森光子のレビュー一覧

  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    NHK朝のテレビ小説「花子とアン」の中で、白蓮を訪ねて廓から逃げてきたお女郎。それがほんとうにあったことだったと知り、その彼女が書いたこの本を手にしました。貧困を理由に身売りされ、何をするかわからないまま女郎になった春駒の日記は、女性としていろんなことを考えさせられました。

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    2014年09月15日
  • 春駒日記 吉原花魁の日々

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    正直に言って興味本位だったわけですが、読んでみてそれだけではない感情を持ちました。
    借金をせざるを得ない環境、今ほども教養のない状況、そういったものから虐げられていた人たちを興味のみで見ることはできないな。
    脇道なのかもしれないけど、教育、教養、知識と言ったものの重要性を強く感じる一冊でした。

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    2014年09月14日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    朝ドラで話題になってきている柳原白蓮が女性解放運動を行っているときに、彼女をしたって吉原の遊郭を抜け出し自由廃業した花魁「春駒」が吉原花魁の日々を書いた日記。
    彼女にとって、この地獄につきこまれたすべてに対する復讐の日記。
    金のために地獄へ落された女性の日記という読み方ももちろん大切だが、吉原の遊女という今では想像できない世界を知るための一つの証左としてもおもしろい読み物である。
    そして、自由ということを考えてみるによい書物である。

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    2014年09月06日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    こんな哀しみと苦しみの中に、たくさんの女性がいたのだなぁと思う。諦めることを拒むことは、どれだけ苦しかっただろう。書くことはこんなにも人の心を支えるのか。アンネもそうだったな、と。
    彼女がその後、どう生きたのか、疑いを抱いた母とは、再び会うことがあったのか、「春駒日記」にはあるのだろうか。

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    2013年12月06日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    表紙のデザインはまぁさておき。
    花魁自身による日記で、大変貴重な記録。
    下衆な興味のところは伏字になっていたりで、そういう対象として読むものではありません。
    酒を注ぐだけ、といわれてつれてこられたが、早々に現実を突きつけらる。
    鎖につながれていないだけの牢獄。
    吉原の実際を知る、貴重な文献といえると思います。

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    2013年08月11日
  • 春駒日記 吉原花魁の日々

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    大正初期、吉原には、7000人の娼婦が花魁として死に物狂いで生きていた。吉原病院での悲惨極まる病床生活。そして吉原からの脱出劇。ドキュメンタリーとして、また歴史的資料としても非常に貴重な読み物だと思う。後半部分は凄く重いが、前半部分のダメ男話はかなり笑えるものがある。一読の価値あり!

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    2013年01月20日
  • 春駒日記 吉原花魁の日々

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    『吉原花魁日記』と同じ著者による本です。
    前作の補完のような形で、著者が遊郭にいた時のエピソードが複数描かれています。
    著者が脱出した後の遊郭の様子や、著者の親友であり同じく花魁であった千代駒の脱出の様子など興味深い内容となっていました。
    前作と今作は過去に出版された物の復刊のような形ですが、著者である森光子さんの晩年が不明ということで著作権継承者も判明していないそうです。
    遊郭の中から、遊女の視点から描かれた前作と今作はとても貴重なものであり、多くの人に読んで欲しいと思いました。

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    2012年11月15日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    大正期の身売りによって吉原の遊郭に売られてきた女性の日記です。
    吉原の遊郭文化など華やかな面を解説する本が多く見られますが、本書は花魁自身の苦痛を吐露した内容でとても珍しく貴重だと思います。最終的には柳原白蓮という、当時世を賑わせていた女性の元に助けを求め脱出し自由廃業するまでが描かれています。
    日記体なのですが遊郭を訪れる色々なお客さん達のお話や著者の激しい感情の吐露など、読んでいてとても引きこまれました。
    華やかに見える文化の裏の影について考えさせられると思います。
    補完として『春駒日記』もあるので併せて読むのをお勧めします。

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    2012年11月15日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    大正時代、
    借金のために「吉原」に19歳で身売りされた、
    森光子さんという方の日記です。

    書店のフリーペーパーか何かで
    この本が紹介されていて、
    ちょっと気になったので読んでみました。


    遊郭というと、
    私のイメージでは
    江戸時代に栄えていて、華やかな場所だという感じだったんですが、
    現実は全然違うんだなあ…としみじみ思いました。

    大正時代にもなって、
    まだこういった制度があったことにも驚きましたし、
    一度入ってしまったら、
    あれよあれよと罰金をとられ、
    花魁自身の取り分は2割程度、
    諸費用も自腹で、
    借金は増えるように出来ていて
    本当に地獄のような場所だと思いました。


