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Posted by ブクログ 2023年01月14日
筆者の思考や取材の時系列に沿った流れが面白い。まず昨今のデジタル化やシェアという概念が定着した今物を所有する優越感が薄れている。加えてデフレが続く日本では特に服にかけるお金の優先度は下がり、昔のようにブランド物の服で自分を大きく見せたいと思わなくなった。それから違法な低賃金・長時間労働や建物の崩壊の...続きを読む1番の原因はそれを強いる発注者と取り締まりきれていない監督署の問題であって消費者の問題ではない。コスパの良い服を求める人が増えたのも市場の原理であり、服に値段以外の魅力を感じられなくなってきたからだと思う。
Posted by ブクログ 2022年08月26日
薄々は感じていたことを具体的に突きつけられた感じ。
ファストファッションは海外の労働者を安い賃金で働かせた結果なのは知っていたが、日本国内でも技能実習生を利用して最低賃金以下で働かせていることに衝撃を受けた。
消費者ひとりひとりの問題だけではなく、アパレルやコンビニ側も大量に在庫をつくって大量に...続きを読む破棄しているということ。
微力ながら、自分の物への向き合いかた(特に服を安く買ってはすぐ捨てる)を見直そうと思った。
Posted by ブクログ 2022年04月17日
なんとなく感じてはいたことの数字を具体的に見ていろいろ衝撃を受けた。まずは自分の消費を見直すところから。
日本人みんなが少しずつでも意識できれば大きな動きになるはず
Posted by ブクログ 2021年08月16日
購入し、使用する、もしくは食す。
その一連の中で、生産者から消費までの一人一人の努力と闇と社会のあり方を考えさせられた一冊。
2015年の調査では食品ロス:646万トンとなっている。
これは、売れないから、期限が過ぎたから、まだ食べれるのにも関わらず社会の需要にマッチしないというだけで捨てられる物...続きを読むが含まれている。
それに反して、フードバンクや、フードドライブという取り組みも行われている。
服に関してもこれまで袖を通さないで捨てられていく数万トンの服が社会の裏で捨てられていく。
この現実を知ると知らないで、今後の購入売買の見え方が違ってくると考えさせられた。
Posted by ブクログ 2021年08月15日
4枚に1枚の服が捨てられている──衝撃的な数字から始まる本書。調査とインタビューで赤裸々に暴かれるアパレル生産現場の残酷な物語。安い服が売れる。だから、安く作る必要がある。でも、服は機械が自動で作っているのではなく、生身の人間が作っているのだ。ハイブランドのシャツも、ファストファッションのシャツも、...続きを読む人が作っていて、販売価格が違うからといって作る工程数が変わるわけではなく、同じ労力と時間がかかる。つまり、安い服の裏側には、泣いている人がいるという事実があるということだ。
日本人の最低賃金では実現できないコストの帳尻を合わせるために違法に働かされているのが外国人技能実習生たちだ。彼女たちはほぼ毎日、15時間も服を作るために働き続ける。時給に換算すると240円だ、
わたしは、彼女たちのきつさと苦しさが痛いほどに、自分ごととしてわかる。なぜか?かつてのわたしは、まさに彼女たちと同じ仕事をし、同じく時給換算すれば数百円の長時間労働を強いられていたアパレル縫製の現場にいたからだ。安い服の背景には泣いている人がいる──それはかつてのわたし自身のことでもあるのだ、
ザ・トゥルー・コストという映画を見た時にも、トラウマになりそうな現実に服作りからはなれたくなった。「わたしができることとは、」そんなことを何度も考えた。この本を読んでまた、その課題を突きつけられる
ファッションレボリューションが過去に行ったある1つの取り組みが面白かった。ベルリンの年のとある広場に、2ユーロのTシャツを売る自動販売機が設置された。以前、この動画を実際に見たことがあったが、最後のメッセージが、このアパレルの深刻な問題に対してとても的を得たものだと感じた──「みんな、知ることさえできれば気配りができるのです」そう、結局みんなこの現実を知らないだけ。知れば、この現実を知ることさえできれば。目の前の行動やこれからのアクションが変わる。本当に、1人でも多くの人が知るということがカギなんだと感じる。
目の前の1着や、目の前のものたちを大切にすること。そして、ものづくりの生産過程はもちろん、購入後の人生もきちんと寄り添っていくこと。捨てない、ゴミをださない工夫に加えて、購入するときにもう一度立ち止まって検討する習慣をつけたい。
誰かが泣くものづくりはしない。
作り手としても買い手としても、とても大きな気づきをくれた1冊。読めて、本当に良かった。
改めて胸に深く刻もう。
Posted by ブクログ 2021年03月13日
僕とほぼ同年代の朝日新聞記者さんが書いた本。誰かを悪と決めつけ叩く事が目的では無く、とにかくまずは読者に対して現実を知って欲しいという思いのこもったとっても素晴らしい本でした。
