桜井俊彰のレビュー一覧

  • 戦国ブリテン アングロサクソン七王国の王たち

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    大⭐︎興⭐︎奮!!
    正直なところアングロサクソン七王国時代の詳しい事って全くと言っていい程知らなかったが、こんなにも熱く魅力的な時代だったとは!

    何と言っても桜井俊彰先生の語りが凄く読み心地が良くて、失礼ながら、まるで居酒屋でビールを酌み交わしつ歴史に詳しい友達の話を聴いている感じのわかりやすさと親しみやすさ。

    七王国時代は史料も散逸しているケースが多く未解明な部分も多いのだがそれだけに想像や妄想が入り込む余地があるとも言える、ロマンとパッション溢れる歴史がブリテン島に於いて繰り広げられる。

    ちなみに本書の「後編」にあたる書籍『消えたイングランド王国』(‎9784087208146)が同

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    2024年04月28日
  • 長州ファイブ サムライたちの倫敦

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    文久三年(1863年)危険を冒して渡英した5人の若き長州藩士たち。近代日本の礎を築いたサムライたちの生涯を描いた感動作。

    新書としては珍しく筆者の思い入れが文章に滲み出ており楽しく読めた。筆者は5名の若者のいわば後輩。同じUCL(ロンドン大学)で学んでいる。

    長州ファイブ。井上馨、伊藤博文、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三。早々と帰国し維新に間に合い政治の道を進んだ2人と国家のためイギリスに残り技術を身につけ鉄道、造幣、造船で近代国家ニッポンの基礎を作った3人。攘夷に燃える長州藩、正に下関戦争の前日にイギリスに向かう歴史ドラマ。

    中公新書でも同じテーマの「明治の技術官僚」という本がある。こちら

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    2021年01月27日
  • 物語 ウェールズ抗戦史 ケルトの民とアーサー王伝説

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     本書はイギリスをミニヨーロッパ大陸として見ると、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドの関係がよく分かるという所から説き始めているので、ブリテン島を舞台にぶつかり合ったケルトとローマ人、その後に出現したアングロサクソン、時に出没するノルマン人など相互に入り組んだ関係が分かりやすくなっている。やや捻りのきいたイギリス史の入門書であろう。

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    2018年02月15日
  • 物語 ウェールズ抗戦史 ケルトの民とアーサー王伝説

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    ウェールズに視点を絞っているのがわかりやすい。
    前半でアーサー王について触れ、後半でそのままテューダー朝について触れているのが良い流れ。

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    2025年10月13日
  • 戦国ブリテン アングロサクソン七王国の王たち

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    ネタバレ

    イングランド王国成立前、6世紀後半から10世紀前半のブリテン島の戦乱。アングロサクソン七王国時代の8人の王たち。

    あんまり知らない歴史の話は面白い。「覇王」と呼ばれる王たちもキリスト教の影響で評価やらメンバーが変わるとかも面白い。

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    2025年10月04日
  • 戦国ブリテン アングロサクソン七王国の王たち

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    戦国物語は肯定的に語られがちだが、戦争は否定的。これは恐らく、未形成の秩序が融合していく必要な過程とされた前者に対し、片方により他方の秩序を破壊する後者を社会的に許容しなくなったから。よりプリミティブな状態では「必要悪」とされた戦いが、歴史のあるタイミングから拡張を許されなくなり、殺戮を許さなくなった。歴史の発展段階が遅く、まだ「必要悪」の地域だとしても最早それは許さない。つまり、戦国物語のポジティブな語り口は、コンテンツとしては遺物となり今後誕生しないことになる。

    三国志や春秋戦国時代、ナポレオン戦争、アメリカ独立戦争、ローマ内戦、日本では源平合戦、戦国時代や戊辰戦争など。本書が解説するア

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    2025年05月19日
  • 戦国ブリテン アングロサクソン七王国の王たち

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    本書は、アングロサクソン七王国時代に活躍した人物を紹介した本。この時代は日本の戦国時代に似た状況で、略奪が当たり前の時代であった。そんな中、七つの王国が戦を交えて、各王国の指導者の実力次第で、勢力が増したり減退したりした。しかし、外部からの侵略、すなわちヴァイキングの外征により、同盟を結ぶこともあり、イングランド統一までの過程にさまざまな出来事があった。1066年のノルマンの征服以降、イングランドの公用語は百年戦争の後半までフランス語であった。その影響もあって、フランス語由来の英語は多い。

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    2025年02月02日
  • 長州ファイブ サムライたちの倫敦

