七飯宏隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界でただ一人生き残った少女は幸せに暮らしていました。その少女は五人の家族と愛犬と暮らしていました。でも本当は五人の家族はもう死んでいて、実は愛犬と少女だけが生きていて・・・・・・
あらすじだけを読んで衝動買いした小説です。
内容はとても綺麗にまとまっていて、途中で飽きることなく勢いに乗ってすんなりと読み終わりました。
しばらく読んでいる内は「多分この後こうなるだろうなー」と思いながら読み進めていたのですが、読んでいる途中で急に意外な展開に変わりました。
とてもおすすめです。
この小説に文句があるとすればキャラクターデザインがイメージと合わなくて、小説の場面を頭で思い浮かべるのが少し困難だ -
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Posted by ブクログ
作品の纏っている雰囲気は柔らかく、ストーリーにも特に難点をつける場所は見当たらない。しかし、終始漂い続けた暗さを和らげることは出来なかったのだろうか。あまりの暗さに暗澹たる気分になってしまった。確かにこの暗さは作品の中核を成すテーマ性を背負ってはいるが……。
もう一つの特徴としては物語の語り部となる人物が箱庭で暮らしている人々に対して半客観的な立場にいる点。この物語は読者からすると主人公に見えてしまう少女ではなく、あえて機械を語り部にする事で徹底した暗さを保っている。
他の人物たちとは一線を画する「彼」が途中で巻き起こす騒動は正しく恐ろしいの一言に尽きる。
この作品では現状に至るまでの -
Posted by ブクログ
読書録「タロットの御主人様。3」4
著者 七飯宏隆
イラスト YUKIRIN
出版 電撃文庫
P59より引用
“彼女が身につけているのは、なんと今にも弾け飛んでしまいそ
うな、細く頼りない紐だけ。”
目次から抜粋引用
“青い海とマイ海の家
激突!?ビーチバレー
初めての遭難
秘密のヨバイと冬コート女
月と彼女と夏の夜の夢”
正確な占いの力を持って、国に強い影響を与えてきた家系の後
継者でありながら、落ちこぼれている男子高校生を主人公とした、
ラブコメライトノベル。
夏、海水浴場、主人公たち御一行は臨海学校に参加し…。
上記の引用は、普段おとなしいクラスメイトについての -
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読書録「座敷童にできるコト」4
著者 七飯宏隆
イラスト 池田陽介
出版 電撃文庫
P148より引用
“時代が下って人間が洋服を着るようになれば、座敷童もそれに
合わせるのは理の当然。”
目次から抜粋引用
“開かずの間の座敷童
豊葦学園の怪しい人々
第八天神話矯正網
すれ違う夜
七層からなる天界”
長年苦労してきた男子高校生を主人公としたライトノベル。
豊葦学園への入学が決まり、学生寮に入ることになった主人
公・守谷克喜。無地のはずの部屋のドアを開けたら、そこには…。
上記の引用は、やり手青年実業家のような容姿をした座敷童の
言葉。その時代の文化に溶け込んできたとの事 -
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惜しいシリーズだと思う。物語を展開していく起点である二巻として、申し分のない内容だったのだから。
主人公の手ぬるい思考が危機を招き、イノベーションを促す流れは非常に良い。この巻だけで見ると、そこそこイライラしたけれど、シリーズとして考えるならこの失敗は必要だと思える。
問題は、次が出ていないことだけど。もしシリーズが続くとしたら、この刊行ペースでは完結まで二十年は掛かりそうである。どんな大長編だ。
良い作品だが(ガレオス的な敵に液状化を理由として設けたところなど、相変わらず設定の詰め方は好意が持てる)、そこまで追いかけきれないのでドナドナとする。 -
Posted by ブクログ
少し惜しい作品だ。彼の厭世的な思考が、いまひとつまとまりに欠いている。ここが整理されていれば、よくまとまった作品として評価できるのだが。
王道の物語を丁寧に設定していて、通訳猫や緑髪の植物人間など、その辺の詰め方は好感が持てる。
終盤の展開はやや駆け足だが、これもこれで悪くない。彼の勘違い(魔王についての)は意外性に欠いているが、これは伏線の張り方に問題があったかな。
猫の罵りには、時折キラリと光るものを感じる。古き良き(良き?)時代のライトノベルらしい台詞遊びである。
総じて、やや描写が荒いがなかなかの作品だと思う。このシリーズは買いだな……と思ったら、2巻までしか出ていないらし -
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Posted by ブクログ
本巻を含めて、のこすところあと2巻となりましたが、基本的なストーリーの流れはこれまでと同様で、前半はいつも通りのコメディ、後半になって本筋の展開に入っていきます。
今回はヴァレンタイン回ということで、ヒロインたちが秋人にプレゼントするチョコレートをつくろうと計画し、さまざまな駆け引きがおこなわれます。
後半は「恋人」のカードが登場し、秋人たちのチームと真冬たちのチームが戦いを繰り広げます。そのさなか、ついに「ジョーカー」が秋人たちの前に姿を現わすことになります。
これまでもしばしば言及されていた、アメジスティアたちの所属する「宮殿」の黒幕たちがようやく表に出てきましたが、まだストーリー全 -
Posted by ブクログ
今回は、籐子の実家が経営する、拡張現実を応用したテーマパーク「ワールドアヴァロン」が舞台です。
ついに香澄が秋人に告白し、その結果を知ろうとする他のヒロインたちと、それを阻止しようとする結夏がテーマパークを駆けまわっての攻防戦を繰り広げます。
今回の敵となるタロットは、拡張現実の舞台を駆使して秋人たちのチームをピンチに陥らせるなど、ひねりの利いたキャラクター設定になっています。ただ、タロットを獲得するたびに次々にヒロイン増員となるため、そろそろさばききれなくなってきているような印象もあります。そろそろオチのつけどころなのであまり心配することはないのかもしれませんが、ヒロイン一人ひとりの心情 -
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今回は、第1巻のときから言及されていた文化祭イヴェントです。
「占い喫茶四阿」という出し物で優勝をねらう秋人たちのクラスでしたが、文化祭の最中に香澄がついに秋人に告白をするという決断をくだします。いよいよ文化祭当日、アメジスティアや真冬たちまでもが姿を見せ、混乱するなか秋人の命をねらう「審判」「女帝」「力」の三人のタロットたちが接近します。
あいかわらず、前半ではドタバタコメディ、後半でようやく本筋に入るというパターンで、ひねりがないといえばその通りですが、ブレることがないので安心して読むことができます。とはいっても、そろそろ物語も終盤にさしかかってくるころなので、これまで小出しにしてきた -
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祖母の四季の式神であるジブリールの寿命が近づき、秋人たちは彼女を救うため、四季の守り手だった志摩桜(しま・さくら)のもとへと旅立ちます。そこで彼らは、フェレンバーグ・ノワゼットというおかしな日本語を使う外国人美少女と知り合いになり、彼女と行動をともにすることになります。
こうして無事に桜のもとにたどり着いた秋人は、ジブリールを助けるための「儀式」がおこなわれる時を待ちます。そんななか、香澄たちはモイラという名前のシスターに出会い、彼女と心を通わせあうことになります。
今回はストーリー上の大きな動きはありませんが、ノワゼットことグレイローズという攪乱要因が投げ込まれることになり、今後どのよう