桜井俊彰のレビュー一覧
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大⭐︎興⭐︎奮!!
正直なところアングロサクソン七王国時代の詳しい事って全くと言っていい程知らなかったが、こんなにも熱く魅力的な時代だったとは!
何と言っても桜井俊彰先生の語りが凄く読み心地が良くて、失礼ながら、まるで居酒屋でビールを酌み交わしつ歴史に詳しい友達の話を聴いている感じのわかりやすさと親しみやすさ。
七王国時代は史料も散逸しているケースが多く未解明な部分も多いのだがそれだけに想像や妄想が入り込む余地があるとも言える、ロマンとパッション溢れる歴史がブリテン島に於いて繰り広げられる。
ちなみに本書の「後編」にあたる書籍『消えたイングランド王国』(9784087208146)が同 -
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文久三年(1863年)危険を冒して渡英した5人の若き長州藩士たち。近代日本の礎を築いたサムライたちの生涯を描いた感動作。
新書としては珍しく筆者の思い入れが文章に滲み出ており楽しく読めた。筆者は5名の若者のいわば後輩。同じUCL(ロンドン大学)で学んでいる。
長州ファイブ。井上馨、伊藤博文、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三。早々と帰国し維新に間に合い政治の道を進んだ2人と国家のためイギリスに残り技術を身につけ鉄道、造幣、造船で近代国家ニッポンの基礎を作った3人。攘夷に燃える長州藩、正に下関戦争の前日にイギリスに向かう歴史ドラマ。
中公新書でも同じテーマの「明治の技術官僚」という本がある。こちら -
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戦国物語は肯定的に語られがちだが、戦争は否定的。これは恐らく、未形成の秩序が融合していく必要な過程とされた前者に対し、片方により他方の秩序を破壊する後者を社会的に許容しなくなったから。よりプリミティブな状態では「必要悪」とされた戦いが、歴史のあるタイミングから拡張を許されなくなり、殺戮を許さなくなった。歴史の発展段階が遅く、まだ「必要悪」の地域だとしても最早それは許さない。つまり、戦国物語のポジティブな語り口は、コンテンツとしては遺物となり今後誕生しないことになる。
三国志や春秋戦国時代、ナポレオン戦争、アメリカ独立戦争、ローマ内戦、日本では源平合戦、戦国時代や戊辰戦争など。本書が解説するア -
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本書は学術書ではない。行間に明治の空気が漂う歴史考察に満ちた面白い内容にグイグイ引き入れられてしまった。著者はエッセイストでもあるからか展開が上手い。
この時代の青年の情熱が新時代を作る様は背筋がゾクゾクする程面白い。今の日本も時代の転換点にあると思うが、この様な若者とドラマがあって欲しいと痛感した。
ただ後半の明治政府に職を得てからの活動についてはちょっと駆け足。やはりイギリス密航留学時代が本書の主題ではあるが一番面白い。
幕末史は好きな時代で随分とこの時代の本を読んだが、本書は期待を裏切らない面白さだと思った。
著者には次に「薩摩スチューデント」(本書では薩摩ナインティーン)も題材に取り上 -
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我々日本人からすると、イギリスってとっても不思議な国ですよね?
去年大人気だったラグビーでも、「イギリス」のはずなのに、なぜか、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドと、それぞれが一つの国の様に参加している。。しかも、例えばウェールズの人たちはあんまりイングランドの人たちを好きじゃなかったりとか(全員とは言いませんよ!)、何やらライバル意識がある模様。。
イギリスという名称か知らない人からすると、「なんで??」と首をかしげたくなりますが、この本を読むと、「そうだったんだ~」とちょっと納得できます!
この本自体は、ウェールズに焦点を当てていますが、イギリスの成り立ちを知る -
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『ノルマン・コンクエスト:1066 ノルマンディー公ウィリアムによる征服』
一般的に、歴史の教科書や歴史の本ではこのように書かれている。そして、フランス王朝史がメロヴィング朝から始まるように、英国王朝史はノルマン朝から始まる。しかしこの辺が実はわかりにくい(何がわかりにくいのかは本書で指摘されてはじめて気づいたわけだが)。
①"征服"されたということは、ノルマン朝前に征服されるべき王国・王朝があったのでは?なぜノルマン朝からであるかのように語られる?
→現英国王室は、ウィリアム1世を開祖とするのを通例としている。
なるほど。他でもない英国王室がそういう見解なら、一般向け -
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英国史における1066年のノルマン征服とはフランス人による新しい国家建設であり、これから英国はフランス語を話す国になった!というアッと驚く話から始まる。それが国連安保理の場で英国ストロー外相が語ったという凄い現実。話はそこから、一気に惹き込まれる。アルフレッド大王の子息ウェセックス王・アゼルスタンを中心とした871年の7王国のイングランド統一、その後デーン人との戦い、そしてノルマン征服・・・。英国のこの時代は全く知らなかっただけに新鮮!ウィリアム征服王とハロルドの1066年の闘いが一本の矢により偶然ノルマン軍の勝利になったとのこと。ハロルドは最後のアングロサクソンの王・戦士として闘い、これ以後