七沢またりのレビュー一覧
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購入済み
戦争の足音が聞こえる中で
士官学生だった主人公が、表紙の通り大躍進する話です。身分の忖度を受けて前線に立たされるとか、自分の利益のために暗躍し、国から亡命する貴族とか、弱い立場が最後に残され保証もされないとか、議員も暗躍して利益を得ようとしているとか、権益をいかに奪うかが書かれてます。なぜか主人公が目の敵にし、すぐに判別できてしまう麻薬宗教団体の後ろ盾も、判明します。地理的に火薬庫になっていたのか、四面楚歌の中、主人公の行動によりさらなる混沌の幕開けとなりました。
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購入済み
評価が分かれるかも・・
始めたばかりで地位、責任がないころ、気が合い友情をもった3人のその後です。始めは理想に向けて少しずつ歩んでいたのに、本作は地位を得て、理想から外れて、突き進む話になってます。3人の進む先は別れ、互いを牽制し、一部認めつつも自分の障害になるのなら犠牲にする気でいます。表紙の主人公は自分も含めて混沌を望む一面があり、友人を犠牲にする気はなさそうですが。
幸せな話ではありません。むしろ社会情勢が不安定なとき、もたらされる救いの言葉は、新たな搾取の始まりであることを、宗教でも麻薬でも思想でも示してくる話です。でも、歴史に残されていた記述は、こんな雰囲気や世界の中で人々が考え生きていた結果かもしれないと考えさせられる話です。 -
匿名
ネタバレ 購入済みミツバって何なんだろうね。
人ではないし、魔術的な何かなんだろうけど、これ最終的に明らかになるのかな?
あと、今作もミツバの笑顔には特別な栄養が含まれていました。 -
匿名
ネタバレ 購入済みミツバの表情の変化と行動が秀逸。
ラノベ版は未読ですが、主人公について端的に描いているので、テンポ良く話が進みます。
火輪を抱いた少女の主人公に残虐性と無垢な成分を足した感じかな。計算高いタイプなのかはマンガ版だと判断出来ないです。どちらかというと直感型?にみえる。
これは先にラノベ版を読んだほうが良かったかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ近代に突入しかけている異世界にて、転生した災厄の少女が世界を混迷に巻き込んでいく物語シリーズの1巻である。
ヤバい女(※色々な意味で)を描かせた一級の七沢またりさんが、今回はナチュラルにクレイジーな少女を主人公に据えて近代戦争物を描いてくれている。
子供のように純粋に、純然たる悪意で命を刈り取る様は、おぞましくも痛快無比である。
政治の世界でぬくぬく過ごすお貴族様も、士官学校生を舐めた現場の軍人も、狂信的な異教徒も、高圧的な地方貴族も。
みんな誰しもが「純粋な悪意による暴力」には敵わない。
世界を踏み潰す様は、癖になる楽しさがある。
これぞまさに最強系。七沢またりさんのファンキーで端正な物語がまた読めて喜ばしい限りである。
作品構造的にはダブル(またはトリプル)主人公に近いファンタジー歴史絵巻であり、近代戦争物でもあり、呪いの物語でもある。
その中心で呪いを振りまくミツバの様が描かれつつも、物語の全体像はかなり規模感がデカい。
それでいて、ミツバ視点が疎かにならない三人称の塩梅はシンプルにお見事である。
大変楽しかった。
ネット連載版には触れていないため初読だが、これは大変に良い作品である。
文句なしに星五つ満点、個人的には星八つで評価したい作品である。
またEURAさんのイラストも素晴らしいのだ。ここで確実に星1~2個は加点している。
表紙もそうだが、幼女戦記をさらに邪悪にしたかのようなカラー絵デザインや、銃口を突きつけられたミツバを飾る黒バックの暗闇、異教徒によって埋葬されたミツバの月夜の姿など、どれも本当に一級品。
改めて確認を取って考えを変えたので、星九つ評価としておきたい。
これは良い書籍化である。おそらく、加点できる最高位クラスだろう。 -
匿名
購入済み文章:非常に読みやすい。会話もうまく噛み合っていて、不自然でない。語彙が豊かで心情や、情景、人物の描写力も高い。ライトノベルの中ではトップクラス。
ストーリー:主人公最強物。しかし、なろう小説の9割以上を占める程度の低い文章によるご都合主義的展開は一切なく、仲間に裏切られ、化け物と恐れられ、心が壊れてしまった主人公が陽気な少女や、悪趣味だけど根は優しい死霊術師らと行動をともにしていく中で少しずつ心を許していく様が滑らかな文章で見事に描かれる。
名前すら長い一人旅のせいで忘れてしまい代わりに勇者と名乗ることにしている主人公に対する周りの評価が実力が明らかになるにつれ変わっていく様子も爽快だ。
大半のラノベは文章がお世辞にも上手いとは言えない。こういったレベルの高いラノベを読んでしまうと、普段プロの作家さんの文章を読んでいない人でもそうした文章力に乏しいラノベに違和感を感じる様になると思う。
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Posted by ブクログ
きゃ~~~~
大好きでダイスキなお話です
こゆ系統のお話は
ほんっとうにダイスキでたまりません
神に選ばれし少女
勇者にならなければいけなかった少女
世界を救うために勇者になった少女
勇者は 魔物を倒す使命 それだけの使命
師たちに鍛えられながら勇者としての素質を高める
それは 魔物を殺す素質
殺して 殺して 殺して 殺して
殺しつくすまで 殺し続ける
勇者として完成されればされるほど
人は畏怖する
その力に! 強さに! 殺戮に!
