三上修のレビュー一覧

  • 古文鳥類学 平安貴族が愛でたのは本当にホトトギスなのか

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    作品を読んだり歌ったりするには、登場する生物の名前はそれほど大したことではないのかもしれないが、一度気になりだすと確かに色々考えてみたくなる。古文や詩歌の鳥の名前をテーマにした本であるが、「人は解釈をするもの」と最後にまとめているのがどの学問にも通じるものがあって良いと思った。

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    2026年06月23日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    ♪ぼ~くは三丁目の電柱です~♪ 雨の日、風の日、街角に立ち、通りを見てます、眺めています~♪

    夕焼け、お~そらは、いわし雲~♪

    電柱と言えばこの東電のCMソングが浮かぶ世代です。

     それはさておき、春から初夏にかけては鳥たちの子育てシーズン。ツバメは民家の軒下で、スズメは電柱の腕金や変圧器の中で営巣してヒナを育てる。ムクドリが民家の戸袋で子育てしているのに出くわしたこともあるし、シジュウカラが玄関ポストで子育てする様子を追ったテレビ番組もあった。都市で暮らす鳥たちは人間が作った構造物をちゃっかり利用する。

     電柱に巣をつくる代表格はザ・普通の鳥、スズメだ。(これ、著者が以前に書いたスズメの本で言っていたこと)

     スズメはその小さい体を最大限に活かし、他の鳥では入り込めない電柱の変圧器(ポリバケツみたいなあれ)の中や、それを支える腕金(電柱の横棒)の中に巣をつくる。

     カラスも電柱に巣をつくるらしいが、うちの近所じゃ見かけない。カラスは上から巣を見られるのを嫌うらしいから電柱より高い木があれば、そっちにつくる。自分もよくカラスの巣を見つけるけど、だいたい10メートルくらいある木の上だ。

     先日、ハシブトガラスが変圧器の下から容器を突っついていた。外からは見えないけれどスズメの巣があるのだろう。ちょっと離れた電線の上で親スズメがジュジュジュジュッと、警戒音を出して、ヒナにジッとしているようにと鳴いていた。

     翌日同じ場所を見上げてみたら、虫をくわえた親スズメが変圧器の下でうろちょろしていて、それを10メートルくらい離れた電線の上からハシブトガラスが見てた。スズメからしたら、巣があることを知られたくないという本能から変圧器の中に入らなかったのだろうけれど、残念ながらカラスは頭がいいのでもう場所は覚えてしまって、巣立つ瞬間に仕留めてやろうと狙っていたに違いない。自然は厳しいから、スズメはカラスがいないときに巣立つしかない。

     講演などで、著者は電線にとまる鳥は感電しないの?との質問をよく受けるらしいが、ほぼ心配ご無用とのこと。そもそも剥き出しの電線はなく電気を通さない素材で覆われているし、仮に剥き出しでも感電しないらしい。電流は抵抗が少ない方向へより流れやすいため、わざわざ抵抗が大きい鳥の体に向かっては流れないからだ。人間も片手でぶら下がってるぶんには感電しないらしい。(もう片方の手で何かをさわると電気が通ってしまうから感電する)

     変圧器や腕金の中で巣は暑くないの?という質問もよくあるとのこと。これは自分も疑問に感じていた。著者の実験によると、中は確かに外気よりは熱いが、3℃くらいしか上がらないらしい。巣を使うのは子育てシーズンは夏前の5月から6月だけで、真夏に金属の中で過ごすわけではないから、蒸し風呂のようなことにはならないようだ。逆に夜は冷えるから、金属でヒナの体が冷えてしまう心配のほうがあるという。
     なるほどね。

     著者はスズメの本をよく書いている方だから、スズメ愛に溢れた本かと思って読んだのだけれど、どうも電柱愛にも溢れている方のようだ。予想外に電柱に関する記述が多かった。電柱を見る目が変わった。
     結構その部分も面白かったので、電線好きタレントで有名な石山蓮華さんのインスタをチェックしてみた。見事なまでに電線の写真しかなかった。電線好きであって、電柱好きではないようだ。自分は鉄塔は好きだが、電柱や電線にはそんなに興味はない。鉄道好きな人も、いろんなところに‘’鉄分‘’を感じるから、電柱好きや電線好きにも、いろんなタイプがいるのかもしれない。

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    2022年04月26日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    電柱にとまる鳥たちの研究。
    普段何気なく見ている景色だが、言われてみれば百数十年前には存在しなかった景色で、百年後にはなくなっているかもしれない景色なんだな、とそこから感心した。
    最初の方の電柱そのものの解説がかなり細かく感じられて、鳥の話まだか??と焦れったかった。あとの話で用語が出て来たときに理解しやすかったので筆者の優しさではあると思う。
    あとがきで書かれているように、いずれ博物館や歴史館で「いまはなき電柱と鳥の関係」といった展示がされていると想像するとワクワクする。

