土居佳代子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレフランスの作家、ベルナール・ミニエの警部セルヴァズシリーズ第一弾。
ピレネー山脈の高度2,000メートルにある水力発電所で、吊るされた実業家の馬が発見される。実業家への復讐かと思われたが、馬の死体から、近くの精神病院に収監された重犯罪者のDNAが発見され…
久しぶりにフランスの警察小説を読んだが、手堅さの中に、フランスミステリにありがちなツイストが仕込まれていて、あらすじや序盤の展開からは想像しなかった着地点に導かれる。
ぶっちゃけ展開の妙だけでミステリとしては強くなく、主役のセルヴァズも右往左往で周辺の仲間たちの活躍が目立つ。心理士の視点もそこまで必要だったのかと思うほど。なんだけど、え、そういう話なの?という感じで、気づかないうちに全く違うところへ連れていかれる展開が良い。
若干冗長で中弛みしそうだが、独特の味わいがある警察小説を読みたい場合はぜひ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ■1-1.5歳
「ダメ」ではなく「ストップ」
感情の爆発は、愛情不足の場合もあるが、お腹がすいた、喉が渇いた、暑い眠い、運動が足りないなど単純な原因も多い
かんしゃくは、要求を本当に通したいわけではないことが多い。要求をのむより、触れ合いによるオキシトシン分泌のほうが効果的かも。予防には、初めての場所や刺激の多い場所では「おしごと」を与えると良い
「ちょっと待ってね」は永遠に感じられる。少し要求を満たしたり、聞いてもらえたという合図が欲しい
「~しないで」という否定形は理解できず「~して」に聞こえる
イスを揺するなどは脳が要求する動作の可能性あり。例えばバランス感覚を刺激するような他の方法を提案する
■1.5-2歳
イヤイヤ期の反抗は、指図に従うことへの拒否。前頭葉を動かすのが重要なので、子どもに考えさせ、選択肢を与え、自分で決めさせるようにする
気に入らないことがあると脳内でオピオイドペプチドが急激に減少し、喪失感が大きく泣き叫ぶ。なだめるより共感とスキンシップが効果的
子どもが何回も質問するのは、本当に聞きたいわけではなく、頭の中を言い表す言葉がまだないだけかも
2歳だと叱られても次の日は同じ事をしてまた叱られるまで思い出せない。都度言われなくても悪いことをしたと思うのは4歳くらいから。親はまず目の前の状況を口に出し、話を聞く
■2-2.5歳
二歳からは秩序が重要。状況の「プロセス」を整理したがる。何事も順序と場所がある
「帰るよ」ではなく、「すべり台あと2回?1回?」や、家に帰る時の決まりごとなどが有効。ただしテレビは消すとオピオイドペプチドが減少するので決まり事があっても難しい場合がある。泣き叫ぶときも、子どもの気持ちを表現することで感情を無視していないことが伝わる
食べる量は今までより減る
下品な言葉を使ったときに過剰な反応をすると強化される。冷静に状況をラベリングして、他の適切な言葉を教える
■2.5-3歳
一人でやりたがる時期。なるべくやらせる、話し合いながらルールを決める
「ほしい」は本当に欲しいわけでなく、「考えている」などの代用の可能性もある。ほしい→好きなのね、どんなのが好き?など想像して話すだけでも楽しめる
なにか選ばせるとき、選ばなかった方を記憶できるようになる。選ばなかった方も頭の中のイメージとして残るので「やっぱり違う方が良かった」と泣くようになる。脳の自然な働きのせい
■3歳
「したくない」は、譲歩できることは好きにさせると抵抗しなくなることも多い。気に入らないのは内容でなくプロセスであることが多い
ルールを知っていても守れない。約束を復唱する脳の領域と、それをしないよう制御する領域が連結されていないため
■
-
Posted by ブクログ
ネタバレこれはやばい。一気読み必至。読み終えずに眠れない!
この作品が処女作と聞いたけど、重厚な語り口調やめちゃくちゃ魅力的な登場人物たちに持ってかれまくり。手が止まらない!
犯罪の突飛さととにかく美しい地の文に引っ張られて気がつくと、実は現在軸の殺人はそこまで多くはないんだね。ただ、過去の悲惨な事件もあったし、あとなんといってもところどころ教養のあるエピソードが挟まれて退屈しない。
これはまた、良い読書体験だったよなー!
