大川慎太郎のレビュー一覧

  • 藤井聡太ライバル列伝 読む棋士名鑑
    スポーツ雑誌『Number』の連載などをまとめたもの。棋士・女流棋士58人が、それぞれ4~5ページくらいずつ紹介されていて、サブタイトルの「読む棋士名鑑」の方が実際の内容に近い。その後の話が連載に加筆されていて、丁寧なつくりになっている。藤井聡太もちゃんと載っている(他の棋士より長め)。

    著者は言...続きを読む
  • 証言 羽生世代
     将棋は全く指さないが、棋士の言動には心動かされる。「3月のライオン」派の私としては、心から楽しんだ一冊。
  • 不屈の棋士
    タイトルを見て想像した内容とは異なり、将棋ソフトとの戦いやつきあい方を11人の棋士が自身の将棋観を踏まえて語る内容であった。私は将棋観戦を始めて一年未満で、AIが示す評価値や読み筋ありきの観戦なので、将棋ソフトのない将棋界がもはや想像できない。この本が書かれた時代はまだソフトが味方か敵かわからない過...続きを読む
  • 証言 羽生世代
    野球で非常に高い実績を残した選手が特に多い「松坂世代」という1980年生まれの世代があるように、棋界にも異常に強い棋士が集中している年代があり、それが1970年生まれの「羽生世代」です。羽生善治氏をはじめ、佐藤康光氏、森内俊之氏、と言った実力棋士が集中しています。その際立ったデータとしては、羽生世代...続きを読む
  • 証言 羽生世代
    羽生善治というスーパーヒーローをとりまく棋士たちの価値観、考え方に触れられてとても面白かった。将棋自体に対してリスペクトがあるから謙虚であり、だからこそのトッププロなのだと感じた。
    どのゲームも、芸術も、仕事も、「全部理解した、これが正解だ」と思った瞬間奢りはでるし、成長もできないし、後進に尊敬され...続きを読む
  • 証言 羽生世代
    羽生善治世代の棋士が将棋界を席巻している背景を世代前後の棋士にインタビューして浮き彫りにしている。羽生世代の強さだけではなく、インタビューを受けた棋士の思いまでにじみ出ていて興味深い。丸山九段や木村九段のインタビューもあったらというのは望みすぎかな。
  • 証言 羽生世代
    棋士として脳漿を限界まで鍛え、実践で一滴も残さず絞り尽くすという超人たちであるが、その上に知情意が円満に備わったインタビュー受け答えであり、驚嘆。
  • 証言 羽生世代
    将棋のことを知らない人でも、羽生善治の名前は知っているのではないか。トップを長くはり続けている超一流の棋士だ。その実績は将棋界の歴史の中でも、突出している。
    羽生は1970年生まれであるが、羽生と同世代には強い棋士が集中している。佐藤、森内、郷田、藤井猛、等だ。これだけの強い棋士を生み出した世代は、...続きを読む
  • 証言 羽生世代
     羽生さん世代の棋士がなぜこれほど強かったのかを各棋士へのインタビューで語ってもらう形式となっている。読み手としてこの本に何を期待したのか、を考えてみた。羽生世代にとってタイトルをとることがだんだん難しくなった今、昔はもっと強かった、そんなことを知りたいわけではなかった。

     将棋が好きでAbema...続きを読む
  • 証言 羽生世代
    羽生善治のほか森内俊之・佐藤康光ら羽生世代をテーマとして、棋士16名に行なったインタビューを1冊にまとめたもの。羽生よりも上の世代、同世代、若手世代、そして羽生世代自身が均等に扱われている。羽生世代についての語りが同時に、その語り手自身の棋士人生への語りにもなっているのが特長。