    まだ若い春駒

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    2012年03月03日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    郭文化と言えば歌舞伎などで馴染みの江戸時代は吉原。この話はそんな吉原に大正時代に売られた光子の日記。政府公認の人身売買制度の下で何も分からず家族のため売られた光子。こんな最近まで、このような制度がまかり通っていたことにも驚き、一方で芝居や小説では美化され描かれている粋や郭文化は幻で、そこは文字通りの苦界。落ちてしまった苦界で必死に生きる女性群が非常に生き生きと描かれている。

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    2011年11月18日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    ネタバレ

    親の借金のため吉原に売られた19歳の女性の日記。騙されて売られる時から脱出する時までの日常が描かれている。
    時代は大正。江戸時代のイメージのある花魁という言葉だが、この時代までこのような形式で存在してたことに驚いた。
    女があまりにも軽んじられていて哀しくなる。
    著者がこの境遇の中自分を保ち続けていたからこそ存在する作品だ。
    晩年の消息は不明ということだけど、静かな余生を送られていたらいいなと思う。

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    2011年08月23日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    大正末期、家が貧しいために吉原に身売りさせられた19歳の女性の日記である。
    作者の「森光子」という名前から、女優の森光子さんと関係があるのかと思ったり、表紙のこうの史代さんの絵から、中味は漫画なのかと思ったりしたが、大女優さんとはまったく関係がない同姓同名の女性の、フィクションではない記録である、そうだ。

    周旋屋に「お客にお酒を飲ませて楽しくしていればよいのだから」などとうまいことを言われ、いわばだまされて連れてこられた遊郭。着いてみれば、娼妓として働かねばならない身だった。借金のため、がんじがらめに縛られ、辛い思いをしながら働き、最後には逃亡を遂げるまでの日記。
    この生活の中、日記を書き続

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    2011年06月23日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    大正時代の花魁記。
    大河ドラマで「べらぼう」が始まってようやく読めた。
    自由のない、出口のない生き方。精神をしっかり保つことが書くこと、読むこと、楽器の演奏と、そういう助けがあったことがせめてもの救い。

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    2025年02月13日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    ネタバレ

    伏字が多いことから、途中で実話と気が付いて驚いた。

    母からではなく妹から手紙が届くのは、親は遊廓がどんな場所か知っていたからだろうと思うと胸が痛い。

    また、どんなに働こうが借金が増えるばかりで年季が明けないシステムは恐ろしいと思った。

    作者を調べると無事に逃げ切ったあと、結婚していたので、ある程度幸せに過ごせたんだろうと思うと少し救いがある。

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    2024年12月05日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    1926年。 今から100年前に書かれた「吉原花魁日記」。 借金のために吉原に入り 男に酒を注ぐだけと聞かされ 綺麗な着物に美味しいご飯 と騙された花魁達。 でも稼ぎの多くは搾取され、 しかも客が呼べないと罰金などで借金も増える。 最近、問題になっていた舞妓さんの生活に近いと思った。

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    2024年03月23日
  • 春駒日記 吉原花魁の日々

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    花魁の苦しい日々の日記。男性達は彼女を通り過ぎるだけ。恋だと言いつつ、自分の思いだけで彼女の牢獄のような日々には気がつかない。 病気になったときに互いを気遣う花魁同士の優しさに、貧しくとも心は踏みつけられない女性の強さを思う。 花魁から脱した後も、夫とふたり、ヤクザに追われる日々だったようだが、幸せもある人生であってほしい。

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    2024年03月23日
  • 春駒日記 吉原花魁の日々

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    『吉原花魁日記』第ニ弾。80年ぶりの復刻とのこと。遊女モノは多く読んできたが、本作は時代小説とは異なり、ノンフィクション。吉原脱出時の新聞記事も収録されている。前作のような日記形式ではなく、エッセイのよう。吉原病院での治療の様子などは貴重な記録と言えるが、その他の話は前作と重なるところがあり、全体としてはイマイチ。

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    2023年07月15日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    吉原の遊女の日記。ただ江戸時代の話ではなく、大正末期の話。主人公・森光子は大正13年に19歳で吉原に売られる。1924年、今からほぼ100年前のことである。そして2年後に脱出し、この日記を出版する。最後、唐突に脱出で終わっており、その後が気になる。

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    2023年07月06日
  • 春駒~吉原花魁残酷日記~ 1

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    大正時代の吉原で働く花魁の物語。実在の花魁の手記を基に描かれているのだとか。紫君が一緒に泣いてくれたことで救われた気がする。真珠夫人、柳原白蓮もこの時代だっけ。

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    2020年02月15日
  • 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日

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    吉原ものが 好きですが、この本は、実録物だった!(ToT)

    いままで読んだ 花魁の話とは違い、ひどい扱いを受けていることや、借金をちゃんと計算してくれないことや 病気になっても 病院もひどく 人としての扱いではなかったりと、読んでいて苦しくなりました。
    続きもあるそうですが 読めそうもありません(×_×)

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    2014年08月29日