凍えるような描写、閉塞的な環境、だんだん不安定になる主人公…ある意味全てが筋が通っていて、読み終わって余りの完成度に声が出ちゃった。
うーん、これはまた、作家買い決定。
美しくて切なくて、凍える物語。最高! -
Posted by ブクログ
子どもの行動の裏にはどんな理由があるのか、
具体的に解説されていて納得できる部分が多かった。
・刺激が多くて癇癪を起こす時には、希望を叶えるよりもまず、包みこんであげる。
もしくは、能力にあった仕事を与える。
・子どもの脳は2種類以上の要求をうまく処理できないので、してはいけないことではなく、してよいことを言う。
・男の子は言語を扱う部分と運動野との連携が苦手なので、体に触ってあげると良い。
・「上手」ではなく、見たことをそのまま描写して伝えると、子供が自分でその時のシーンを思い返し、また次の成功につなげやすい。
などなど、、気付きをたくさんいただきました! -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てをしていて何でこんなことするの?こだわるの?分かってないの?この行動の意味は何?など沢山の謎の言動があり困っていました。
同じ位の子供を持つ友だちのママも同じようなことで悩んでおり、みんな通る道なんだなと思っていました。
この本では1から5歳までの親を悩ませる言動について何故してしまうのか、どのように対応すべきか、その成長過程の特徴を分かりやすく説明してくれます。子供立場になって考えることができ非常に読みやすい本です。
我が家ではダメ!ではなくストップ!を使っていきたいです。
親の機嫌は自分で取ること、愛すること!
大変でもあっという間に終わってしまう子育てを楽しみたいです。 -
Posted by ブクログ
今年で小学生になった長男の言動あるあるが盛りだくさんだったので、自分事に置き換えて長男に対するこれまでの振る舞いを丁寧に分析することに役立った。加えて、科学的見地から年頃の子供たちの言動を解析してくれるので、説得力があり、再現性を高く期待できる点が、これまで読んだ経験則に基づく育児本との違いかなと。
愛情は報酬ではなく燃料。言動そのものではなくて、その内面にある本当の意図や本心に注意を向ける。
色々なことに共通する点だと思うけど、事象や感情を客観視することで冷静に物事を考えられる。これは育児においても有用な考え方だと思うし、それを再認識させてくれた本でもあった。 -
Posted by ブクログ
まるで、某メーカーの酎ハイのようなタイトルで、中身はフレンチミステリー。
凍り付くような季節・場所・事件に、スピードのある展開と緊迫感満載の場面の連続で、あっという間においしく飲み干してしまった。
舞台は、暗い谷の奥に怪しげに佇む精神医療研究所と閉鎖的な町。
雪と氷で閉ざされた水力発電所のロープウエイ頂上で、首を斬られた馬が吊り下げられていたという事件から始まる連続殺人(馬一頭含む)事件と、時代錯誤とも感じるほどの「治療」方法が行われる「研究所」の謎。
入所しているのは最強のシリアルキラーたち、なかでも最強なのが知性と残虐性を併せ持つハルトマン。外に出ることが不可能なはずのハルトマンの痕跡が殺人(馬)現場に、…。
運動音痴(でも体力勝負)のセルヴァス警部とクールビューティでパーフェクトなイレーヌ大尉のコンビによる捜査と、研究所に着任したばかりの心理学者ディアーヌが体験する研究所の出来事が交互に語られ、飽きる暇もなく進む。
しかし、やっぱり主役の刑事さんは離婚している……。
ヨーロッパの警察は過酷な職業で、優秀であればあるほど家庭との両立ができないってこと?それとも性格的にクセの強い人しかなれないの?