    それぞれのインタビ...続きを読む
  • 不屈の棋士
    将棋ソフトと棋士界の対決についてのインタビュー本。ここ4・5年間「どうすれば競わずに済むのか」を念頭にずっとアスリート・棋士・eSports選手達の本を読んできたけれど、本書ではもう只「勝負事って何て美しいんだろう」とだけ思うに至りました。
  • 不屈の棋士
    文句なしにおもしろい。AIに向き合う棋士の葛藤が余すことなく綴られている。そして誰一人答えをだせていない。2015年~2016年頃、棋士は将棋界におけるシンギュラリティにいち早く向き合っていたのだ。
     そして今現在2019年、将棋界は凋落するどころかかつてなく注目を集めている。AIの脅威は部分的には...続きを読む
  • 不屈の棋士
    プロ棋士11人に、将棋ソフトと将棋界についてインタビュー。それぞれの生き様がにじみ出ているようで読み応えがある。現役最強棋士として羽生、渡辺明、ソフトに好意的な勝又、西尾、千田、ソフトに敗れた山崎、村山、対決を恐れない森内、糸谷、背を向ける佐藤康光、行方。強いソフトの登場がこれだけ将棋界に激震をもた...続きを読む
  • 不屈の棋士
    コンピュータ将棋に対峙する棋士のインタビュー。2016年。
    羽生、渡辺のトップ棋士から、棋士の中でも先駆者と言われてる勝又、西尾、千田、そして背を向ける佐藤康光、行方まで色んな人のインタビューがあり、面白かった。

    中終盤の評価値や寄せなどの研究で既に多く棋士が利用しているみたいですが、中には定跡の...続きを読む
  • 不屈の棋士
    ’’人工知能はもはや人間を超えたのか’’’’棋士(棋士のつくる棋譜)という職業の存在価値はそのときどこにあるのか’’’’人工知能とどう向き合うか(戦うのか戦わないのか)’’
     2016年6月という非常に絶妙の時期に、現役最強棋士・人工知能に特に詳しい棋士・実際に人工知能と公開対局して敗れた棋士・人工...続きを読む
  • 不屈の棋士
    わたしが愛してやまない将棋。下手くそだけれど、小学生の頃はプロになるのが夢だった。コンピューター将棋も好き。ただ現在のようなレベルになるとは思わなかった時代の話だが。

    この時代に、11人の棋士へのインタビューを読んで考えさせられたし、悔しくて、また、崇高さに涙も流れた。棋士の存在意義を通して、人間...続きを読む
  • 不屈の棋士
    将棋関連の本は数多く読んでいるが、一、二位を争うほどの面白さだった。
    著者が観戦記者であるため将棋への造詣が深く、独自の人間関係を築いており、だからこそ誤解を恐れずに繊細な部分もインタビューできている。大川氏以外の誰にも真似できない非常に価値ある一冊。
  • 不屈の棋士
    最近読んだ本でもベストの一つ。

    コンピューター将棋にどう向き合うかという課題に対して、複数の棋士にインタビューをした本なんだけど、読んでいくとそれぞれの価値観がはっきりわかる。例えば、『自尊心』『公平性』『鍛錬』『将棋への愛』など。ほとんどおなじ問いかけに対して、個々の価値観で答えていく。

    同じ...続きを読む
  • 不屈の棋士
    話題のコンピューター対将棋のテーマであるが、著者の将棋への長年の関わりがなくては生まれない好著だと思う。棋士にインタビューを取り付け、深く切り込む。昨今著しく増える門外漢の感想の域を出ないネットサイト論壇とは次元が違う。

    トップ2大棋士、コンピューターと実際に戦った棋士、ネットを積極的に活用する棋...続きを読む
  • 不屈の棋士
    将棋ソフトに対し,この本に登場する棋士たちのほとんどが口を揃えて言うのは,「自分で考えなくなる」ことへの危惧であった。

    *****
     盲点というか死角はないでしょうし,詰みを発見する能力は本当にすごい。それこそ瞬間的に見つけてしまうので,やっぱり便利ですよね。デメリットは,あまり自分で考えなくなっ...続きを読む