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    2021年11月03日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    こんなに電柱・電線のことを知れたのは初めて

    電柱に種類があるなんて知らなかったし

    変圧器や碍子の役目もわかった

    この基礎知識は思わぬ収穫でした

    鳥にとってもまだ新しい文化ともいえる電柱

    その割には あらゆる部分を

    自分の都合のいい様に使い

    使われない様に工夫する電力会社

    知恵の戦いが面白い

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    2021年10月25日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    110ページ程の薄い鳥類学(?)の本なのに、第1章で25ページも使って電柱と電線の説明に費やしている。
    普通なら「早く鳥の話をしろ!」とイライラするところだが、ここが最も興味を惹かれ役に立つ知識となった。
    「電信柱」とは電話線を張り巡らせるための柱だが、「電信柱」という単語は街で見かける電柱を誰も「電力柱」とは言わない程に浸透してしまった。
    子供の頃から現在まで、犬や酔っ払いオヤジがおしっこするのは「電信柱」だ。

    この本を読んでから意識して電柱をじっくりと観察する日が続いている。
    「電力柱」や「共用柱」でない正真正銘の「電信柱」も何本か見つけた。

    私は鳥が好きなので普段から街を歩くときは鳥に眼が行く。
    カラスは電線というより電柱や腕金に止まっており、スズメは特に場所は選ばずに電線のどこにでも止まっているイメージがある。
    ハトは地面をひょこひょこ歩き回っているイメージが強く、電線に止まっている姿はあまり見かけない(気がする)。

    電柱に作られた鳥の巣も見かけないのだが、電柱の鳥の巣の撤去数が日本全体で年間に17.5万個もあると知ってびっくり。
    確かにカラスは金属のハンガーをたくさん使って巣を作るので、停電防止のために撤去は必要ですね。
    電力会社vs鳥達の攻防戦の話題は面白かったです(電力会社の方ご苦労様です)。

    散歩する時に、様々な鳥対策をした電柱・電線を見つけるのが楽しみになりました。

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    2021年04月17日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    テーマ設定がまず面白すぎません?
    タイトル勝ち。
    そして確かに、なんでスズメとカラスでは違うところに止まってるんだろう?って思う。

    そもそも電柱に種類があるのも知らなかった。

    「見慣れると、町中にある3種類の電柱をすぐに見分けられるようになります。ただし、友人が『電信柱』と言ったのに対して『いや、あれは電信柱ではなく電力柱である』などと、したり顔で言ったりすると、距離を置かれる可能性があるので、口には出さず、心に秘めておくのがいいでしょう」

    という、丁寧なコメントに、笑った。

    そうだけど!でも、電柱にそこはかとなくロマンを感じてる筆者と、その語り口に引き込まれます。
    (鳥類学の人なのに、電柱の方に割と重きが置かれている気が……)オススメ!

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    2021年02月23日
  • スズメの謎:身近な野鳥が減っている!?

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    日本中のスズメの数は何羽いるのか。それはどうやって推定したらいいか。最近スズメの数が減っているという声があるが、ほんとうなのか。その根拠は。何故減っているのか。

    仮定の建て方、どのようなデータを使えばいいのか。調査の仕方がなど、説明は平易であるが、科学の手法を解説。

    データには偏見があること。自分の仮定にあった解釈をしがちだが、まったく別の解釈の仕方もあり、必ず多面的に見る必要があることなど、参考になる。

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    2025年07月27日
  • スズメの謎:身近な野鳥が減っている!?

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    小学生向けに噛み砕いて書かれた話と思っていたら、主題のスズメを例に情報リテラシーや科学的思考法、更には研究者になる方法や心構えにまで触れられていて、 想像以上に充実した内容でした。デザインや挿し絵もかわいくて、スズメにそれほど興味がないという人にもお薦めの良書です。

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    2013年10月11日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    電柱・電線と鳥の関係について観察した本。面白かった。
    最初に電柱の構造や用途について説明があるのだが、知らないことが多くてためになった。電線に止まるカラスやスズメはよく見るけど、そこになにか規則性があるのだろうかという視点も面白い。身近でよくみる光景なので、鳥も電柱も観察したくなる。

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    2026年09月16日
  • 古文鳥類学 平安貴族が愛でたのは本当にホトトギスなのか

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    複数分野にまたがる話は論文にするのが難しい、とあとがきにありましたが、鳥と古典の取り合わせも、科学的なアプローチをもとに解釈や考察をするのも、私は好みですねぇ。調べて考えることの楽しさをほどよい温度で感じることができた本でした。

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    2026年09月08日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    野鳥の生態の学習かと思っていたが、結局は「電柱学」だった。電線音頭を思い出せて楽しかったくらいで、これはほんとに「科学ライブラリー」の一冊なのか、ヨイヨイヨイヨイ オットットット⋯

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    2026年05月31日
  • スズメの謎:身近な野鳥が減っている!?