人々を救うために 殺し続ける勇者は
いつしか 師たちからも 恐れられる
化け物と・・・・
はぅぅぅぅ
もう一度いいます たまりません -
Posted by ブクログ
下巻です。読み終えた後は、しばらく、余韻に浸っていました。
それだけ読み応えがあり、とても面白い内容であったと思います。単なる戦記、立身出世ものではなく、様々なメッセージを投げかけてくる内容だったと思います。
無常な世の中、伝播しめぐる悪意、戦争という狂気が生み出してしまった化け物のお話でした。
メッセージ性が強いんですよね。様々な問題を投げかけてきました。何が正しくて何が間違っているのか。歴史は勝者がつくり、結果、再び過ちを繰り返す。そんな戦争が持つ狂気が描かれていました。
話の中で、シェラの愛馬だった「青ざめた馬」が死んでしまったときは、思わず涙ぐんでしまいましたね。「我が家」と形容した砦で、部下の騎兵たちとともに芋を育て、それが実るのを楽しみにしていたシェラ。部下たちと食事をし、一緒に行動しているときは、確かに彼女は「死神」ではなく「少女」だったのではないでしょうか。
善良な者がいるけれど、それを上回る害悪がおり、真面目に戦っているものたちが死んでいく。また大義のために立ち上がったはずの解放軍も、結局は、圧政を敷いた王国の悪と同じ悪へと落ちる。
作中でシェラが言う「あるのは憎悪と執念だけ」という言葉にも頷けます。
作中の軍師ディーナーは、「一が汚れ、十を生贄にして、千を救う」という言葉を座右の銘にしていましたが、解放軍の食料を調達するために、村を襲ったことで「死神」シェラを生み出し、最後にはシェラに殺されました。
綺麗ごとだけでは世は回りませんが、「歴史は勝者が作る」のでは結局同じことを繰り返す。「汚れ」も必要であり、正しく「歴史を記録」し、「過去から学ぶ」。
そういった「あたりまえ」のことができないのが、人間なのだな、と……。
シェラは「今」を懸命に「生き抜き」ました。
その原動力が、「復讐心」であったり、満たされることのない「飢餓感」であったとしても、彼女は最初から最後まで、「まっすぐ」に生き抜きました。彼女は最終的に解放軍が樹立した新生王国を滅ぼして、その後どうなったのか、それは話の中では語られません。
「死神シェラ」。彼女に救いがおとずれたのかは、誰にも分かりません。それでも、彼女は復讐を終え「満足」したことでしょう。彼女の行った行為は、彼女に返ってくるでしょうが、それでも、彼女は「満足」して生を終えるに違いありません。
(意図的なのか)謎や伏線は残りますが、いつか明かされるときが来るのでしょうか。 -
Posted by ブクログ
『七沢またり』氏によるハイファンタジー小説です。
多分、戦争でのサクセスストーリー……立身出世ものになるのかな? 上下巻に分かれていまして、読み応えは十分ありました。今回の上巻では、まだまだ前半戦というところですが、どこか病んでしまった主人公と、世界の残酷さが描かれていました。残酷な世界の中で、歪まざるを得なかった少女のお話です。
食欲が旺盛なことをのぞけば、ごく普通の少女だったはずの「シェラ」が、「死神」を食べたことで、飢えを嫌い、おいしい食事を手に入れるため、そして食事を奪った解放軍を殺すために、ただひたすらに圧倒的な戦闘能力を持って戦い抜くと言う話でした。
シェラは武勇に優れ、また大胆な作戦を考え付くだけの「勘」も持っており、基本的には彼女が武勇を持って戦い抜くところに焦点が当たっています。
その結果、上巻だけでも、すでに残酷な様相を呈しています。シェラは基本的に敵は惨殺しますし、彼女に心酔する騎兵隊員たちも、どこかおかしくなっているような感じです。
しかし、いくらシェラが強くとも、彼女が属している王国軍は解放軍に敗北続きですから、かなりハラハラして、先が不安になります。敗戦濃厚な王国軍に仕えるシェラ。これから彼女がどうなって行くのか、とても気になります。
「おいしいものを食べる」「解放軍は皆殺し」。この二つを掲げるシェラの行く末は、果たして救いがあるのか、ないのか……。敗戦の中で、戦い抜く「英雄」のお話。