駒木明義のレビュー一覧

  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    ネット上には真偽のほどが定かではないプーチン伝説が溢れている。
    例え9割がデマだとしても「プーチンならありえる」と納得してしまうこ
    ともしばしばだ。

    ただ、本書はそんなプーチン伝説ではなくとっても真面目な評伝だ。
    実際にプーチンを知る人々の証言を集め、朝日新聞朝刊に連載さ
    れた記事に大幅加筆して書籍化された。

    連載中も毎回楽しみに読んでいたのだが、こうして1冊の本にまとまる
    とロシア大統領プーチンという人はとことん興味深い人物だ。

    KGBの元スパイ。スパイ好きの私にはこれだけでも興味をそそる存在
    なのだが、政治経験ゼロで大統領にまでなってしまったのだもの。

    KGB時

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    2017年08月24日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    KGB、サンクトペテルブルク副市長を経て、その後一気に権力の階段を駆け上り、2000年から現在に至るまでロシアのトップに君臨し続ける、プーチンの人間像(原体験、人柄、交渉術、思考等々)を明らかにする。

    プーチンに対して肯定的であるか否定的であるかを問わず、プーチンを直接知る人物らの証言がベースとなっており、全体としてバランスの取れた内容になっている。


    プーチン自身が非凡な頭脳を持っていることに疑いはないだろう。
    しかし、プーチン長期政権の下で、ロシア政治の権威主義化が進み、「制度化されていない専制国家」に立ち至っているという現状は、かなり危ういものがあると感じられた。

    最終部から先は、

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    2017年01月04日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    2000年にロシア大統領になり、以後16年間その地位に就いているプーチンの実像を、本人の言動や周囲の人へのインタビューから解き明かしている。
    プーチンについては、柔道愛好家、元KGBと言うことくらいしか知らなかったが、大統領になる前のKGBでの任務、大統領に選ばれた経緯、人間的な魅力、最近の動向など、詳しく解き明かされていて、読み応えがあった。
    ロシアと中国の関係、ドイツ、その他欧州、そして米国、日本との関係がよく理解できた。

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    2016年03月12日
  • ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか

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    ロシアのウクライナ侵攻から2年、戦況は依然として収束の兆しが見えない。本書では、プーチン大統領の主張の背景にあるロシア独自の歴史観や価値観、そして国民の支持構造を解き明かしている。ロシア人にとっては「失われた領土を取り戻す」という意識が根強く、クリミア侵攻時からその兆候はあったと著者は指摘する。アメリカの自国優先主義のもとで、国際社会の抑止力が働かない現状を痛感した。日本の物価高もこの戦争の影響を免れず、世界の分断が私たちの生活にも直結していることを改めて実感した。停戦への道は見えないが、相互理解の糸口を探る視点を持ち続けたいと思う。

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    2025年10月13日
  • ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか

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    ロシアのウクライナへの侵攻が2022年2月に始まってから、はや3年半が経過するが、未だ終息の兆しは見えていないように思われる。このロシアがウクライナに地上軍を以てして全面的に侵攻を開始したのは2022年が記憶に新しいが、2014年にウクライナ領土であるクリミアを軍事占領したから(ウクライナ紛争と呼ばれる現在の戦闘の開始点)、そこから数るなら既に10年以上も両国は闘い続けているといっても良いのかもしれない。クリミア半島は当然ながら現在もロシアが実効支配下に置いている。側から見ると二国間の戦争に見えるが、ロシアは特別軍事作戦と呼称し、ウクライナ領内にいる「虐げられている」ロシア人の保護と救出を目的

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    2025年09月29日
  • ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか

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    プーチンが初当選した2000年頃は、西側寄りの指導者としての印象が強かったようで、それは意外だった。

    当時、モスクワにはそれまでなかった高層ビルが建ち始め、「時代を反映した現代に必要な力のある大統領」として、プーチンに箔がついたのかも。

    今や、独裁や侵攻を支持しない市民もいるけれど、既に言論の自由はないし、選挙も実質茶番なので、あってないようなもの。

    政治や政権に文句が言えるというのは、それだけ恵まれていると思った。

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    2025年08月16日
  • ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか

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    2024.09.22
    平和がどれだけありがたいことなのかをかみしめて読んだ。
    日露関係は極めて見通しが厳しく北方領土は帰ってこないとしか今は思えない。
    将来、この時代はそう思っていたんだと振り返ることができればと思う。
    いま言えることは、戦場になっている、ウクライナにしても、ガザにしても泣くのは庶民であるという冷徹な現実。
    最後に本書でためになるのは、ロシアからお金を引き出すことができなくなった顛末についての記述。

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    2024年09月22日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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     KGBからロシア大統領に就任したプーチンの実態に迫る。プーチンは幼少期に見た映画の影響でスパイに興味を持ちはじめ、KGBの支部に直接訪れたことがある。しかし、そのときに言われたのが、自分から志願して採用された者はいないと注意された。その代わり、大学を卒業する、とくに法学部出身なら有利だと言われたので、レニングラード国立大学を目指して、実際に進学して卒業した。その後、KGBの職員から連絡が入り、晴れてKGBの一員となり、東ドイツに配属されたが、本書には興味深い点がある。KGBはソ連共産党員であることが必須であるが、プーチンは私有財産や相続権を認めるべきだと考えており、思想的に共産主義には染まっ

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    2024年09月07日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    今のウクライナ侵攻が予言されていたようなプーチンの実像。読んでいて恐ろしくなった。一度、進めば止められない暴君の性格は周囲には完全に見抜かれていた

