ミック・ジャクソンのレビュー一覧

  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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     英国人作家の寓話集で、イギリスで絶滅した熊に捧げる8篇からなります。個人的に英国文学は不案内ですが、いかにもな?皮肉とユーモアが満載の大人向けの短編集と感じました。

     興味をもち手にする方への助言です。訳者の田内さんのあとがきに、本書に限って本編より先に読んでいただきたい、とありました。えー、読んじゃいましたよー! 仕方ありません…トホホ。イギリスの熊史を把握すると理解が進むんですね。

     凶暴な熊と人間の長きに亘る格闘の結果…と勝手なイメージは、見事に裏切られました。8篇全て、熊たちの悲哀に満ちた声が聞こえてくるようです。
     この時代の熊が、いかに人間に振り回されていたかが解ります。勝手

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    2025年05月17日
  • 10の奇妙な話

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    コンテのようなショートストーリーが10篇おさめられているのですが、奇妙奇天烈な物語で映像が浮かんでくると不気味だたり、滑稽だったり、美しかったりと読後はモヤモヤが残るんですが心地よかったりです。

    正気と狂気、日常と非日常の境界線で揺れるファンタジーにSF、サイコホラーな感触がおどろ可笑しく影絵をみてるようなナイトメアーでした。

    ティムバートンのイラストを彷彿させるタッチでアダムスファミリーかって表紙絵がそれぞれの話の主人公たちなんです。

    映像的には「蝶の修理屋」なんですが1000匹の蝶が飛び交うシーンは幻想的なんだけど集合体恐怖症の私は想像しただけで鳥肌たってしまいました。
    「宇宙人にさ

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    2024年05月17日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    かつてイギリスにいたという、恐れられたりたまに敬われたり地下で下水道掃除してたり戦ってたりしてた熊たちのちょっと不思議な短編集。

    ・感想
    短編だけど世界観は繋がってる。
    不思議な雰囲気のイラストが沢山収録されてた。

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    2024年03月06日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    哀愁を感じる熊たちの物語だった。
    数世紀前の動物に対する残酷な扱いが物語の背景にあって皮肉めいた寓話。
    デイビッド・ロバーツの挿絵が世界観にピッタリ。

    解説を読んでイギリスには実際に熊がいないことを知った。最後の話はタイトルに繋がっていて、子どもの頃にこの物語を聞かされたら本当のことと信じてしまうかもしれないと思った。

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    2023年11月21日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    タイトルどおりの結末へ導かれる八篇。
    挿絵があるので、奇妙なお伽話のような読み心地でした。

    どうして熊が愛されるのか。人間性を見出そうと試み続けられ、古今東西あらゆるキャラクターになっているのか。
    考えてみると確かに不思議です。

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    2023年11月06日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    初読。挿絵が多くてびっくり。「サーカスの熊」「市民熊」がよかった。あとがきと解説ですこしわかったような気になった。

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    2023年10月25日
  • 10の奇妙な話

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    狂気と正気の境界線、越えてしまったり、戻ってきたり。
    寒々として冷んやりしていて灰色な、雨降りの冬のイギリス様な世にも奇妙な物語。
    挿絵がいい!

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    2023年10月02日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    なんとも不思議な本である。
    イギリス人は熊を絶滅させてしまったと言う話は聞いていたので、熊絶滅に至る物語を時代を追ってやや幻想風に書いた連作かな、と思って読みはじめたのだが。
    どうも、必ずしもそうではなさそうだ。
    どこまでが史実で、どこが寓話で、どこからが伝説なのか、奇妙にぼやけてわからない。
    途中までは、たしかに伝承に基づいた実話だろう。熊は森では恐れられ、サーカスでは虐待されてきたのだろう。だが、その先は?
    史実として熊が下水掃除をしたり、潜水士をしていたわけがないと思う。
    この辺は寓話なのだろう。

    だが、その光景は妙に心に届く。
    たぶんこの本は、伝承であり、史実であり、寓話であり、伝説

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    2023年08月15日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    タイトルと表紙の絵に惹かれて借りた本。イギリスという国は、熊を絶滅させてしまった国なんだな。
    表紙の絵の話は人も熊もお互い何も悪意はないのに、いや寧ろ信頼関係で結ばれていたのに、身体的理由のために、人が砕かれてしまう話。これは悲しかったな。

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    2023年08月03日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    イギリスが生み出した(^(エ)^)キャラは有名なのに、この国では11世紀には野生の熊は乱獲により絶滅、動物虐待ショーをするために熊を輸入していたそうだ。
    そもそも人間が生み出したキャラクターたちとその生態とにこれほどギャップが激しい動物も珍しいのだが、本書に登場する熊は、熊本来の野生と我々が熊に感じる独特の神秘性を備え、8つの話に見事に収められている。(ちなみに私のお薦めは「下水熊」)
    短編集ではなく、串刺しで読まないと意味がない。
    話(時代)の順に、熊たちは森から町に近づき、聖性を失い、人に虐げられるようになる。いつも彼らに言葉はなく、荒ぶる野生を抑えながら運命と諦めるがごとく哀しく生きるが

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    2023年03月20日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    【2023年42冊目】
    表紙とタイトル、挿絵にひかれて購入。短編集なのですらりと読めました。なんとも不思議な物語の詰め合わせ。やはり翻訳なので、というか海外の小説を日本語のリズムに合わせるとなかなか読むに難しいと感じることが多いんですけど、こちらの小説も多分に漏れずと言ったところ。けれど、不思議な魅力があり、著者の他の作品も今度読んでみようと思ったのと、再読しようと思いました。

    しかし、読み終わったあとの表紙が切ない。すごく好きだけど。

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    2023年03月18日
  • 10の奇妙な話

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    これぞ洋書。スピーディな展開でよし。
    ゾゾッとする話や、ほっこりする話がある☺️
    表紙怖とおもったけど、読み進むとなんか可愛く思えてくる。

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    2023年03月10日
  • 10の奇妙な話

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    冒頭の「ピアース姉妹」が怖くてしばらく積んであった。
    実際は(ブラック)ユーモアあり、風変わりな冒険譚と言えるものもあり、そこまで怖がる必要はなかった。挿絵が怖いのかも。

    児童書みたいなノリの中にシニカルな笑いをぶち込んでくるとこが好きです。

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    2022年02月22日