スーザン・ケインのレビュー一覧
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僕は自身の内向性を偽っていると分かっているが、そのことを誰かに伝えようとすると「またまたぁ!話すの上手いじゃない!」などと切り捨てられてしまう。
外向型が優位な社会にアジャストしているだけなのだが。
内向性を認識した上で、内向型であるがゆえに成し得たといえるように生きていきたい。
そして、他者の物静かな性格に対して偏見を持つのをやめる。
娘が人前で話すのを恥ずかしがったときにがっかりしないように、外で遊ぶことよりも家の中でおままごとをすることを好むことを責めないようにすること。
「多くの内向型がそれを自分自身にまで隠しているのには理由がある。私たちは、外向型の人間を理想とする価値観のなかで -
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ネタバレ外向型の方がより高く評価されがちな社会において、内向型の長所や強みについて書かれている本。
アメリカ人の1/3が内向型というのは意外な発見だった。著者が内向型という点でも、とても興味深く読むことができた。
内向型は外向型にはない、謙虚さ、共感力、粘り強さ、創造性など高い能力があり、時には優れたリーダーにもなりえる。
私はどちらかといえば内向型です。
内向型である事にコンプレックスを感じていましたが、この本を読んで自分の性質を肯定的に捉え直す事ができました。
特に興味深かったのは、内向型の方が、外向型よりもあらゆる刺激に敏感だということ(=偏桃体が興奮しやすい)。
例えば、初対面の人が苦手 -
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ネタバレいわゆる外向型(=陽キャ)が大正義のアメリカ発の「内向型」人間の長所を取り上げた本。
1章では外向型が文化的理想になった経緯が書かれている。セールスマンの誕生、カーネギーという外向型人間の理想像の出現により、20世紀への転換期に頂点に達した文化的変容が反映されており、文化史学者のウォレン・サマスンにより「アメリカは「人格の文化」から「性格の文化」へと変容した」(P44)と表現されている。
「性格(personality)」という言葉は18世紀まで英語にはなく、「性格がいい(good-personality)」という表現は20世紀になってから広まった。
これはアメリカの工業化が背景にあり、 -
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ネタバレ仕事でのグループワーク後にいつも違和感を感じていたため、ある意味それを「正当化」するために読んでみた。
以下、気になった点。
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・優れた音楽家たちは・・・たとえ集団で演奏するものであっても・・・個人練習が本当の練習であり、集団でのセッションは「楽しみ」だと表現する。
・”エンジニアは人々の生活を変えることができる「世界にとって重要な人物だ」と教えた。”
・ブレインストーミングが失敗する理由:社会的手抜き(集団で作業すると、他人任せで自分は努力しない)、生産妨害(発言したりアイデアを提示したりするのは一度に一人なので、その他の人たちは黙って座っているだけ)、評価懸念(他社の前では自分が -
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本棚を人に見られるのは、自分の頭の中を見られるみたいで恥ずかしい。本の感想をSNSに投稿するようになってから、本を選ぶときに「この本の感想をアップしたら人からどう見られるか」を頭の隅で考えるようになった。
本屋でこの本が目にとまったときも、私が求めていた本だなと思うと同時に「でも、こんな本の感想をアップしたら根暗だと思われそう」と考えてしまった。無意識にそう考えていたことに気づいたとき、私はあえてこの本を選ぶべきじゃないか! と思った。いいところだけ見せたって意味がないし。今年読んだ本は全部公開するって決めたし。頭の中をさらけ出せる場をせっかくつくったんだから、それなら自分の弱いところを見せる -
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「内向型」「外向型」は性格心理学の研究の蓄積があるのものの、定義が学問的には難しいものらしい。
低刺激を好む内向型と、高刺激を好む外向型。
両者は補完しあう関係という、至極穏当な主張をしているのだが、やはり極端に外向型を尊ぶ価値観のアメリカでは、かくまで内向型を称揚しないと、バランスが取れないんだ...と思わされる。
この本は、ある種のアメリカ社会論として読んだ方が面白いかもしれない。
ヨーロッパ的な権威を否定しながら文化を創り出した歴史的な経緯から、活動的な外向性を尊重するようになったそうだ。
内向型の人たちが、外向型を装いながら生きざるを得ないことや、内向性を尊ぶアジアからの移民や留学生 -
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読む人を選ぶ本かもしれません。
気になる方は”はじめに”を読んで判断するのがいいかもしれません。
全部で3部構成になってまして、興味深かったのは第2部と第3部です。
スクールカースト上位に所属するために、それが自然な姿であるようにふるまう学生。
学生生活が充実しているように見える彼らも、実は、心がお疲れ気味なんですよ、というお話です。
そもそも、スクールカースト上位の人(根っからのスクールカースト上位者)に認められないと、そこに所属できないってのが馬鹿らしいと私は思ってしまうのですが、学生だとそうじゃないんでしょうね。。。
上位にいた方が何かと得で、何かと有利な事が多いからなんでしょうけど -
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まず自分の知ることが大事だと感じました。
完全な外向型もいなければ完全な内向型もいないので、特性としてどういう時に不安感を感じやすいかを知ること、そしてそれを負い目に感じないこと。
無理に自分を変えようとするよりも、自分が実力を発揮できる環境を作った方が無理なく高いパフォーマンスを出すことが出来る。
苦手を克服するよりも得意を伸ばすこと。
残念ながら今の会社の構造で外向型が評価され優位に立つ構造は変える事は難しく、本書でも注意深さでサポートする立場であったり芸術家などの個人プレータイプでの生き方を暗に勧められているようにも感じられた。
読む労力と得られる精神的ベネフィットは釣り合ってないと -
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ネタバレ内向型人間のすごい力
世の中で謳われる「外向的」であるべきという固定概念に疑問符を打ち出した本。超外向的なアメリカの三分の一が内向型の人間という面白い発見もあった。
内向型は、忌避するべきものではなく、優れた一面も持つ。
まず、リーダーシップに関してだ。部下が受け身である場合は外向型、能動的である場合は内向型のリーダーが優れている。また、外向型は社交で、内向型は芸術でリーダーシップを取るという傾向がある。
加えて、現在行われているグループ学習というのにも疑問符がつく一面もある。なぜなら、優れた成功者は集中的実戦を行うために、個人作業に時間をかけることが分かっている。内向型は尚更。加えて