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    2022年05月03日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    スターリン以来の長期政権を築いたプーチン。独裁者か?英雄か?その評価は内外で真っ二つに割れるが・・・。クリミア併合から、今のウクライナ侵攻への歴史的背景等も様々な関係者の証言と最新情報をもつに、実像に迫る。

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    2022年04月27日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    大統領であるプーチンがロシアで絶大な権力を持っているため、現在そして今後のロシアの対外政策について知るにはプーチンを知るのがよいあろう。
    ということで手にとった。

    実際の様々の出来事の描写、プーチンを始め様々な関係者の発言や彼らとプーチンの会話の豊富な引用、そしてプーチンと関わった多くの人物へのインタビュー。これらを交えて様々な顔を持つリアルな政治家としてのプーチンの姿を描き出している。

    特に関係者へのインタビューは素晴らしく、貴重である。
    プーチンと接した日本の政治家や官僚など関係者はもとより、他国のジャーナリスト、プーチンのインタビュー本の著者、東ドイツドレスデンでのKGB時代の同僚や

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    2022年04月23日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    朝日なのでちょっと気をつけながら読んだ。
    今のプーチンの心の中が少しわかったような気がする。
    とは言うものの人命の尊さは世界で一番重たいものだということは揺るぎない。早く終わって欲しい。

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    2022年04月22日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    プーチンの人柄、人物像について国内外の関係者に丹念に取材しています。インタビュー以外にも、取材での細かな点も含めたレポートが興味深いです。
    一方で、プーチンを考えるうえで避けられない汚職などの疑惑、日本以外の国との関係性などはあまり見えてきません。あくまで、日本から見たプーチンについてが中心です。
    また、日本との関係も時系列でかかれている訳ではなく、若干読みづらさもあります。
    加えて、本筋とは関係ないですが、キエフ公国からの歴史の話で、「ロシアの中心がキエフからモスクワに移った」とあります。これは、ウクライナもロシアの一部とするロシア側から見た解釈に基づいていて一面的かと思います。
    いずれにし

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    2022年03月26日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    新聞記者さんが、プーチンの素顔を取材されたもの。朝日新聞連載時から読んでいた(シリーズのものは、最初はものすごく熱心におもしろく読んでいるのに、途中で飛ばし読みになったり、全く読まなくなったりするのはなぜか。わたしだけ⁉︎)大幅に加筆され、1冊の本になった。

    プーチンの「実像」を知りたい人にはオススメだ。とてもわかりやすく書かれているし、いろいろな人に取材されていておもしろい。だけど、ものすごく読むのに時間がかかった。なぜ⁉︎

    プーチンの「実像」なんて、結局よくわからないということがよくわかった。
    プーチンに限らずだけど。

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    2016年03月19日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    そのタイトル通りプーチンの実像にせまる本。
    もちろん人物に対して賛否はあるが、KGB時代はとにかくぱっとしなかったんだなというのが印象的。
    強運と強いカリスマ性の持ち主であるのは間違いないので、領土問題もうまく解決にもってってほしいと願う

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    2015年12月16日
  • ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか

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    少し目線が一方的であったように思う。プーチン批判が主な内容。戦争は許されない、虐殺、連れ去りはあってはならない、それは当然のこと。でもロシアにもたくさんの普通の人々が住んでいて、世界から批判されていることに心を痛めている人も大勢いることだろう。
    あんな大国を何年もカリスマ的リーダーとして存在し続ける大統領はプーチン以外にいない。彼の心変わりがどのような経緯で起こったのかが知りたかったが残念ながら本書には今後の情勢の懸念と日本もけして他人事ではないという警告に留まっている。
    深い部分の原因を探らないと真の平和、解決には至らないだろうと思う。

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    2024年10月07日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    読むように、と春に父から渡されてた#プーチンの実像 、つっかえつっかえ、停滞しながら、ようやく読み終わった…。
    権力が一人に集中することの怖さってものが、よくわかる。彼の、ヨーロッパへの捻れた思いを解く人が、周りにいなくなってしまったのは、世界の不幸だ。

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    2022年12月31日
  • プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実

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    プーチンとは,一体何者なのか,
    今のメディアでは,多く批判していることがあるが
    何故そんな蛮行(ウクライナ侵攻)に至ったのか。

    事実を探ると人への気配りもあることがわかる。
    一貫してプーチンの性格が破綻していたとは,考えられない。
    むしろ,プーチンの人柄を見るたびプーチンの株が上がることも書かれてあった。

    一つの本から得られる情報は多くないが,
    この本で,『孤高の独裁者』プーチンではないのだということもわかる。
    『柔道は単なるスポーツではない。』

    柔道を愛した男がどうして…
    実像を知る一つの材料となった。

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    2022年03月30日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    ロシアに仕事で関わる人は、プーチン政権や今のロシアの状況を把握する為読んだ方がいい。
    プーチンの発言や、プーチンを知る人へのインタビューなどを通じてプーチンの立ち位置を理解しようとする書。

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    2018年12月27日
  • プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔

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    朝日新聞国際報道部がプーチンの素顔を知る関係者へのインタビュー等を通じて彼の思想、向かおうとするところに迫る。
    プーチンはフォーブスが選ぶ「世界に影響を及ぼす人物」に3年連続でトップになった人物、且つロシアで絶対的な権力を握っているだけに、個人の考え方、生い立ち、交友関係等を知ることで、ロシアという国家の方向性も明らかになるのだろう。
    本著の中でロシアを「制度化されていない専制国家」と評しているが、プーチンの次の一手、将来像を彼の個人的な実像を理解することで、今後の国際政治を占うことが可能になるのだと思う。
    (中国は「制度化された専制国家」)

    ウクライナ、シリア情勢も、ベルリンの壁崩以降のヨ

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    2015年11月22日