上月雨音のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「人は何の為に生きているんだろう」
生まれてきたから?
子孫を残す為?
ならなぜ親は子供が自立した後死なないのか。
死ぬのが怖いから?
死ぬ理由がないから?
生きる為に生きている。
いまだ答えの出ない命題。
だが悲しいことに
生きたいという意志は、しかし死によってのみ完結される。
狂気に見せられた少女と大学生のお話。
子供向け書籍から出てる割には深い内容。
今回自分について見つめられたのはその為。
作者あとがきより
テーマは「永遠の生」、裏のテーマは「命の軽さ」です。
微妙に矛盾したテーマをどういった形で描かれているかは
読んでからのお楽しみ、ということで。
それとなく薄暗く、そこはかと -
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Posted by ブクログ
“「支倉さん……貴女以外の他人、必要ですか?」
「……………」
「断絶の向こう側に、あの人の姿を望みますか?」
「……分からない」
「あの人の元へ駆けつけたいと、そう思いますか?」
「……………」
志乃はハッキリと頷いた。
小さく、ではなく。
明確な意思を持って。
「その感情を、恋と呼ぶんですよ」”
最終巻。
正直に言うと、まだよく分かってなかったりする。
いや、事件のほうじゃなくて、『一人』とか『私』とか。
ただただ、最後の志乃ちゃんの笑顔にほっとした。
あと、メインキャラが誰も亡くならなかったことに。
“お互いの意思で望んだ。
だから、これが僕らの物語の終わり。
ここから先にあるのは平 -
Posted by ブクログ
“でも――志乃ちゃんだぞ?
あの支倉志乃が弱々『ここに居て』なんて言うものか?
いやいや、あり得ない。だってどう考えたってキャラが違ってるでしょ。そういう弱さの見せ方ってのは、所謂ツンデレ系の専売特許ではないのか。でも志乃ちゃんはツンデレじゃない。だって基本的にツンがないし。いや、ツンデレの定義はよく分からないから、もしかしたら、時折向けてくる面倒くさかったり鬱陶しそうだったりする視線はツン要素なのかもしれない。強がりじゃなく本当に面倒くさかったり鬱陶しかったりするだけなのは間違いないけど、好意的に解釈する事は可能なのではないか。そう、つまり志乃ちゃんはツンデレキャラだったのである!な、なんだ -
Posted by ブクログ
“「じゃあ、予知ってのはなんや?」
「二つある。一つは天気予報のように積み重ねられた過去のデータから計算された、確率論上にある最大値です」
将棋や囲碁、チェスのような盤上ゲームのプレイヤーはその場での最善手を打っているわけではない。常に一手二手、更にもっと先を考えながら戦っているのだ。彼らの思考はその時、未来を進んでいる。相手の手を創造し、起こり得る現象を予測している。
天気のようなマクロな世界では盤上とは比べ物にならないほどの可能性が生まれてしまうが、基本は同じだ。
要は――『起こり得る事しか起こり得ない』のだから。
「もう一つは想像。頭の中に生まれたイメージが形を生み出す」
「失敗すれば妄