1000年前に書かれたこのお話は、今でも充分楽しめるし、今だからこそ考えさせられるジェンダーの問題。
生まれ持った性質より生まれた性別で役割や振る舞いが制限される時代。男女の役割を入れ替えたきょうだいの運命やいかに?
面白いのは、男性の魅力として、優美さやたおやかさが描かれていて、平安時代の平和さを象徴してるなと思いました。
また、権力や男性的な力によって手篭めにされた女性が悲しんでいる場面で、権力を行使した側は気づかなくても、力によって傷つけられた方は恨みを溜めているのだという解説にうんうんと頷いてしまった。