舘野泉のレビュー一覧

  • 絶望している暇はない~「左手のピアニスト」の超前向き思考~

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    ピアニストをやっていて片手が使えなくなったら相当絶望すると思うのだが、この館野さんという人にはそういう悲壮感が本当にないみたいで驚倒。正直、宇宙人感はあるものの、こういう人も実際に本当にいるんだという知識は何かのときに助けになりそう。興味深い。

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    2023年03月02日
  • 絶望している暇はない~「左手のピアニスト」の超前向き思考~

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    ネタバレ

    2002年に脳溢血で倒れ、右半身の自由を失った舘野泉さん。
    ピアニストとして右手を失うことは致命的な出来事で、普通であれば精神的ショックが大きい。
    でも、舘野さんは落ち込まなかった。病気で奪われたものは右半身だけ。他はなにも変わらなかったと言う。
    病気をする前もそのあとも変わらない。
    舘野さんがそうであったのは、彼の生き方。いい意味でこだわりがない。そして新しいこと、未知への領域へ足を踏み入れるのを恐れない開拓精神ももっていたからだと本書を読んで感じた。
    好きなものを長年仕事にしていると、大なり小なりその人のこだわり、「こうじゃなきゃダメだ」という部分が滲み出てくる。
    でも、舘野さんにはそれが

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    2021年09月01日
  • 絶望している暇はない~「左手のピアニスト」の超前向き思考~

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    この本を読んだ最初の感想は、「自由」と「寝かせる」が好きな舘野さんって「"リアルスナフキン"やん!」でした。

    舘野泉さんは大河ドラマ「義経」で左手だけの演奏でオープニング曲を演奏された在フィンランドのピアニストさんです。

    私は演奏から入って魅了された人間ですが、この自伝的作品を読んで、舘野さんのことがより好きになりました。

    ・「新しいことは素敵!」と全てを受け入れられるポジティブさ
    ・大事なご縁は寝かせて待つ(=私は勝手に「春待ち」と呼んでます 笑)謙虚さ
    ・自分の「心」の声を信じる誠実さ

    全部共感できるし、尊敬できるポイント。
    そんな舘野さんの魅力をエッセイのよ

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    2020年02月02日
  • 命の響 左手のピアニスト、生きる勇気をくれる23の言葉

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    舘野泉さんはフィンランド在住の高名なピアニスト。
    私もかつてコンサートで繊細で叙情的な美しい音色に魅了された。

    その舘野さんが脳溢血で右手の機能を奪われた。
    この本は65歳の2002年1月に、ピアニストとして致命的とも思われる悲劇にみまわれながら、左手のピアニストとして再生した著者の、力強い魂の物語である。

    ピアニスト舘野泉の右手の損失は世界中の損失であったはずなのに、左手のピアニスト舘野泉の誕生によって、舘野泉に献呈されるために世界中でたくさんの左手のためのピアノ曲が生まれた。

    不屈でありながら、とらわれない舘野さんの言葉は今、何かを失って絶望の中にいる方に、勇気を与えてくれるはず。

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    2017年02月28日
  • 左手のコンチェルト 新たな音楽のはじまり

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    読んでよかったと思えた本。舘野泉の魅力がいっぱい詰まっていた。

    彼のピアノ演奏については作曲家の間宮芳生による次の文章がよく語っている。「ケレン味やら、情緒主義と、舘野さんの演奏の本質とは、実はずいぶんちがう。舘野さんの演奏はいつも、なんの虚飾もなく、真っすぐに音楽と向かい合っている」「それに加えて、舘野さんのこのところの演奏から、以前聴かれなかった、訴えの激しさを聴くような気がしている。なによりそれは、音それぞれの表情濃さ、訴えかけの激しさになって現れてきた」


    脳溢血で倒れたのち、左手で演奏するようになったことでも注目されているが、その前も後も自然体で生きていることがわかり、かくあ

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    2009年10月04日
  • リレートーク 言葉の力 人間の力

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    松居直さんのところを中心に抜き書き。

    松居  ところが、中村さんがお感じになるその実感が多くのおとなには欠けているのです。だから、日本の教育は教え過ぎる。それで知識が頭には入る。だけど心が動かない。すると好奇心が出てこない。好奇心というのは頭ではなく、最終的には気持ちですから。今の子どもたちの好奇心はほんとうに弱くなっているのじゃないかな……。

    八月十五日の玉音放送を聞いた時に僕が感じたのは、「死ななくてもよくなった」ということです。でも、喜びはまったくありませんでした。戦争が終わるという実感がない。当時の男の子というのは、皆、兵隊になって戦場で死ぬ。そのために生きていたのです。生きるなん

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    2024年04月07日
  • リレートーク 言葉の力 人間の力

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    良い本でした。舘野泉さんと加古里子さん以外はあまりピンと来てなかったけど、松居さんはかの福音館の絵本を始められた方⁉️
    2011年、震災より少し前に始まったリレートークは、震災後五回まで続くけど、いろいろ考えさせられることも多かった。
    残念ながら、お二方はすでに故人となられてる。
    それでもお元気な時に、こういうお話をしていただいて、それを読めることにまず感謝したい。

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    2024年02月29日
  • 絶望している暇はない~「左手のピアニスト」の超前向き思考~

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    脳溢血の後に右半身が不自由になったピアニストのエッセイ。左手のための協奏曲に精力的に取り組むが、そこに気負いや悲愴感はない。何事も心の向くまま、飾らず気取らず自然体の生き方に、心地よく共感できる。

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    2017年09月03日
  • 左手のコンチェルト 新たな音楽のはじまり

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    時代の喧噪から離れたところにある文章が、舘野泉の奏でる音楽をよく表している。口述筆記が基になっており、読みやすい。

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    2011年05月31日
  • 絶望している暇はない~「左手のピアニスト」の超前向き思考~

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     半身不随から奇跡の復帰を遂げた左手のピアニストが奏でる35の言葉。本書の【はじめ】には、こう綴られている。「復活は奇跡ではない。苦難の道のりでもない。絶望もない。悲嘆もない。何かを失ったのでもない。両手で弾いていた自分も、左手で弾いている自分も、変わらない自分。あるがままを受け入れ、あるがままを楽しんでいる」
     内容的には、ちょっと物足りなさを感じるが、読みやすい。

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    2017年08月17日