ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
混迷を深めるウクライナ侵攻。そのような中、プーチン大統領をロシア人はどう見ているのか、そして、日ロ関係、世界をどう見ているのか。ロシア・プーチン大統領が抱く価値観、ロシア人の世界の見方から、「今まで」と「これから」の情勢を描く。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
ロシアのウクライナ侵攻から2年、戦況は依然として収束の兆しが見えない。本書では、プーチン大統領の主張の背景にあるロシア独自の歴史観や価値観、そして国民の支持構造を解き明かしている。ロシア人にとっては「失われた領土を取り戻す」という意識が根強く、クリミア侵攻時からその兆候はあったと著者は指摘する。アメ...続きを読むリカの自国優先主義のもとで、国際社会の抑止力が働かない現状を痛感した。日本の物価高もこの戦争の影響を免れず、世界の分断が私たちの生活にも直結していることを改めて実感した。停戦への道は見えないが、相互理解の糸口を探る視点を持ち続けたいと思う。
ロシアのウクライナへの侵攻が2022年2月に始まってから、はや3年半が経過するが、未だ終息の兆しは見えていないように思われる。このロシアがウクライナに地上軍を以てして全面的に侵攻を開始したのは2022年が記憶に新しいが、2014年にウクライナ領土であるクリミアを軍事占領したから(ウクライナ紛争と呼ば...続きを読むれる現在の戦闘の開始点)、そこから数るなら既に10年以上も両国は闘い続けているといっても良いのかもしれない。クリミア半島は当然ながら現在もロシアが実効支配下に置いている。側から見ると二国間の戦争に見えるが、ロシアは特別軍事作戦と呼称し、ウクライナ領内にいる「虐げられている」ロシア人の保護と救出を目的にした軍事行動としている。巷では原因が西側諸国に近づき過ぎたウクライナ側に求めるような意見もあるが、ソ連崩壊後にそれまで連邦を形成していた国々はソ連の傘の下を抜け、それぞれが自国の主権の元に国家運営する自由が生まれたから、ウクライナが西側諸国と提携しようが、ロシア側にとやかく言われる筋合いはない。現にバルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)はいずれも欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)加盟国であることを考えれば、ウクライナも自国の主権の元にそれらに加わる事は可能だ。勿論、紛争状態にあるウクライナがNATOに加盟すれば、ロシアの攻撃に対して共同で反撃する必要性が生まれるため、あくまで平和的に現在の紛争が解決した後でなければ叶わないだろう。その日が来るのがいつになるかは未だ誰にもわからない。世界の警察を自認するアメリカには2025年トランプ二期目の政権が生まれ、アメリカに利益をもたらさない事に対しては無関心になりつつある。選挙期間中は数日でウクライナ紛争を停止させると豪語していたトランプは、ロシア寄りの譲歩の姿勢を見せたかと思えば、ウクライナの徹底抗戦を支持するなど、明らかに日和見主義とも言えない関心の無さを露わにしている様に思える。一方で陸地続きのヨーロッパ諸国はそうはいかない。引き続き多額の支援を予算化しウクライナ指示の姿勢を崩さない。日本はどうかと言えば、国民の感情の中にはウクライナで行われる非人道的なロシアの攻撃を非難しつつも、ニュース報道自体が一時期よりもずっと減ってしまい、関心が徐々に薄れてきているのかもしれない。政治といえば自民党内の総裁選の話題で持ちきりである。この様な世界の現状を作ったのは誰か。本書の主題となっているプーチン率いるロシアであり、プーチン大統領その人である。 本書は1991年のソ連崩壊後からプーチン大統領が現在の地位と体制を築き上げる過程を、ロシア駐在経験のある朝日新聞記者である筆者が纏めた一冊である。プーチン氏の考え方が確立していく過程を、当時の政治情勢やロシアの経済状況、旧ソ連国家との関係性など、あらゆる観点でわかりやすく説明している。そこにはプーチン氏の過去の発言からの変化、交友関係にありながらも用済み、政権の邪魔となれば無慈悲に存在を抹殺された重要人物などの経歴も含まれ、非情なまでに強権を振い続けるプーチン氏の姿がある。そして最早メディアも国民も支持する以外に選択肢の無いような状態を築き上げてきたプーチン氏が、どの時点からウクライナ侵攻を決意していたかを探るヒントにも溢れる内容となっている。プーチン氏が作った世界、そしてプーチン氏が見ているロシアの理想像。既にプーチン=ロシアと言っても過言では無い究極の独裁者とも言えなくないが、表面的だけでなく内面的にも同氏を支持する国民の存在が、プーチン大統領の行動を止めることなどできない。 今、ウクライナを率いるゼレンスキー大統領やウクライナ国民がロシアからの攻撃に晒され、幼い子供や女性たち無力な市民が殺傷され続けている。英国防省や米シンクタンクCSISの分析によれば、ロシア軍側も兵士の死傷者数は100万人を超えていると言われ、死者は最大で25万人に及ぶという推計がある。これにウクライナ側の40万人の戦傷者と10万人の戦死者数を加えれば、第二次世界大戦以降、最大の死傷者数になるという。両国が繰り広げる戦闘で今この瞬間も最前線の兵士達が互いに殺し合っている状況にある。遥か遠く離れたクレムリンの大統領官邸で指揮を執っているのであろうか、プーチン氏が何を考えいつこの戦争をどのような方法で終結させるのか世界が注目する。そのきっかけを作るのはトランプでも習近平でもない。プーチン氏本人が考えるタイミングになるであろう。本書は同氏の考え方の理解を深めるのに役立つ内容だ。
プーチンが初当選した2000年頃は、西側寄りの指導者としての印象が強かったようで、それは意外だった。 当時、モスクワにはそれまでなかった高層ビルが建ち始め、「時代を反映した現代に必要な力のある大統領」として、プーチンに箔がついたのかも。 今や、独裁や侵攻を支持しない市民もいるけれど、既に言論の自...続きを読む由はないし、選挙も実質茶番なので、あってないようなもの。 政治や政権に文句が言えるというのは、それだけ恵まれていると思った。
2024.09.22 平和がどれだけありがたいことなのかをかみしめて読んだ。 日露関係は極めて見通しが厳しく北方領土は帰ってこないとしか今は思えない。 将来、この時代はそう思っていたんだと振り返ることができればと思う。 いま言えることは、戦場になっている、ウクライナにしても、ガザにしても泣くのは庶民...続きを読むであるという冷徹な現実。 最後に本書でためになるのは、ロシアからお金を引き出すことができなくなった顛末についての記述。
少し目線が一方的であったように思う。プーチン批判が主な内容。戦争は許されない、虐殺、連れ去りはあってはならない、それは当然のこと。でもロシアにもたくさんの普通の人々が住んでいて、世界から批判されていることに心を痛めている人も大勢いることだろう。 あんな大国を何年もカリスマ的リーダーとして存在し続ける...続きを読む大統領はプーチン以外にいない。彼の心変わりがどのような経緯で起こったのかが知りたかったが残念ながら本書には今後の情勢の懸念と日本もけして他人事ではないという警告に留まっている。 深い部分の原因を探らないと真の平和、解決には至らないだろうと思う。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか
新刊情報をお知らせします。
駒木明義
フォロー機能について
「朝日新書」の最新刊一覧へ
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
中ロ蜜月で北方領土問題は後退するか(朝日新聞オピニオン 日本がわかる論点2016)
プーチンの実像 孤高の「皇帝(ツァーリ)」の知られざる真実
プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔
プーチンの「独裁」は続くか(朝日新聞オピニオン 日本がわかる論点2016)
「駒木明義」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか ページトップヘ