コンビニ業界の話については、ある程度想定内の話だったし別にほとんど利用していないんで正直他人事な感じでした。ただ、張りす...続きを読むぎない捨てないパン屋の話と、全国から集まった出荷出来ない野菜や肉を使ったお惣菜屋さんの話はとっても良かったです♪
それよりも衝撃的だったのがアパレル業界の話。何も知らなかった自分が恥ずかしい…。一方で、「ユニクロが悪い」とかそういう善と悪の問題ではなく、この本にあったように、アパレルに関わる人たちは元々ファッションや服が好きでこの業界に入ったはずだし、今の現状に心を痛めていないはずはないと思います。「捨てないことがブランドの姿勢として評価される時代」が来れば、おのずとユニクロ含め、アパレル業界全体がそういった経営に舵を取る気がします。
正直、とりあえず僕は、いきなり全部の服をファストファッション以外にする気は無いです。ただ、少なくとも長く使う事を想定した勝負服についてはその辺りも考えて購入を検討したいと思いますし、これまでよりももう少しだけ作っている人の顔が見えるような商品を選んでいきたいと思いました。
Posted by ブクログ 2021年02月28日
今の仕事で循環型社会を考える機会があり、本屋で見つけた本。偶然出会った本だがかなりの当たり本で、アパレルとコンビニの製造現場がリアルに描写されていた。
「リサイクルすればいいってもんじゃない(できないものも増えているしするのにもお金がかかる)」という点と「自社商品と、その製造のために費やされた厳し...続きを読むい労働と天然資源に敬意を払う」ことの重要性が特に印象に残った。
自分はこうした情報には疎い方だったので基礎知識を身につけるにはぴったりだったし、SDGs全般への関心も深まった。
【アパレル】
・2013年4月、ダッカの「ラナプラザ」で起きた崩落事件
・アパレルが在庫を廃棄するのは
−ブランド価値を守るため
−在庫のままでは棚卸資産扱いで費用が発生しない=節税できず、借入金利もかかり続けるから
・タグを切り取ってどこの商品かわからない状態で買い取る業者が重宝されている
・日本の新品の服は4枚に1枚捨てられている
・工程を細分化しすぎて長く働いてもスキルが身につかず、給料も上がらない状況が続いている
・尾原蓉子さん:柳井正が最も尊敬する女性
→見栄消費の時代に自社の創造力やデザイナーを育てないまま終わってしまった
・大量廃棄をするブランドが批判されるのは、「自社商品と、その製造のために費やされた厳しい労働と天然資源に全く敬意を払っていない」から
・高機能の化学繊維はリサイクルができなかったり、高額になるため、捨てるしかないこともしばしば。古着の受取先だった中国が経済成長をし排出する側に回ったこともリサイクルの難度を高めている
・店頭回収は自治体回収に比べて非効率だが、消費者の意識や消費行動を変える効果が見込める
・途上国への寄付は「迷惑」という声もある。現地のアパレル産業の圧迫、文化に合わず結局捨てられることによる途上国の廃棄コストの圧迫など。
【コンビニ】
・恵方巻きやクリスマスケーキの問題。本部主導で目標設定され、店舗が拒否できないため大量に余る
・コンビニの闇
−販売機会ロス:消費者が「沢山のものから選ぶ」ことが当たり前になった結果、品薄を恐れて廃棄覚悟で大量入荷することが常態化している
−コンビニ会計:売れた分の利益のみ折半、売れない分の原価負担は全額オーナー負担なので、廃棄が増えても本部は痛まない
・政府は2018年6月に、家庭から出される食品ロスを2030年までに半分にする数値目標を設定
【メルカリインタビュー】
・途上国は情報やお金が回っていないから豊かな暮らしができない。これをスマートフォンで解決できるのではないか
・目に見える形で消費のスタイルや中古品への考え方が変わるのは嬉しいこと
・安心安全か、社会的責任を果たしているか、は企業の大きさに直結する
Posted by ブクログ 2020年11月11日
最近特に注目を浴びるようになりました
恵方巻きの大量廃棄。
2019年以降はさすがにメーカーも何と
なく製造数を調整するなどの兆しは見え
ています。
そしてファストファッションです。
こちらは何年も前から安い人件費で大量
の服が作られることによって「服は使い
捨て」と言う考えを加速させている、...続きを読むと
言われています。
そんな世論に対してメーカー側もリサイ
クルBOXなどを店頭に設置し、不要な服
を回収する、という姿勢を見せています。
しかし回収された服はどうなっているの
か。リサイクルBOXに入れさえすればい
いから、次々を服を買い替える罪悪感も
薄れる、という指摘もあります。
購入者は買った物に対して、それがどう
いう人が作り、どうやって作られたのか
という問いに対してキチンと向き合って
考えているのか。
最後に著者が発した問いかけは、胸に
刺さります。そんな一冊です。
Posted by ブクログ 2020年09月23日
ぜひ読んで欲しいです!!
