あらすじ
左手だけの演奏で奇跡の再起を果たしたピアニスト・舘野泉。
その1000日間の心の葛藤と、絶望の淵からつかんだ“新たな音楽”と人間讃歌を謳いあげたもの。
音楽ファンだけではなくハンディを抱える人、生き方に迷った人たちに生きる勇気と希望を与える一冊。
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Posted by ブクログ
読んでよかったと思えた本。舘野泉の魅力がいっぱい詰まっていた。
彼のピアノ演奏については作曲家の間宮芳生による次の文章がよく語っている。「ケレン味やら、情緒主義と、舘野さんの演奏の本質とは、実はずいぶんちがう。舘野さんの演奏はいつも、なんの虚飾もなく、真っすぐに音楽と向かい合っている」「それに加えて、舘野さんのこのところの演奏から、以前聴かれなかった、訴えの激しさを聴くような気がしている。なによりそれは、音それぞれの表情濃さ、訴えかけの激しさになって現れてきた」
脳溢血で倒れたのち、左手で演奏するようになったことでも注目されているが、その前も後も自然体で生きていることがわかり、かくありたいと思った。
編者によってまとめられた本だが、編集後記のみで、表へ出ていない。それでいいと思える。