大川慎太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
藤井聡太さんを始めとする当代の棋士のインタビューをまとめた一冊。自分はいわゆる観る将だが、普段対局を観ている棋士の先生の人となりや考え方、歴史に触れることができてとても良かった。
個人的には同郷ということもあり、糸谷先生に強く惹かれた。根源的欲求を問われたときの答えが、「人のために生きたいんです。」この一言に糸谷先生の人生観が詰まっているのだなと思った。自分の人生観を言葉にしようとした時、到底出てこない言葉なので、とても衝撃的だった。
あとは個人的に好きな里見先生について、自分が思っている先生の魅力を文章にしてくれていて、膝を打つ思いだった。
こんな感じで、その他の棋士についても、この著者は人柄をよく捉えていて、的確に言語化していると思う。
印象的だったのは棋士の皆さんはいろいろ考えながら棋士人生を送られているのだなということ。若い時はがむしゃらに棋力向上を目指し、ベテランになったら落ち着いてるなんていうことを勝手にイメージしていたけど、全然そんなことは無かった。棋士の皆さんはいろんなことを考え、いろんな思いを抱え、その中で将棋の道を日々歩まれていることが伝わってきた。
気になる棋士だけを読むという読み進め方もできるので、少しでも将棋に興味のある方は手に取ってもらいたい。 -
Posted by ブクログ
本書カバーの巻末に日本将棋連盟発行の書籍が11冊載っているのだが、うち7冊に藤井聡太の名が入っている。タイトルにある「新時代」というのは、要するに藤井聡太の時代なのである。
まえがきには「強い棋士はたくさんいたが、タイトル戦で一度も負けたことのないような圧倒的な者は存在しなかった」とある。しかし、これが書かれた3ヶ月後には、本書にも収録されている伊藤匠七段が叡王を獲得した。
インタビュアーである大川は、若手棋士たちが藤井についてどういう認識を持っているか聞きたかったようだが、通読したところ、たしかに藤井の存在は大きく感じつつも、そこまで強く意識している棋士がいるようにも思えなかった。
だが、それも当たり前である。若手棋士たちなので、そもそも藤井聡太との対局の場そのものが遠い面々たちも多い。それに、いくら厳しい時代とはいえ「藤井にはとてもかないません」と述べるような棋士はいないだろう。
後半は女流棋士たちのインタビューもおさめられている。当然ながら女流たちは対藤井への意識は棋士たちに比べて大幅に低くなるので、プライベートな面の話が多くなる。それはそれでいいのだが、毎度のように好きな男性のタイプを聞くのも、いまどき古臭い感じもする。いいけど。