リチャード・ロイドパリーのレビュー一覧
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わたしは、実は日本列島は数多くの自然災害の歴史的事実と脅威を考えれば、世界でも有数の過酷な自然環境の国土ではないのかなとも思います。
さらに湿度の高い暑さなども含めまして。
この本はイギリス人ジャーナリストの方の本です。
妙な話かもしれませんが、例えば戦国時代以前の色々な日本人の権力者、支配者、庶民、人々の暮らし、生活、習慣、文化、風習などを一番正しく知ることができるのは古代中国や宣教師たちが残した記録の文献がかなり信憑性が高いそうです。
江戸時代以前もそうだった部分もあるでしょうが、江戸時代以降に残されている記録はそのほとんどが改竄されたりしている可能性が高いそうです。
自然災害 -
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英国出身で東京在住のジャーナリストが著した東日本大震災に関する渾身のルポルタージュ。
ルポの核になっているのが、74人の児童が津波に呑み込まれた大川小学校の一件。裏山に逃げられる時間的余裕があったのに、学校側は運動場で約50分、生徒を待機させた。そして、避難を始めた1分後に津波に襲われた。その避難も川沿いの津波の来る方向へ誘導したものだった。
著者は、この事件について、実に綿密な取材を行い、死亡した家族の苦しみや葛藤など、生々しい証言を集めている。 かけがえのない我が子を失った親たちが、納得のいかない説明ばかりする学校側や教育委員会にぶつける怒りが強く伝わった。また、助かった子どもの親族、 -
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小川糸さんの本を読んで、この本の存在を知りました
先日のNHKでは南海トラフが起きたらという番組もしていました。たまたまこの時期に読み終わることになりました。
仙台空港にも行ったことがあるし、松島や福島にも行った
テレビで津波のニュースを見た時、信じられなかった。大川小学校のドキュメンタリーも見た
人災だと思った
さらにこの本。
外国人目線からの道北、事実、生き残った人たちの苦悩、真実を知りたいだけなのに何年もかかること、震災の後の人間関係、霊の存在
12年経つ今も、苦しんでいる人がたくさんいる
本当に起きたことだと知っている事と、現実は違いすぎて、本当の理解はできないと思う
だからこそ -
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いつか読まなければ…と思いつつ先延ばしにしていた本。今年の3月であれから10年。あの日自分がどこで誰と何をしていたか…そのあと続く余震の日々をどんな気持ちで過ごしていたか。今でもありありと思い出す。直接の被害を受けたわけではない私ですらこうなのに、当時東北地方に暮らしていた方にとって
この本で紹介された人たちの声は、どんな記憶を呼び起こすだろう。津波が襲って来る前から私たちの社会はどうだったか?大川小学校では、何があったのか。読むのも辛い場面も多かったが、残された家族が生きていくため、
せめて同じ時代を生きている私たちは見てきたこと、聞いてきたことを語り継がなければならないと強く思った。#八蔵 -
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今年で10年。もう10年も経ってしまったのかと驚いているけど、それでも戦い続けてる人がいるのを忘れてはいけないと改めて気付かされた。
イギリス出身のジャーナリスト、リチャードロイドパリー氏が書いた本だけど、とてもきちんと丁寧に調べていて
この方じゃないとここまで詳細に書けなかったなと思う。
昨年、石巻に住んでいる友人に半日被災地を案内してもらった。
当たり前けど、テレビとかネットで見るよりも衝撃的で言葉にならないとしか言えない。
海沿いまで家があって、そこで普通に暮らしてたのだという記憶とか
各場所に設置してある、写真で見る今と災害前とか。
大川小学校にももちろん行ってきた
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リチャード・ロイド・パリー『津波の霊たち 3・11 死と生の物語』ハヤカワ文庫。
あれから10年。在日20年の英国人記者が東日本大震災の津波による悲劇と被災地の不可思議に迫ったルポルタージュ。英国ラスボーンズ・フォリオ文学賞受賞、日本記者クラブ賞特別賞受賞。
リチャード・ロイド・パリーと言えば、ルーシー・ブラックマン事件の真相に迫った傑作ルポルタージュ『黒い迷宮』が記憶に残る。
74人の生徒と10人の教師の命を奪った宮城県石巻市の大川小学校で起きた津波による痛ましい事件の全貌が関係者へのインタビューを通じて描かれる。何故、北上川の下流に位置する危険な小学校で、教師は子供たちを山へ避難させ -
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ネタバレ◆英ジャーナリズム発、日本論on性犯罪◆
●日本のメディアと警察組織と犯罪・事件の課題。
イギリスのメディアと家族生活の課題。
それらがコンパクトにまとめられている 。
個人的におもしろいのは、
イギリス人ジャーナリストの目を通して描かれる
日本の社会の風俗と解釈である。
