ミック・ジャクソンのレビュー一覧

  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    罪を被る熊、下水道の掃除をする熊、潜水夫の熊など、イギリスの社会で熊がどうしていなくなったのかをユーモラスに描く短編集。
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    イギリスにはクマはいない。はるか昔に狩り尽くしたから。という事実を知っていて、それをどう表現するものなのか、という好奇心で読んだのだけど、本当に面白かった。熊を労働階級の人々に重ねて、その過酷な環境を描く社会風刺もすごく効いている。これらがユーモアを交えて描かれていて、とても面白く読めた。
    特に作者が熊(社会的地位の低い人々)に対してシンパシーを持っていることがよく分かって、共感できるお話だった。訳者解説にはイギリスのクマの絶滅事情も書かれ

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    2026年07月28日
  • 10の奇妙な話

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    どの短編も奇妙で、ちょっとまぬけで
    ちょっと残酷で、ちょっとワクワクして、
    とにかくおもしろかった。
    中でも蝶の修理屋さんの小道具を手に入れた少年の話しは、ワクワク感がすごかった。
    蝶のコレクションを見ると、美しいのだけれど、
    これほどの蝶を殺してミイラにしているかと、
    思うと、なにか違うんじゃないかと思う気持ちは
    よくわかるし、そう思ってもきた。
    少年の努力と思いが報われた瞬間は、もうたまらなくスッキリとして、ほっこりとして、嬉しくなった。
    それに火星人がきたと大騒ぎになる子供たちの話し。
    これは楽しかった。常になにかに飢えて、冒険をしたくなるお年頃。つまらない日常が一瞬にして
    ワクワクだら

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    2026年07月25日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    ネタバレ

    真夜中の精霊であり、罪を食い、犬と闘い、サーカスで働き、下水処理をする熊たちの奇妙な味の8つの寓話。

    イギリスでは乱獲により熊は絶滅し、さらに「熊いじめ」というブラッド・スポーツが19世紀まで行われていた、そのイギリスの作家による仄暗くユーモアたっぷりの不思議な物語たち。

    ミック・ジャクソンは容赦ない。描かれるクマは悲しみを誘うけれどちっとも可愛くないし人間も泥臭くずるがしこく浅ましい。そんな熊と人間がまるで心を通わせたかと思ったときにちゃんと現実を教えてくれる。特に74頁。

    こういう話を読むと「この本に出合えて良かったなぁ」と強く思います。

    イギリスと言えばプーさんやパディントンの国

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    2025年12月20日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    これは――おとぎ話なのか?痛烈な風刺なのか。どうとも捉えられそうな、イギリスと熊の物語8編。
    言葉なき熊と取引めいたことをして、人間は心の安寧を得る。しかし、しょせんそれは異なる種族との取引。常識も前提も違う熊との間で、お互いに利がある取引なんてのはまやかしなのだと明らかになる。熊は知らず課された役割を、やはりそうとは知らぬまま放棄して、少しずつ人間社会から遠ざかっていく。そのさまが、人への皮肉や糾弾にみえる。
    読み進めているうちに、熊が人にも思えてくるのがこの本の怖いところ。虐げられている人、支配されている人、社会の中で見えない存在とされている人たちを熊に仮託しているのではないか?ときに団結

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    2025年05月25日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    テレビから熊出現のニュースが流れると、イギリスから逃げてきたのかと、その町は熊にとって居心地の良い場所だっただろうかと、つい考えてしまいます。
    不思議と心に残る一冊です。

    熊も人もナメてはいけない。

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    2024年12月04日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    いやあ,なんて説明したらいいか分からないです.イギリスでの熊を描く8つの短編からなりますが,大人の童話,かな? 
    必読です.

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    2024年04月21日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    二子玉川の蔦屋書店で出会い購入。
    熊にまつわる短編寓話。今読みたい雰囲気に合っていてすごく良かった。
    イギリスでは熊が絶滅していたとは知らなかった。
    (サーカスなどの見世物の対象や、毛皮としての利用など。)
    人間に支配されながらも、決して腹の底では屈しない姿。弱肉強食のこの世界で人間が頂点に君臨しているのもほんと偶然なのだな、と。
    秋田では熊が人間社会に降りてきて襲われた事件が年に数回起こるなどがあるから、熊を割と恐ろしい存在として認知しているから、(イントネーションもく"ま"と後ろにアクセントを置いて可愛らしさを排除)すんなりと熊の恐ろしさを分かった上で読み進められたけど

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    2023年02月12日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    「10の奇妙な話」を読んでからこの本が読みたくて読みたくてしょうがなかったので、文庫化により再度発売されたことがとても嬉しかったです。

    読み終えて、期待していたものがここにあった感動がすごくてさらに嬉しかったです。

    あとがきと解説もとても良くて、この美しくて寂しくて、ユーモラスで残酷なお話をより深く楽しめる内容となっていました。

    エドワード・ゴーリーやランサム・リグズの雰囲気が好きな方におすすめの一冊です。 

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    2022年12月18日
  • 10の奇妙な話

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    本当に奇妙なはなしなんですが、どこかで何かが救われるような気がしました。
    いい本に巡り合えたと思います。
    どの話も良かったのですが、『宇宙人にさらわれた』はほんとにいい話です。
    ぜひたくさんの人に読んでもらいたい。