全ては「当たり前になる」ことから始まると思った。
当たり前って興味の損失なんだね。
1人1人が一消費者として、自分の買う、利用するという行為が、当たり前ではないのかもしれないと、一度考える事が、これから必要だなと感じた。
なんで、恵方巻って食べるの??
なんで、ファストフ...続きを読むァッションって安いの??
寄付した服はどこへ行くの??
確かに考えたこともなかった。当たり前になってた。
まずは興味を持って、子供の頃のようにたくさんの疑問を持ちたい!
押し付けではなく!楽しく、楽に、エシカルに、の延長線上に、長く続くサスティナブルが存在して欲しい!!
Posted by ブクログ 2019年09月18日
アパレル、食料からコンビニ店長問題まで。大量廃棄社会を概観できる本。自分服がどうやってできているのか、それを知るところから始まる、のは同意。化繊の入った服は高機能だが、ウェスなどとして再利用するのは難しい。結局、燃やすしかない。
メルカリ社長のインタビューはちょっと無理が…
Posted by ブクログ 2019年08月09日
記事は相対的、fitセミナー
尾原さん
実習生と雇い主と企業
圧倒的弱者
リサイクルのジレンマ
リサイクルのもともとのありかた
ザトゥルーコスト
最後の出口がない
システムに問題か??
10yc
透明性
セールのジレンマ
クラウドファンディング
ノルマは前年度の発注の実績をもとにする
三方よしと...続きを読むほどほど
販売機会ロス
値上げを受け入れられるか
知ることからはじめる
フェアトレードはビジネスである
山田進太郎
限られた資源を分かち合う
目の前のものと向き合うことが大切
Posted by ブクログ 2022年10月31日
食べ物の生産者さんのことを考えたことはあったけれど、今着ている洋服を誰が作っているのかは考えたことがなかった。
そこを辿ると、ものすごく安い時給で働かさせられている人がいて、でも流行が過ぎたら、その人たちが作った洋服が着られることなくゴミになっているという現実があって。
無意識のうちに自分はそこ...続きを読むに加担していた。
ファストファッションの良さもあるけど、物を買うときには、長く大切に使えるかということをよく考えて購入しようと思った。
Posted by ブクログ 2022年04月17日
原貫太のYouTubeきっかけで読んだが、非常に良かった。
結論、安いから、とかなんとなく見た目が良いからということではなく、製造ストーリーや作り手のビジョンに自分の価値観が合うものを持つ、ということが重要だということ。
なんとなく消費しているうちは消費者として未熟であるなと。
製造者が思い入れのあ...続きを読むるものを、安くではなく適正な価格で購入したいし、それを長く使いたい。
安く買ってすぐに捨てるということは自身の価値観とも離反する。
ただ単にSDGsだからと世間に流されるということではなく、自身の価値観の成熟を意識して、価値観と合うものを身につけるというのは成熟した大人としてあるべきだと思う。
Whomademyclothes?運動は初めて知ったし、こういう動きがあるということは非常に成熟した社会だなと思う。この価値観をみんなが持てるようになると素晴らしい。
Posted by ブクログ 2021年04月14日
資本主義というシステムは会計という武器を持ち、効率的で生産的な社会という幻想を生み出しました。一人一個の握り飯を毎日捨てる世界で飢えて亡くなる同胞がいる現実はファンタジーかホラーなのか?気が付かなけれならない時代が来ていると感じさせます。
Posted by ブクログ 2020年12月21日
■感想:
基本的にニュースとは「非日常」が取り上げられる。しかし、人々の価値観が変わることで、「日常」がニュースになる。
人々に届かずして捨てられる新品の衣類、大量に捨てられる食品、利益を追求する故(販売機会ロス削減など)そのような大量生産の現状があるが、一方で、清潔で安全で嘘のない「安全な食品」...続きを読むを消費者が求め食品業界がそれに応えたことも背景にある。(産地偽造、消費期限偽造問題の裏返し)
また、クレームをなるべく避けるために常に店頭に豊富な品揃えを用意するといった、これまた消費者の意識を反映した結果らしい。
私達、消費者の意識が変われば問題となる業界の当たり前が変わっていく。
■メモ:
・最優先はリユース、リサイクルではなく、リデュース。
・メーカーや販売者側によるリサイクルのための古着回収は、消費者に服を捨てる罪悪感を感じさせることなく手放すよう促している。大量消費の助長に繋がりかねない。
・正しいことを正しいと言い続ければ、世界が変わる。世論が世の中を作っていく。
