ステファノ・マンクーゾのレビュー一覧

  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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     本書を読みながら、植物の持つ潜在的な力に改めて驚いた。植物は「口がきけず動きもしない、人間たちの世界の調度品」にすぎないと思われていた。
     しかし、植物は、動かないが故に長い時間をかけて進化してきた。そして、現在も植物は重要な役割を果たしている。

     植物がなければ、地球上に酸素は生まれず、動物や人間が出現しなかった。そして、植物が光合成をして、動物や人間の栄養になってきた。現在のエネルギーのもとである石油、石炭、天然ガスは過去の植物の遺体が作った。それがなければ、産業革命も起こらなかった。

     植物は、半分以上動物に食われても、再生する。植物の細胞には全能性がある。そうやって、私は組織培養

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    2025年09月28日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物に対しては動物と違って動かない、動物より下等であるといったイメージを無意識に持たれていないでしょうか?
    しかしながら
    ・動物は体を半分にされると絶命してしまうが、植物は残された枝葉より再生可能である
    ・地球上のたんぱく質の99%以上を占めて居る
    ことを鑑みると植物には動物に勝るとも劣らない知性を持ち合わせており、地球支配をされているとも言えるのではないか。
    コペルニクス的転回を促される一冊。

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    2024年11月04日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    読んだ直後は植物の知性は人間と違うな、面白いなというくらいだったが、時間が経つにつれて、これはある種生き方に革命的な視点転換を示す本なのではと思い至った。今いる環境から抜け出したいけれど、残念ながらそこで生きざるを得ない(動けない)という人に、オルタナティブを提示するかもしれない。

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    2024年05月02日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    この本をきっかけに植物が大好きになったし、植物はとても興味深いと思った。植物どうしのコミュニケーションだったり、植物と動物のコミュニケーションはとても興味深く、植物の生き方に感心した。

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    2024年04月29日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    動物は問題から逃れるために動くことを選んだ。
    植物は問題に対応するために動かないことを選んだ。

    植物は「移動できない」ことが理由なのか、その作りは動物に比べると下等だと思われている。

    だがこの本の著者、イタリアの植物学者ステファノ・マンクーゾさんによると、動物のそれと形態は違っても、植物も視覚や運動など様々な感覚を感知する器官を持っているという。

    動物とは全く違う器官の作りや環境への素早い対応力など、植物がもつ様々な能力は限界に近づきつつある地球を守る手段になりうるとして、近年積極的に研究されている。

    SDGsにも大きく関係する内容なので、持続可能な社会に興味がある方にはぜひ読んでほし

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    2022年08月11日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    内容については全く異論なし。
    植物が動物とは全く違った形で知的に生きているということを感じているから。

    〈本から〉
    自然を深く観察せよ。そうすればあらゆることがよりよく理解出来るだろう。
                           アルベルト・アインシュタイン

    環境に対する植物の運動反応は、屈性という名で一般的に知られている。

    こうした屈性を組み合わせることにより、植物は厳しい環境を生き抜き、根を伸ばすことによって土壌に定着し、生存と安定性を確保することができるのだ。

    複数の個体からなる一つの集合体
    ファーブル
    「動物の場合は『分割する』ということが、概して殺すことを意味するのにた

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    2022年01月28日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物の世界も「不思議な世界」満載。
    いかに人間が「思い込み」や「偏見」で、
    人間以外のものを見ているか、ということをこの本でも思った。
    植物と日々暮らしている僕は、「不思議さ」も感じさせてもらっている。
    しばらくは「植物」関係の本を読んでいきたい。


    〈本から〉
    植物は固着性(移動できないということ)をもつ生物であり、動物とは違う方法で進化し、モジュール構造(たくさんの構成要素が機能的にまとまった構造で、各部分は交換可能)でできた体をもつようになった。

    植物は、いわゆる「群知能」〔集団の個々の構成員の総合作用によって全体の協調性が生み出され、高度な集団的振る舞いを可能にする知性〕も持ってい

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    2020年06月15日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    かなり興味深い。
    書き方も面白くてあっとゆうまに読んだ。
    動物も元々は植物だったんだろうと思うし、
    大昔に違う進化を選んだだけで、
    その後もずっとわたしたち動物と同じように、
    植物としての進化を続けてきているわけで、
    動物が高等で植物が下等なんて考えはおかしいわけで。
    これからは植物も兄弟と思う。遥か遠い親戚だ。
    敬意を払って、大切にしそこから学びたい。

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    2020年03月03日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    ネタバレ

    二年あまり前にも『植物は<知性>をもっている』を読んでいるがこの本もいい。より人間社会や営みにむけたメッセージが強い内容である。
    前著がどうだったか記憶がないが、この本はカラー写真の色の出し方が独特だなと、愉快なイタリアのセンセイである著者の個性を生かしているように感じた。

    P103 植物の運動には、内部エネルギーを利用する能動的な運動と、環境中に存在するエネルギーを利用する受動的な運動がある。
    【中略】受動的な運動は、細胞壁の構成要素が持つ吸水力の差によって引き起こされる。(受動的な運動は風変わりなものばかりで、実行しているのが、内部エネルギーをも全く使わない”死んだ組織”なのだから驚きだ