日本の裁判制度や警察機構に対し、
想像力の欠如した犯罪と向き合う組織だと喝破。
「お巡りさん」と「ビーポ君」にイメージされる
親しみやすい権力組織としての警察機構。
外国人の体験する”ガリバー体験”と
日本の遠慮と礼儀正しさという文化。
●とりわけ、在日朝鮮人社会と
水商売の実態と日本の性文化の記述は
興味深 -
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社会人としてのキャリアの大半を東京で過ごしている1968年生まれの英国人記者によるルーシー・ブラックマン事件に関する記録。
単なる犯罪・裁判記録というより、多くの関係者に対するインタビューを中心とする緻密な調査を時系列で再構築することで、サスペンスやミステリーを読んでいるかの錯覚に陥る。
ルーシーの父母・妹弟、親友たちの確執については、決して片方に肩入れすることなく、中立に書いている。
在日朝鮮人としての織原の出自についても詳述。著者が織原の弟と対面するシーンは手に汗握る。
織原はルーシーブラックマンの準強姦致死については無罪となっているものの、その他の準強姦致死と準強姦については有罪 -
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六本木、日本で唯一ガイジンであることを忘れられる場所。外国人と遊びたい外国人、外国人と遊びたい日本人、そして日本人=外国人目当ての女性と遊びたい外国人の男が集まる街。そこで目立つ3つの集団は主に客引きのアフリカ人、六本木ガールズと呼ばれる外国人狙いの日本人女性そしてダンサーやストリッパーやホステスとして働く若い白人女性たち。行方不明になり後に遺体が発見されたルーシー・ブラックマンも短い間だったがその中の一人だった。
普通の女の子だったルーシーは一般的な美人ではないがかなりの長身と見事なブロンドで目立つ存在だった。お嬢様学校になじめずシティの銀行で働くと儲けた金は使うことと言うシティの掟に染ま -
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これに星5を付けることに、心理的な抵抗がある。
英国から日本に来た若い女性が行方不明になり、家族がやってきて探してくれるように訴える。
やがて捜査が進み、女性は遺体で発見される。
この、実際に起きた事件が特異なのは、家族が、事件解決に向けて戦略的な動きを見せた、ということのように思える。よくテレビや報道で見るのは、被害者の家族は、うなだれ悲しみ、涙を流しながら訴える姿である。しかし、被害者の父親は、日本の警察の捜査状況に不安を感じ、どうやったらメディアがこの事件を取り上げるかを計算し、行動した。
だからこそ、この事件は大きく取り上げられ、当時のイギリスのブレア首相から日本に申し入れ -
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六本木のクラブで働いていたイギリス人女性が行方不明になり、三浦半島で遺体となって発見された事件。今となっては、この程度の記憶しかなく犯人の名前すらすぐに思い出せない。
犯人は在日韓国人の織原城二。在日韓国人であることを日本のマスコミが報じたかどうかも記憶が曖昧だ。
事件は、2000年に起きているが、2007年に市橋達也がイギリス人英語教師リンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害した事件と混同しがちである。
本書は被害者となったルーシー・ブラックマンさんの親の生い立ちまで遡り、家族関係も綿密に取材している。犯人の織原城二についても詳細な取材をしていて日本のジャーナリズムとの違いを見せつけられた感が -
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あのルーシー・ブラックマン事件。私は家族で並んで記者会見している図を覚えていて、父親が頑張っているのだなと。
その父親の、行動力が無ければわからなかった事実、警官があれだけ動かなかっただろうし、ブレア首相まで事件解決を日本に要請することも無かったのだろう。その類まれな行動力と、一方で、到底品行方正とは言えない日本での行動、犯人の男から多額の賠償額をもらい、クルーザーを買ってしまう非倫理的といえるようなことをしつつも、第2のルーシーを作らないためのNPOを成功させてもいる。えらい複雑な人格にくらくらとしてくること必定。
裁判結審まで10年以上かかっていたとは知らなかった。
関係者全ての状況が -
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[大都会の沼地に、足を取られて]「六本木でホステスとして働く元英国航空の客室乗務員のイギリス人女性が、突如謎の失踪ーー」。世紀末を控えた日本でスキャンダラスに報じられたルーシー・ブラックマン事件の内幕と関係者の心の内を探ったノンフィクション作品。一次資料や関係者の資料を基にしながら、事件に潜む数々の謎に迫った一冊です。著者は、「ザ・タイムズ」紙のアジア編集長・東京支局長を務めたリチャード・ロイド・パリー。訳者は、ときに涙しながら本書の翻訳作業を完成させたという濱野大道。原題は、『People Who Eat Darkness-The True Story of a Young Woman Wh