・リサイクル業界は縮小均衡でいい。
・日本で1年間に発生する食品ロスは約646万トン。一人あたりお茶碗一杯のご飯を毎日捨てている。
・日本の食品業界に数ある商慣習も食品ロスを生んでいる。→コンビニ会計と販売期限。
Posted by ブクログ 2020年08月13日
洋服と食品の大量廃棄について。その廃棄と向き合っている企業の例が紹介されていて良かった。
やはりリサイクル促進ではなく、最初から大量に生産するのが良くないと改めて痛感。
しかし消費者の意識も大事だが、最も重要なことは企業の姿勢だ。消費者は広告や商品を見て購買欲求を掻き立てられる。その欲望はある程度ま...続きを読むでは抑制がきくかもしれないが、そう簡単にコントロールできるものでもない。やはり、企業側が大きく方向転換しないと、エシカルは浸透していかないと思う。
Posted by ブクログ 2020年02月07日
日本人が昔から持っていた「もったいない」という感覚はどこへいってしまったのだろうか?食べれるのに捨ててしまう、まだ一回も袖を通していないのに廃棄されてしまう。作った人への冒涜です。衣類ならばちょっと流行りが遅れても着たいと思う人は多いだろう。経済的に厳しい人たちへ安く提供しても良いのではないだろか?...続きを読むもっと全国的な展開になってほしい。
Posted by ブクログ 2019年05月15日
名著です。衝撃的なテーマ設定とともに、10億枚の新品の服が捨てられているという算出根拠もあって、ビビらせてくれながら、それなりの解決しようと奮闘している方々のルポ、最後には、消費とは何かを考えさせてくれる。世界一豊かな国で、世界一食べ物が美味しくて豊富、世界一クリエイティブな日本の、影の惨状をしっか...続きを読むり目に刻め
Posted by ブクログ 2019年04月30日
今はダメだよね、という話と、
消費者意識をあげる、というお話。
後者の事例がすごく面白かった。
広島市ドリアンの絶対捨てないお店の話がめちゃおもしろい。
朝早いパン屋というイメージを一新し、
素材に投資することで4-5時間程度の労働で済むようにして
残ったパンは、旅するように移動販売をして、
い...続きを読むろんな人に会って
コミュニケーションをとって販売していくスタイル。
素敵だった。
フードロスを半分にするという閣議決定もしていて、
この領域にはこれからどんどん
すごくいい素敵な人材が流れそうだなぁと思った。
Posted by ブクログ 2019年04月22日
<目次>
はじめに
第1部 アパレル業界編
第1章 それでも洋服は捨てられ続ける
第2章 アパレル”生産現場”残酷物語
第3章 リサイクルすれば、それでいい?
第4章 「透明性」と「テクノロジー」で世界を変える
第2部 コンビニ・食品業界編
第5章 誰もが毎日お茶碗1杯のご飯...続きを読むを捨てている
第6章 フードロスのない世界をつくる
第3部 消費者編
第7章 大量廃棄社会の、その先へ
おわりに
<内容>
朝日新聞の記者二人による、大量廃棄社会の中心である、アパレルとコンビニを中心とした食品業界をレポートしたもの。そこから見えてくるのは、「消費者」の要求から大量廃棄を習慣化している業界の様子。高級ブランドは売れ残りに対するブランドイメージ維持のため、ファストファッション業界は、安い商品ゆえに簡単に捨てられるから。また「メルカリ」のようなリサイクルも、結局は購買意欲を高めるきっかけに過ぎないこと。ファストファッションは、バングラデッシュなどの生産者側の問題も考えないといけないこと。
商品業界はもっとひどい。特に日本の「賞味期限」の問題は、消費者への「忖度」が過ぎるところから生まれている。この悪しき習慣と消費者に阿りながら、新たなブームを作ろうとしている(例えば「恵方巻」)業界の悪しき様子も見て取れる。
結局は、消費者である我々が「賢くならない」といけないわけだ…。
Posted by ブクログ 2023年02月10日
日本人は服を沢山買い過ぎている
自分の物にしたいというより、「買う」という行為がストレス解消だっだりするのでよろしくない。
4枚に1枚は新品が捨てられているとはショックである。「ラナプラザ」の事故は他の本で知ったが、日本のTVニュースではあまり大きく報道されていなかったのではないか。
「つくる責...続きを読む任つかう責任」の取り組みをもっと子供の時代から教えていく必要があるのだろう
「捨てないパン屋」の取り組みは素晴らしい。買う方も売る方にもプラスになっている
作る人が見え、作る人を大事にしている会社で作られた(ファクトリエのような)服を積極的に買っていきたい