高田かやのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本を読んでると、よっぽどこの教団のスポークスマンではないか、と思えるほどに、なかなかに興味深い団体なのである。ちゅうことでついついカルト村の本体をwikiで調べてしまったよ。概ねマスコミに叩かれたり、時に問題起こしたりと、まぁ普通の宗教団体と変わらんよなぁ、と。その程度の問題でやっていけてるなら及第点ではないか?
特に、物を共有化するってのは、何気に未来を向いてるような。知識の共有化ってのはwikiとかでも言われてるくらいだし、服屋とかには申し訳ないけど、使わなくなった服の共有化施設とか近所に欲しいわ。
そんなこんなで共産主義に入れ込む人々の気持ちも分からんこともないなぁ、と思うのだった。 -
Posted by ブクログ
『カルト村で生まれました』の続編。思春期を経て大人になる過程で、「村」での人生しか知らないが故に世間の常識とはズレた暮らしや教育も「そういうもの」として本人は自然に受け入れているつもりでいても、組織の教育の中では集団の思想に従順でない人間と見抜かれて再教育課程に放り込まれる描写に、個人的にじんわりと怖さを覚えました。
そして作者さんが「村」の中で従順にさえしていれば、教育がなくてもお金の心配もなく生きていけることのメリットを存分に知りながら、「親と子が共に暮らすこともできないこの場所での人生は自分の理想の人生ではない」とついに気づくのがこの物語のクライマックスであるわけですが。そうした人生の決 -
Posted by ブクログ
タイトルのカルトは釣り気味だと思うけど、びっくりする内容ではあった。
学校や恋愛の自由が無く、お金も持たない。ほとんど皆、農業に従事する社会。
他の国のある部族とかなら納得してしまうだろうが、日本だから、異端とされてしまうのか。
日本で暮らしていれば当たり前の選択肢を与えないことは、悪なのかどうかは私にはわからない。
普通の家族にだって不自由さはあるだろうし、選択を迫られることが苦手だとな人もいるだろうし。結局その生き方が自分に合っているのかどうかなのかな。
ただ子供(いわゆる宗教2世にあたる?)が強制的に加入になってしまうのは、問題だと思った。 -
Posted by ブクログ
お金がかからずお金を持たせてもらえなかったカルト村出身の著者が世間に出てどうお金と付き合ってきたかの話。
極端な育ちだからかずれていると感じる部分もあるが、自分で稼いだお金にどういった価値をつけるかは誰もが経験することだと思う。
そういった意味ではお金との付き合い方がすごく上手だなと思った。
安いものを探す労力を苦にしないというのはすごいし、一番の節約は余計なものを買わないことなのだなと改めて思った。それが難しいのだが。
後半に料理や旅行の話が出てくる。
料理は手間がかからず美味しそうだしリメイク法もあるし、いろいろな場所へ出かけて行っている。
レシピ本や旅行本でも出たら面白そうなので読