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    2019年03月16日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    "地球で存在する生物の99.7%を占める植物。この地球を観察しているETは、この星の知的生命体をとらえる時どのような結論を見出すのだろうか?人類は知性を持ち、あたかもこの星の住人の如く過ごしているが、少数派であることを忘れている。
    本書は、植物に目を向けその驚くべき生態を紹介している。
    植物は動物のように専門の器官はないが、体内の液体を循環することができるし、においでコミュニケーションをとれるし、外部からの接触にも対応できる。人間が想像できる範囲で植物の謎に迫った本。本書には記載がないが、樹木など100年単位で生きているものもあるので、我々の時間軸とは別の次元で活動しているのだろうな

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    2018年11月23日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    とても刺激的で面白いです。
    今まで気付かなかったというか、考えなかった事に気付かされた感じです。
    今までの私のイメージでは、進化の最先端は、人間と昆虫で、集中処理と分散処理の最先端、というイメージがありました。
    でも本書を読んで、植物も進化の最先端に居て、著者は植物を昆虫に似たイメージで語っていますが、もう少し違う観点から捉えるのが良い気もしました。
    確かに、植物はもっと研究されるべき対象ですね。高校生くらいに読んでもらって、興味を持つ人が増えると良いですね。

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    2018年09月09日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    地球上の全生命の99.9%を占めるといわれる植物の複雑な生命システムにいて分かりやすく説明する本。動物よりも軽んじられている植物の凄さを啓蒙する本、という側面が強く、今までこのような視点を持っていなかった私にとって、目から鱗な話題が多くとても面白かった。

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    2016年07月02日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    我々人間は得てして植物を取るに足らない生物とみなしがちであるが、それは(植物が動物のような「脳」を持っていないことと、実際には動いている植物を人間が知覚できないことに起因する)偏見に過ぎないことが示されている。
    植物は人間を含む動物とは異なる進化戦略を採った生物であり、動物と同様及び動物が持たない感覚も持っている。知性を「問題を解決する能力」と定義した場合、植物にも知性があると結論付けることができる、と本書では主張されている。
    植物の知性に関する研究の進展は、人工知能等知性一般に関する研究等にも貢献し得ることも本書末尾で示唆されており、大変興味深い内容であった。

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    2016年02月14日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    前作、「植物は〈知性〉を持っている」は植物とはどういう生命か、どうぶつと何が違い、何ができるのか、様々な角度から植物の〈知性〉や能力の凄まじさ、素晴らしさが書かれていた。
    今作はその植物の能力を踏まえて、人間が、人間の社会が学ぶべきことが書かれていた。

    中でも人間社会の構造自体が植物に学ぶべきというのはまさにと思った。
    脱中心的構造社会を目指したい。
    分散化は素晴らしい。
    権力を少数に集中させてはいけない。

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    2025年07月04日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    私はヴィーガンで、植物や菌を食べて生きています。
    元々、植物には脳がないだけで、知性やコミュニケーション能力など、そういったものはあると感じていました。
    人間に理解できないだけ、判別できないだけ、認識できないだけで、植物はむしろ人間に語りかけているかもしれないとも考えています。
    人間のモノサシだけで判断する愚かさは常々感じています。
    その感じていたことをこの本はわかりやすく、根拠も示しながら、解説してくれました。
    自分の感じていたことに根拠が補填され解像度が高まりました。

    私たちは命を殺して生きています。
    そこから逃れることはできません。
    しかし、少しでも、犠牲にしない搾取しない選択肢はある

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    2025年06月04日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    記憶力と運動能力の章が面白かったです
    筆者の植物に対する尊敬のような接し方が良かったです
    翻訳の不自然な感じも無く読みやすいです

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    2025年05月28日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物同士のやりとり、
    昆虫や動物との関係

    あらゆる植物は知性を持ち、感じ、問題を解決しながら進化してきた
    オカルトでもスピリチュアルでもなんでもなく、
    人間など植物の足元にも及ばないのかもしれない

    細野晴臣の書評のように、世界観が転回する

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    2025年02月23日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    マンクーゾさんの本の一冊目。植物の「知力」を論じた本としては、のほうが、論理的な抑制の効かせ方という点で、「植物はそこまで知っている」の方が僕は好き。
    でも、マンクーゾの情熱とか、実際へのアウトリーチとか、好ましいのも確か。そういう意味では「未来を知っている」の方が、オリジナリティが高いかな。

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    2021年09月11日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    ネタバレ

    もちろん言葉通りではなく、未来を知っている、というよりこれからの社会問題に対し、どう植物の機能、構造が生かされていくべきか、著者自身の体験も交えながら書かれている。
    近未来的な装置は実際には開発されていたりして、興味深い内容だった。
    また植物の感覚に対する認知や記憶などについての話、仮説等々も面白く、自身も着眼していきたい部分だと思った。

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    2021年08月07日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    植物は
    記憶力がある、オジギソウを馬車に乗せると次第に閉じなくなる
    小麦、米、とうもろこしは、人間の主食となることで、大規模に栽培され、拡張した
    レンズ豆の種子に似た植物がいる
    オランダフクロは、動物が触れて刺激で、種子が爆発し、動物の毛に纏わり付き、範囲を広げる
    カマバアカシアは、蜜を作りアリを呼び寄せ、そのアリは周辺を食い尽くし、日光や栄養を独り占めする。悪魔の庭と呼ばれる
    植物は、エネルギー使って、無駄なものは作らない
    唐辛子や麻薬は、人間の脳に作用する物質を作り、栽培植物として、広がる
    オオニバスの花は、熱を発し、蜜蜂を呼び寄せ、重層な花弁で、一晩閉じ込め、花粉だらけにして、翌日花弁を

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    2020年03月29日