青木智美のレビュー一覧

  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    評判通りの名作だ。とはいえ、ネタバレなしでは紹介が非常に難しい。
    というのも、紹介文にあるような「魔王の島」というのは(作品内の)現実ではないから。
    キーワードは「心の避難所」。
    衝撃体験から逃れるために人間は心に避難所をつくるのだが、その避難所をつくるという精神的治療の行為すらも物語に織り込んだ避難所の構築が、本作で展開される「事件」だった。これが真相。

    似たような印象を受けた日本作品として
    貫井徳郎「慟哭」
    乾緑郎「完全なる首長竜の日」
    山田正紀「ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件」
    が思い浮かんだ。

    エンタメとして申し分なし。

    0
    2024年12月13日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    魔王の島と同じ作者で、身構えて読んだが、全く違ってた。ミステリと言うよりはホラーサスペンスのようでモノクロの映画を観てるかの様だった。この前読んだミゼレーレと言い、フランスのおどろおどろしいのを続けて読むとは思わなかった。

    0
    2024年11月09日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    前作に続いて今回も驚きと予想外の展開が二重三重と続きます。魔王の島読んでたから身構えてた分、衝撃は前作ほどではなかったですが。
    現代版、フランス版の『ドグラマグラ』みたいな作品ですね。著者は『ドグラマグラ』の存在知ってるんだろうか?

    0
    2024年10月19日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・あらすじ
    田舎町で新聞記者をしているサンドリーヌは一度も会ったことの無い祖母の訃報を受ける。
    祖母が暮らしていたのはノルマンディー付近にある孤島。
    その島は世界大戦中はドイツ兵の拠点になっていた島だった。
    なぜ祖母はその島から出てこなかったのか、島で起こった凄惨な事件が示す新事実とは?

    ・感想
    なるほど…こういう展開になるのかー。面白かった。
    続きが気になりすぎて1日で読み切ってしまった!

    1部のサンドリーヌ側の描写は現実味がなく曖昧、読者を不安にさせる描写が続くので何となくこれは夢の中の出来事なのかな?と検討はつく。
    そして2部になって地に足ついた現実世界の話かと思いきや…。
    ダミアン

    0
    2024年08月18日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    良くあるミステリーの出だしだな、と思っていたら話が二転三転しての驚きの結末。
    二転三転具合もしっかり地に足付いてるし、結末もそれを踏まえてのものだからまあ納得だけど最後もう少し解説して欲しかったな、というのが正直な所でした。
    ある映画を思い起こしてタイトル書こうかと思ったけどネタバレになるので控えます。

    再読すると伏線が分かるかも。面白かったです。

    0
    2023年04月01日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    良くある孤島に取り残され系かと思いきや2章で予想しない展開になり、3章で真相も犯人も分かった!と思わせておいてからの4章で明かされる事件の全貌。構成がすごい。
    このミス2023海外編10位。これで10位って今年はレベル高いなあ。

    0
    2023年03月16日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2023.1.26
    後半は展開読めちゃって萎えたけど全体的には満足。
    ずっと不穏な感じが漂ってて好みだった。

    サンドリーヌの島での描写もっと欲しかった。

    あと、サンドリーヌの現実世界に島の住民が地域住民として出てくるけど、シモンいたっけ…?彼は架空の人物…?

    最初からもう一度読んだ方がハマれそうだな、、

    0
    2023年01月27日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    疎遠だった祖母の訃報を突然受け、彼女の住んでいた島に向かうサンドリーヌ。
    ・・何を書いてもネタバレになりそうでなかなかに難しい。
    章ごとに二転三転する展開がなんとも興味深い。
    ただ、自分はミステリをあえて推理せずに作者の用意した驚きをそのまま受け取りたいという読み方をするんですが、ちゃんと推理したい人にとってはどうなんだろうな?賛否ありそうなラストだなとは思いました。推理できるのかな?あのラスト。そんな伏線というか材料提示されてましたっけ??
    まあ自分はとても楽しめました。それだけで充分だな。

    0
    2023年01月16日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あの最後のエピローグで完全にやられました。心の避難所。それが「誰の」避難所だったのか。冒頭からヒントがいくつかありましたが(サンドリーヌが感じる数々の違和感や不快感)、まさかここまでもがほとんど虚構だったのか!結局、彼は避難所に棲んだままなんだけど、ある種の生きる希望を得た架空の現実を生きるのは幸せなことなのかもしれない。精神の異常の描き方は秀逸でした。

    好みの問題かもしれませんが、感動のストーリーをウリにしたあからさまな話より、こういう話の方がずしりと来ます。面白かった!