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    研究っていいなぁと、しみじみ思った。
    大学の頃、研究手法を考えるのが好きだった。
    どうすれば自分の考えに説得力を持たせられるのかを考えながら詰めていくのだが、この瞬間って結構わくわくしている。
    そんな頃を思い出して、ほんのりエモくなった。

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    2026年03月03日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    電線などに止まる鳥の居心地の良い電柱とは・・・。
    電柱と電信柱とは別物だったと分かったのが大きな発見。
    「電信~柱に~しみついた~夜~」と歌っていたのは本当に電信柱だったのかな。

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    2025年12月26日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    地味に配電系統周りの説明が非常に簡潔でわかりやすく、よかった。わりとのほほんとした感じで、鳥の電線への止まり方や、電柱への巣の作り方などが紹介されている。他方、鳥の巣に対して苦心する電力会社の様子も描かれていて、そちらも楽しい。本書と関係ない話だが、そういえばスズメって今めっちゃ減少しているんじゃなかったっけ。電柱の地中化も影響しているのかな。

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    2025年06月12日
  • 身近な鳥の生活図鑑

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    鳥類(特に雀)の研究をされている著者による良書でした。身近な鳥たち…雀、鳩、烏を中心に燕、ハクセキレイ、コゲラを加えた鳥たちに対する愛情が感じられる記述で、面白く読みつつ、大変に参考になりました。鳥の生態は興味深く、その観察は面白いですね。…と同時に鳥と人間の生活との共存についても考えさせられます。

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    2022年07月11日
  • スズメの謎:身近な野鳥が減っている!?

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    ネタバレ

    スズメの習性を解説した本かと思いきや、雀の数が減っているという話が本当なのかを確かめようとする内容だった。最近話題になったフェルミ推定のような話だったが、研究者としての心構えも説いていて、今後研究者を志す方にも大いに参考になるかと思う。

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    2022年04月11日
  • スズメの謎:身近な野鳥が減っている!?

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    日本にはスズメは何羽いるのかで始まる、スズメの謎。
    その研究法やアプローチなどを分かり易く、説明。
    1 スズメを知っていますか?  2 スズメは日本に何羽いる?
    3 スズメの減少  4 なぜスズメは減少しているのか?
    5 スズメが減少するとどんな問題があるのか?
    6 研究の世界
    コラム1~7 おすすめの本有り。
    スズメの謎を教えてくれる本・・・だけでなく、
    研究自体の進め方をも教示してくれる内容。
    いかに調査するか?
    いかに研究するか?
    仮説からの実験と観測。
    分かってくるのは、日本には推定1800万羽のスズメがいるらしい。
    数々の調査記録を精査して分かるのは、スズメの減少の実態。
    減少の原因は様々な理由があるのも、分かってくる。
    スズメと農作物との関係、他の生き物との関係。
    環境の変化も。20年間に半減していることも。
    スズメの価値観についても考察。
    うちの近所にもスズメはいるけど、近しいようで遠い存在。
    確かに生態はほとんど知らなかったし、それ故、研究するのが
    難しいこともよく分かりました。すぐ逃げちゃうもんね。
    スズメの研究を始めた理由と、鳥の研究者になるための指南は、
    これから目指す人たちへの導きになる話。
    平易な文章ながら、詰まっている内容は興味深いものでした。

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    2021年12月26日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    ちょっと物足りなさは感じるけれど、非常に面白い本でした!
    自分が電柱好きかもしれないって事が発覚。
    鳥が好きだから読んだはずなのに、なぜか電柱の方にドキドキしてしまった…。

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    2021年12月25日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    「現代の鳥たちは、人間が150年かそこら前に作り出した構造物を普段使いの足場としているのです。」電線をふとみあげると「かあ~」という鳴き声。ちゅんちゅんという鳴き声にふと視線をあげるなじみ深い光景。
    電柱があらわれるまではなかった光景だと思うと感慨深い。第1章の電線と電柱の基礎知識には、…知らなかったということも多々あり。
    すべての鳥が電線にとまっているのではなかったのね~とびっくりしました。カラスやスズメがどこに止まるのかまで観察されていて面白い。
    自然災害が多い日本では今後、電柱が地下に設置されるのかと思ったり。まだ先のことかもしれませんが、電力会社と鳥との共存を目指す工夫などが紹介され何気ない日常風景がおもしろくなりました。

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    2021年06月24日
  • 電柱鳥類学 スズメはどこに止まってる?

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    電線に鳥が止まっている、と言う風景は、長い地球の歴史の中においては、たかだか200年(この先電柱は地中化され、姿を消してしまうかもしれないから)。ほんの一瞬の出来事。
    その貴重な風景が見られる時間に私たちは生きている、という視点が斬新すぎる。衝撃的ですらあった。

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    2021年02月22日