仲村和代のレビュー一覧
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購入し、使用する、もしくは食す。
その一連の中で、生産者から消費までの一人一人の努力と闇と社会のあり方を考えさせられた一冊。
2015年の調査では食品ロス:646万トンとなっている。
これは、売れないから、期限が過ぎたから、まだ食べれるのにも関わらず社会の需要にマッチしないというだけで捨てられる物が含まれている。
それに反して、フードバンクや、フードドライブという取り組みも行われている。
服に関してもこれまで袖を通さないで捨てられていく数万トンの服が社会の裏で捨てられていく。
この現実を知ると知らないで、今後の購入売買の見え方が違ってくると考えさせられた。 -
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4枚に1枚の服が捨てられている──衝撃的な数字から始まる本書。調査とインタビューで赤裸々に暴かれるアパレル生産現場の残酷な物語。安い服が売れる。だから、安く作る必要がある。でも、服は機械が自動で作っているのではなく、生身の人間が作っているのだ。ハイブランドのシャツも、ファストファッションのシャツも、人が作っていて、販売価格が違うからといって作る工程数が変わるわけではなく、同じ労力と時間がかかる。つまり、安い服の裏側には、泣いている人がいるという事実があるということだ。
日本人の最低賃金では実現できないコストの帳尻を合わせるために違法に働かされているのが外国人技能実習生たちだ。彼女たちはほぼ毎 -
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ネタバレ僕とほぼ同年代の朝日新聞記者さんが書いた本。誰かを悪と決めつけ叩く事が目的では無く、とにかくまずは読者に対して現実を知って欲しいという思いのこもったとっても素晴らしい本でした。
コンビニ業界の話については、ある程度想定内の話だったし別にほとんど利用していないんで正直他人事な感じでした。ただ、張りすぎない捨てないパン屋の話と、全国から集まった出荷出来ない野菜や肉を使ったお惣菜屋さんの話はとっても良かったです♪
それよりも衝撃的だったのがアパレル業界の話。何も知らなかった自分が恥ずかしい…。一方で、「ユニクロが悪い」とかそういう善と悪の問題ではなく、この本にあったように、アパレルに関わる人たち -
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今の仕事で循環型社会を考える機会があり、本屋で見つけた本。偶然出会った本だがかなりの当たり本で、アパレルとコンビニの製造現場がリアルに描写されていた。
「リサイクルすればいいってもんじゃない(できないものも増えているしするのにもお金がかかる)」という点と「自社商品と、その製造のために費やされた厳しい労働と天然資源に敬意を払う」ことの重要性が特に印象に残った。
自分はこうした情報には疎い方だったので基礎知識を身につけるにはぴったりだったし、SDGs全般への関心も深まった。
【アパレル】
・2013年4月、ダッカの「ラナプラザ」で起きた崩落事件
・アパレルが在庫を廃棄するのは
−ブランド価 -
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最近特に注目を浴びるようになりました
恵方巻きの大量廃棄。
2019年以降はさすがにメーカーも何と
なく製造数を調整するなどの兆しは見え
ています。
そしてファストファッションです。
こちらは何年も前から安い人件費で大量
の服が作られることによって「服は使い
捨て」と言う考えを加速させている、と
言われています。
そんな世論に対してメーカー側もリサイ
クルBOXなどを店頭に設置し、不要な服
を回収する、という姿勢を見せています。
しかし回収された服はどうなっているの
か。リサイクルBOXに入れさえすればい
いから、次々を服を買い替える罪悪感も
薄れる、という指摘もあります。
購入者 -
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ぜひ読んで欲しいです!!
全ては「当たり前になる」ことから始まると思った。
当たり前って興味の損失なんだね。
1人1人が一消費者として、自分の買う、利用するという行為が、当たり前ではないのかもしれないと、一度考える事が、これから必要だなと感じた。
なんで、恵方巻って食べるの??
なんで、ファストファッションって安いの??
寄付した服はどこへ行くの??
確かに考えたこともなかった。当たり前になってた。
まずは興味を持って、子供の頃のようにたくさんの疑問を持ちたい!
押し付けではなく!楽しく、楽に、エシカルに、の延長線上に、長く続くサスティナブルが存在して欲しい!!
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コールセンターといえばきつい仕事、クレーム産業というイメージが定着していますが、その仕事の全容理解につながる実態や業界が抱える構造的要因が描かれた一冊です。補助金に群がるコールセンター運営業者や雇用創出に躍起な地方自治体の姿が現在のコールセンターの職場イメージ構築に密接に絡んでいた背景があるということにとても興味を持ちました。また、コールセンター業務の重要性に対する企業の認識不足、そして我々日本人ひとりひとりのコールセンター業務に対する認識不足(誰でもできる簡単な仕事だという思い込み)がこの業界の仕事をたいへんな状況に置いていると思います。介護業界の労働問題に通じる社会的背景があるコールセンタ
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Posted by ブクログ
原貫太のYouTubeきっかけで読んだが、非常に良かった。
結論、安いから、とかなんとなく見た目が良いからということではなく、製造ストーリーや作り手のビジョンに自分の価値観が合うものを持つ、ということが重要だということ。
なんとなく消費しているうちは消費者として未熟であるなと。
製造者が思い入れのあるものを、安くではなく適正な価格で購入したいし、それを長く使いたい。
安く買ってすぐに捨てるということは自身の価値観とも離反する。
ただ単にSDGsだからと世間に流されるということではなく、自身の価値観の成熟を意識して、価値観と合うものを身につけるというのは成熟した大人としてあるべきだと思う。
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Posted by ブクログ
■感想:
基本的にニュースとは「非日常」が取り上げられる。しかし、人々の価値観が変わることで、「日常」がニュースになる。
人々に届かずして捨てられる新品の衣類、大量に捨てられる食品、利益を追求する故(販売機会ロス削減など)そのような大量生産の現状があるが、一方で、清潔で安全で嘘のない「安全な食品」を消費者が求め食品業界がそれに応えたことも背景にある。(産地偽造、消費期限偽造問題の裏返し)
また、クレームをなるべく避けるために常に店頭に豊富な品揃えを用意するといった、これまた消費者の意識を反映した結果らしい。
私達、消費者の意識が変われば問題となる業界の当たり前が変わっていく。
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