)。
しかもテストの点数で寿命が決まるってすごいな……と書店でも前々から気になっていたシリーズ。
小3の娘用、というより自分の好奇心から、この度1巻を購入しました!
わたくしも今でこそ人様に教える仕事をさせていただいておりますけども、子どもの頃は(というか20歳過ぎてもしばらくは)「勉強」一般が苦手で、特に算数が壊滅的に出来なかったため、主人公・円が苦しさや恥ずかしさ、焦り、劣等感を感じる描写を読み進めるのは、かつての自分を見ているようでしんどかったです……。
作者の一ノ瀬三葉先生もあとがきで仰っているように、「自分に合ったやり方」ってすごく大事。
心が頑なになってしまっていた円が、科目男子たちからのサポートを通じて「自分に合った勉強法」を、そして「自分自身との向き合い方」を見つけていく過程が素敵でした。
(そして子を持つ親として、円から母への思いに、母が円に託した思いに、ベッシャベシャに泣かされてしまったという……)
「勉強」して得られるのはただの知識ではない。
そういう事を優しく楽しく語りかけていただきました。
2巻以降も楽しみです!