ちょっと、日本人のヒーロー像と違っているかなー。 -
Posted by ブクログ
フランスの売れっ子作家と聴き、興味深く読み始めたが、幕開けが奇妙かつ派手な事件、その舞台となるのが冬のピレネーの山村、とアクロバティックで一気に引き込まれる大スケール&アクション・ミステリーであった。これがデビュー作ならフレンチ・ミステリーのスターダムに一気に輝いたというのも容易に頷ける。
連続する猟奇殺人にしても、山麓の村にある重罪犯を集めた研究所の存在にしても、相当に不気味である。腕利き警部マルタン・セルヴァスの活躍の中に挿入されるのが、その不気味な研究所にやってくる女性心理学者ディアーヌ・ベルクの章である。事件と並行して存在感を増す連続猟奇殺人犯と研究所の存在が、気になって仕方ない。
注目される連続殺人犯は、ジュリアン・ハルトマン。死体を残さないが、40人以上の女性の不審死の容疑者とみなされる。またシリアルキラーでありながら元検事、という特異な知的犯罪者の容貌を持つところなど、心を操る知的犯罪者としての側面から、どうしてもハンニバル・レクターを連想させる。この作者、よくぞ勇気ある勝負に出たものだ。
しかし彼を考慮に入れずとも、ロープウェイの山頂駅で最初に発見される皮をはがされた首なし馬の
死体という劇場型バイオレンスに始まる連続猟奇事件のミステリとして十分にサービス性が満点なのだ。二体目の殺人も、渓谷に発見されるが、劇場型であるところ、まるで横溝正史か? と懐かしささえ覚える。
派手な事件に、複雑に絡む人間関係。裏側に潜む真実はかなり深い部分に、そして時間軸を掘り下げてゆくことで真相は近づく。多くのミスリードの向こうに見えてくる真実。つまり語り口、プロットともに優秀な作品だからこそ、優れたエンターテインメントとしての完成度を誇る。ミステリーにとどまらぬ大自然を使った昔懐かしい冒険小説的魅力も兼ね備えているところがもしかしたら、最大の魅力なのかもしれない。
それにしても巻末解説においてこの作家の作品を、しかもセルヴァス警部のシリーズを、ぼくは既に
読んでいた。そして楽しんだということに気づいてしまった。シリーズ三作目の『魔女の組曲』! そう、これは一気読みの面白さであったが、セルヴァス警部としての個性は目立たなかった。運動神経オンチで、銃の扱いも乗り物も苦手。恰好悪いが事件の真っただ中に突入してしまうこの中年刑事は、本作では、とても存在感濃厚である。『魔女の組曲』は、ストーリーと被害者のほうが目立ち過ぎて、警部は救世主ではあるのに、狂言回し的な地味な役柄なのであった。
それにしてもストーリーテリング最高の作家に出会えました。とりあえず、フレンチ版ジェフリー・ディーヴァーと呼んでおこう。 -
Posted by ブクログ
フランスの売れっ子作家と聴き、興味深く読み始めたが、幕開けが奇妙かつ派手な事件、その舞台となるのが冬のピレネーの山村、とアクロバティックで一気に引き込まれる大スケール&アクション・ミステリーであった。これがデビュー作ならフレンチ・ミステリーのスターダムに一気に輝いたというのも容易に頷ける。
連続する猟奇殺人にしても、山麓の村にある重罪犯を集めた研究所の存在にしても、相当に不気味である。腕利き警部マルタン・セルヴァスの活躍の中に挿入されるのが、その不気味な研究所にやってくる女性心理学者ディアーヌ・ベルクの章である。事件と並行して存在感を増す連続猟奇殺人犯と研究所の存在が、気になって仕方ない。
注目される連続殺人犯は、ジュリアン・ハルトマン。死体を残さないが、40人以上の女性の不審死の容疑者とみなされる。またシリアルキラーでありながら元検事、という特異な知的犯罪者の容貌を持つところなど、心を操る知的犯罪者としての側面から、どうしてもハンニバル・レクターを連想させる。この作者、よくぞ勇気ある勝負に出たものだ。
しかし彼を考慮に入れずとも、ロープウェイの山頂駅で最初に発見される皮をはがされた首なし馬の
死体という劇場型バイオレンスに始まる連続猟奇事件のミステリとして十分にサービス性が満点なのだ。二体目の殺人も、渓谷に発見されるが、劇場型であるところ、まるで横溝正史か? と懐かしささえ覚える。
派手な事件に、複雑に絡む人間関係。裏側に潜む真実はかなり深い部分に、そして時間軸を掘り下げてゆくことで真相は近づく。多くのミスリードの向こうに見えてくる真実。つまり語り口、プロットともに優秀な作品だからこそ、優れたエンターテインメントとしての完成度を誇る。ミステリーにとどまらぬ大自然を使った昔懐かしい冒険小説的魅力も兼ね備えているところがもしかしたら、最大の魅力なのかもしれない。
それにしても巻末解説においてこの作家の作品を、しかもセルヴァス警部のシリーズを、ぼくは既に
読んでいた。そして楽しんだということに気づいてしまった。シリーズ三作目の『魔女の組曲』! そう、これは一気読みの面白さであったが、セルヴァス警部としての個性は目立たなかった。運動神経オンチで、銃の扱いも乗り物も苦手。恰好悪いが事件の真っただ中に突入してしまうこの中年刑事は、本作では、とても存在感濃厚である。『魔女の組曲』は、ストーリーと被害者のほうが目立ち過ぎて、警部は救世主ではあるのに、狂言回し的な地味な役柄なのであった。
それにしてもストーリーテリング最高の作家に出会えました。とりあえず、フレンチ版ジェフリー・ディーヴァーと呼んでおこう。