    0
    2023年01月02日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    えっっ⁉︎とにかく驚き‼︎
    海外作品苦手な私が一気読みしてしまった。これはミステリーなのかなんなのか。いやいや、人間の心こそミステリーそのものだ。

    0
    2022年11月18日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    着想や構成を楽しんだ人勝ちなんだろうけれど、うーん。

    正直私は、◯◯物も、女性や子どもが嫌な目に会うのも辛過ぎてダメなので、それほどページターナーではなく、むしろ重い気持ちで難儀した。ダ◯◯◯が出てきたあたりで、そうかもなーと思ったら、やはりそういう結末に。
    入れ子のような、層のような構成は、感覚的に面白かった。

    まあちょっと苦しい読書だったな。

    0
    2022年11月14日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    ラストまで、一気読みでした。想像できないラストでした。主人公と思われる警察官が事件解決に結びつけるかと思いきや、まるで違う展開に…。面白かった。文章も景色や自然を現す表現の仕方が美しく、読みやすい。

    0
    2025年09月17日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たまたま見つけて読んだけど、面白かった。
    それぞれの死に方が想像で、脳波?から読み取った的なのはどうかと思うけど。
    それぞれが個室に入れられているんじゃなく、実際にモンモールで生活しいた…は現実感なさすぎか。

    0
    2025年07月25日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    魔女裁判で女たちが殺された山。その麓には実業家が私財を投じて管理する村があった。そこで起こる怪事件を捜査するのは、新しく赴任してきた警察署長とその部下。しかし事件は次々と起こり…。村に隠された秘密とは…。ホラーサスペンスというだけあって、ミステリーというよりホラー寄りな作品で終始どんよりとしたムードで話が進んでいきます。まぁ、結末はなんとなく予想してた通りだったのですが。もう1作の『魔王の島』もいつか読んでみようと思います。

    0
    2025年04月27日
  • 魔女の檻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・あらすじ
    フランスの架空の街モンモールが舞台。
    ジュリアンは新人の警察署長としてモンモール山という岩山が聳え立つ小さな集落モンモールに赴任してきた。
    近代的に整備された町並みはある一人の富豪ティオンビルが村を買取り私財を投資しているからだという。

    この村には1600年代に魔女狩りと称して村の女性たちを幾人も岩山から突き落とし、その女性たちが魔女となり村に呪いをかけたという言い伝えがあった。
    そしてジュリアンの赴任初日から村で何人もの人間が恐ろしい方法で死んでいく。

    ・感想
    魔王の島の作者だし、合間に挟まれる「事実」パートが脳の電気信号やら薬の作用がなんちゃらと書いてあったので人体実験の話

    0
    2025年02月06日
  • 魔王の島

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    サイコミステリーだろうか。

    はじめはサンドリーニが誰なのか気になって一気読みでしたか、ラストでそんなオチになるのかと、ちょっと意外でした。
    愛する娘を失った男の物語。
    でも全てが心の避難所として作り上げた物語なら、現実に犯人は捕まったのか、誰だったのか?が残り消化不良な読後感が。

    #切ない

    0
    2024年11月17日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    マトリョーシカのように、三重四重に構成された作品。じわりじわりと、少しずつ謎が解かれていく。
    人の心は、各の如く捉えがたい…。

    0
    2023年09月06日
  • 魔王の島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    構成の素晴らしさと、アイデアはすごいと思います。
    が、それを利用してこういう物語しか書けないのだろうか…? うーん、もっと違う方向性もあったのではないかなぁ。

    0
    2023年01月31日