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    幕末に英国へ密航し、UCL(ロンドン大学)の留学生となった5人の藩士。井上馨、伊藤博文、山尾庸三、遠藤謹助、井上勝、「学ぶ」ことで近代日本の礎を築いた男たちの生涯と友情を描いた幕末青春物語。

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    2021年01月06日
  • 長州ファイブ サムライたちの倫敦

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    本書は学術書ではない。行間に明治の空気が漂う歴史考察に満ちた面白い内容にグイグイ引き入れられてしまった。著者はエッセイストでもあるからか展開が上手い。
    この時代の青年の情熱が新時代を作る様は背筋がゾクゾクする程面白い。今の日本も時代の転換点にあると思うが、この様な若者とドラマがあって欲しいと痛感した。
    ただ後半の明治政府に職を得てからの活動についてはちょっと駆け足。やはりイギリス密航留学時代が本書の主題ではあるが一番面白い。
    幕末史は好きな時代で随分とこの時代の本を読んだが、本書は期待を裏切らない面白さだと思った。
    著者には次に「薩摩スチューデント」(本書では薩摩ナインティーン)も題材に取り上

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    2020年10月29日
  • 消えたイングランド王国

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    ノルマン朝成立以前の統一イングランド142年を追う一冊。治世の当初からのデーン人の侵略への対応が、最終的にノルマンの征服を招き寄せたとも言えるのか。エゼルレッド2世がやはり転機だったのだろうか。

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    2020年05月03日
  • 物語 ウェールズ抗戦史 ケルトの民とアーサー王伝説

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    主にイングランド支配に対するウェールズの抵抗の歴史を追った一冊。ローマ時代のブリトン人の抵抗の話もある。テューダー朝の成立をウェールズの勝利と見なす考え方が新鮮だった。

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    2020年05月02日
  • 物語 ウェールズ抗戦史 ケルトの民とアーサー王伝説

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    我々日本人からすると、イギリスってとっても不思議な国ですよね?

    去年大人気だったラグビーでも、「イギリス」のはずなのに、なぜか、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドと、それぞれが一つの国の様に参加している。。しかも、例えばウェールズの人たちはあんまりイングランドの人たちを好きじゃなかったりとか(全員とは言いませんよ!)、何やらライバル意識がある模様。。

    イギリスという名称か知らない人からすると、「なんで??」と首をかしげたくなりますが、この本を読むと、「そうだったんだ~」とちょっと納得できます!

    この本自体は、ウェールズに焦点を当てていますが、イギリスの成り立ちを知る

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    2020年04月02日
  • 消えたイングランド王国

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    『ノルマン・コンクエスト:1066 ノルマンディー公ウィリアムによる征服』
    一般的に、歴史の教科書や歴史の本ではこのように書かれている。そして、フランス王朝史がメロヴィング朝から始まるように、英国王朝史はノルマン朝から始まる。しかしこの辺が実はわかりにくい(何がわかりにくいのかは本書で指摘されてはじめて気づいたわけだが)。

    ①"征服"されたということは、ノルマン朝前に征服されるべき王国・王朝があったのでは?なぜノルマン朝からであるかのように語られる?
    →現英国王室は、ウィリアム1世を開祖とするのを通例としている。

    なるほど。他でもない英国王室がそういう見解なら、一般向け

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    2016年12月10日
  • 消えたイングランド王国

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    現在のイギリスの姿は、アングロサクソン人だけが形作っているわけではありません。
    デーン人やノルマン人などのアウトサイダーが、次々と押し寄せ勝っては負け、彼らを受け入れざるを得なかったのです。
    その紆余曲折、波乱に満ちた歴史が綴られた一冊。

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    2016年06月21日
  • 消えたイングランド王国

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    英国史における1066年のノルマン征服とはフランス人による新しい国家建設であり、これから英国はフランス語を話す国になった!というアッと驚く話から始まる。それが国連安保理の場で英国ストロー外相が語ったという凄い現実。話はそこから、一気に惹き込まれる。アルフレッド大王の子息ウェセックス王・アゼルスタンを中心とした871年の7王国のイングランド統一、その後デーン人との戦い、そしてノルマン征服・・・。英国のこの時代は全く知らなかっただけに新鮮!ウィリアム征服王とハロルドの1066年の闘いが一本の矢により偶然ノルマン軍の勝利になったとのこと。ハロルドは最後のアングロサクソンの王・戦士として闘い、これ以後

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    2016年05月20日