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    2022年06月17日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    ネタバレ

    イギリスの「熊」と人々のお話、かな。
    変な本。
    邦題が素晴らしい。
    本当にイギリスには野生の熊がいない、乱獲された歴史あり。訳者のあとがきが興味深かった。
    繋がってないようで繋がってる、でも一つ一つで読んでも面白い。
    エドワードゴーリーの作品みたいな小説。
    作者をあまり知らなかったんだけど、元々はミュージシャンで、監督、脚本もしたり多彩な人なんだね。

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    2026年06月23日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    邦題が秀逸すぎる

    原題は「Bears of England(イギリスの熊)」だそうですが、
    最後まで読んだ時に、訳者あとがきと解説で評されている通り映像的な文章と相まって、タイトルが最後に出るタイプの映画を観たような感覚になった

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    2026年03月13日
  • 10の奇妙な話

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    不思議なお話
    ハッピーエンドではない
    お話もあったけれど
    その顛末に共感してしまった

    宇宙人にさらわれた
    骨集めの娘
    ボタン泥棒
    は優しく穏やかな読後感

    川を渡る
    はちょっと笑ってしまった

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    2025年05月01日
  • 10の奇妙な話

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    ミック・ジャクソンとは「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」で出会った。現代作家だが、作品の設定に時代感があり、1960年生まれということに意外さを感じた。
    私の最近のもう1人のお気に入り、ジョン・コナリー同様、ものすごい才能なのに日本での知名度は低く、翻訳本も少ない。

    ”熊“がまさしくそうだが、この短編集でも、かなりの奇想天外な話が淡々と語られ、しかもほとんどが静かに終わる。

    彼の代表的な作品の世界は、乾いていて寂しげだ。「ピアーズ姉妹」しかり「地下をゆく舟」しかり「蝶の修理屋」しかり。
    しかし登場人物たちはそれを悲観するでもなく、頑なに静かで揺るぎない。
    時折、心の中を隙間風が通

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    2025年04月05日
  • 10の奇妙な話

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    ★★★★☆「ピアース姉妹」「眠れる少年」「蝶の修理屋」の三作が印象的でした。1番初めにピアース姉妹の話からでインパクトがありました。詳しいあとがき、解説も読んで他の作品も読んでみたくなりました。

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    2024年12月05日
  • 10の奇妙な話

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    短編という形式にピッタリの話が10編。訳者あとがきにあるように、日常と非日常・正気と狂気な境界線、そのギリギリのところにいる人々の話だ。切なく愛おしい人たちの物語に、珍しくも心が動いた。

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    2024年03月22日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    1 精霊熊
    2 罪食い熊
    3 鎖につながれた熊
    4 サーカスの熊
    5 下水熊 
    6 市民熊
    7 夜の熊 
    8 偉大なる熊

    「先に読むことをお勧めする」というあとがきにある通り、8つの短編(真珠)が糸で繋がって首飾りになってるような。訳者は「中編小説」と評していたがまさにそんな感じ。それぞれに異なる手触りの幻想性、ユーモラスさ、底冷えする恐怖、人間のいつもの身勝手さ、登場人物全ての生き物としての物悲しさがある。並べるとグラデーションをより楽しめるし、最も気に入った章が他の印象も引き上げる。
    1000年前に国内の熊を絶滅させたイギリス人だからこそ書くテーマ、読み込める空気なんだろか。
    身なりのい

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    2024年02月29日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    短編集だけど順番に繋がってはいる。熊たちの漫画のような行動はさておき、一部ノンフィクションのような気もする。タイトルから連想されるようなおとぎ話というよりかは、どちらかと言えば神話めいている。「イギリスの熊神話」的な。ひょっとしたら世界中の神話も、こうやってフィクションとノンフィクションをミックスして出来ているのかな…

    とりあえず今掴めているのはこれくらい。あとは読んできた内容・情景が蜃気楼のように今も脳内でゆらめいている。自分の頭において、ここまでレビューに困る作品は久々かもしれない。
    現にイギリスには野生の熊が生息しておらず、本書では彼らがいなくなるまでの経緯を時代ごとに辿っている。語り

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    2024年01月21日
  • 10の奇妙な話

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    確かに奇妙な話だった。
    うわ〜みたいなのとか、なんやこれ?みたいなのとか。
    物語それぞれに独特の雰囲気があった。

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    2023年06月04日
  • こうしてイギリスから熊がいなくなりました

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて買った本でした。
    イギリスに熊がいないことも知らずに読みました。
    グレートベアに導かれてイギリスを逃れた熊たちが幸せに暮らしてほしいと願うのは、人間のエゴなのだろうと思いながら、本を閉じました。
    デイヴィッドロバーツの挿絵が気に入り、他の絵も色々と見てみたいと思いました。

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    2023年05月09日
  • 10の奇妙な話

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    「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」繋がりで、また同じく挿絵のデイヴィッド・ロバーツに惹かれて。

    ・ピアース姉妹
    ・ボタン泥棒
    ・宇宙人にさらわれた

    がお気に入り。
    どれもブラックユーモア的で、挿絵が今にも飛び出し動き出しそうな物語たち。

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    2023年03月29日