會川昇のレビュー一覧

  • 超人幻想 神化三六年

    購入済み

    史実や作品年表と一緒に

    私はコンクリート・レボルティオ~超人幻想~の作品を見てからこちらを読みました。
    その際小説内に年代が出てくると、コンクリートレボルティオの年表や史実ではどの様だったか、と見比べながら読んでいくと、アニメのあのときと同じ時代か!と、理解が深まるかもしれません。

    本作もまた、超人の物語であり、超人でないただの人の物語でもあります。

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    2021年04月07日
  • UN-GO 因果論

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    TVアニメ『UN-GO』の前日譚。敗戦探偵・結城新十郎とその助手・因果に隠された過去、秘密、そして真実の物語。映画『因果論』は結局見に行けなかったため、「ノベライズが映画本編ソフトよりも先にリリース」という報を聞いて手に取ったわけだが、いやはや参った。面白すぎる。内容の奥深さ、世界観の構築、新十郎が抱える苦悩の巧みな書き込み。全てが渾然一体となった、強烈な知的興奮。読んでいる最中、まるで脳の錆びついた部分に上質な油を差されているかのような気持良さを感じていた。素晴らしい。新十郎はなぜ、真実を求め続けるのか。その答えはここにある。

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    2018年01月08日
  • 超人幻想 神化三六年

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    アニメのコンレボ先行でしたが、小説単体でも充分面白いです。
    前日譚ということだけど、著者ご本人もジャンルはミステリかSFかなんなのか…と言っているように、大変さまざまな要素で作り上げられた深みのある物語。
    昭和偽史もの……でもあるのかな。
    あったかもしれないもうひとつの昭和30年代……神化36年のテレビ局を舞台にした懐かしさと、時間遡行というSF要素。
    超人(異能)ものとしても面白かった。
    非の打ち所のない、パーフェクトに好みの物語でした。

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    2015年12月13日
  • UN-GO 因果論

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    ネタバレ

    アニメ本編のエピソード0にあたる劇場版のノベライズ作品。
    アニメ本編を観た時に分からない点がいくつかあったため、劇場版アニメを後から観て満足していました。
    しかしノベライズ版まで読むと、各キャラクターの心理描写が細かくてより個々の登場人物を魅力的に感じられるようになりました。特に泉ちゃん。
    劇場版では因果の子どもバージョンについての説明はカットされていたので、こちらでしっかりと説明されていてすっきりしました。
    最後まで読みたくなる、いい作品だと思います。

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    2013年10月13日
  • UN-GO 因果論

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    ネタバレ

     今作は敗戦探偵・結城新十郎と助手・因果の捕物帳であるTVアニメ『UN-GO』(フジテレビ系列“ノイタミナ”枠で2011年10月より放送・全十一話)の前日譚にあたる映画『UN-GO episode;0 因果論』のノベライズで、文豪・坂口安吾を原作とし、謎解きのポイントはちゃんとある骨太社会派ミステリに仕上がっています。
     今作でも新十郎と勝海燐六の推理バトル的要素は健在ですが、本編に繋がる話ですので、ちょっとこの要素は薄いようにも感じられます。しかし、新十郎の過去と因果の存在理由について語られるこの小説は単品で味わってもいい、そんな作品になっています。
     原作の発表は約半世紀前なので、文体や台

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    2013年07月29日
  • UN-GO 因果論

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    「UN-GO」の劇場公開作を脚本家自身がノヴェライズした「因果論」、小説版のオリジナル前日譚100枚を収録。
    UN-GOを知らなくても単体で読めるしっかりした作品で、アニメや映画を知っているとより楽しめると思う。
    アニメも映画も見たことがないから、見てみたいかな、と期待が生まれる作品。

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    2012年04月30日
  • UN-GO 因果論

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    登場人物が魅力的であり、構成も外連味たっぷりの凝った作りで大変に面白い作品だった。
    自分はアニメを見ていないが、見ていなければ理解出来ないような部分はなく、描写の手抜きも感じなかった。ノベライズというより独立した作品として十分面白いと思った。

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    2012年03月21日
  • UN-GO 因果論

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    映画・因果論のノベライズ。映画ともちょっと違う展開もあり、映画を先に観てた私も楽しめました。
    因果の淫靡な描写にドキドキですた(^艸^)
    あと、海勝邸デカイさにもビックリ(笑)
    アニメや映画では表現されてなかったこの世界の歴史も細かく書かれていて、會川昇さんはここまで構想してたのか!と驚くばかり。
    一気に読んでしまいました!

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    2012年03月04日
  • UN-GO 因果論

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    アニメが良くて、でも映画はみてなかったのでこの小説版はとても嬉しいです!お財布にも時間にもやさしいなぁと思っていたのですが、結局読み終わってみると、やっぱり映像化された因果論も見たいしアニメも見直したいし、むしろ原案にも手を出したいしと、欲望が広がるばかり。いい販促だなぁと感心しきりです。
    特に、巻末の解説を読むと原案との関わりがとても面白そう。いろいろワールドを広げてからまた読み直したい作品です

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    2012年03月01日
  • UN-GO 因果論

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     坂口安吾の作品群をベースにしたアニメ「UN-GO」の前日譚にあたる本作!ifの近未来に舞台を移していながらも巧みに世相を反映させているところが安吾捕物帖に通じるところがあっていいですね。
     善意の押し付けや手のひら返しになる世論などなど…現実に通じるところもあって面白かったです。安吾にとって戦争・戦後が思想に強い影響を与えたものであるからこそ、この作品でも戦争について触れていたのが良かったです。
     久しぶりにアニメ見たくなりました…アニメよりも描写やエピソードが濃くなってるので最高でした。

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    2023年08月07日
  • 仕掛人 藤枝梅安 35巻

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    仕掛之百三十五 梅安鳥人伝説
    仕掛之百三十六 梅安札の辻
    仕掛之百三十七 梅安松之廊下
    仕掛之百三十八 垂乳根有情
    仕掛之百三十九 梅安忍び針
    仕掛之百四十 梅安仕掛けの掟

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    2019年06月24日
  • UN-GO 因果論

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    「自衛軍」の海外派遣につづく戦いに敗れたパラレル・ワールドの日本を舞台にして起こった奇妙な事件の顛末をえがいた作品です。

    主人公である「探偵」の結城新十郎は、「因果」と呼ばれる少年とともに行動し、不思議な力によってひとが心の奥底にかくしていた秘密を聞き出す能力を駆使して、Ⅰ国の貨物船にダイヤ泥棒が逃げ込んだという事件を解決にみちびきます。

    その頃、東京地検特捜部検事の虎山泉(こやま・いずみ)は、多くの信者を獲得していた宗教団体「別天王会」にまつわる謎を追っていました。彼らは「ヤミヨセの獣」と呼ばれる巨大な生き物を呼び出し、信者の一部が死んでいたのですが、その獣を目撃したという人物は数多くい

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    2018年08月30日
  • UN-GO 因果論

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    あらゆるテロ・犯罪に関して、その真相を解明するのではなく
    大衆と、国家権力の都合のいいように「解釈」して発表する
    それを行うものが名探偵と呼ばれる時代なら
    旧来的な探偵は、あらかじめそれに敗北することを決定づけられた存在だ
    そんな「敗戦探偵」を主人公としたTVアニメシリーズ
    坂口安吾の小説を原案とするものだが、さらにその劇場版作品を
    再度ノベライズしたものである(ややこしい)
    TVシリーズの前日譚となるので、佐々風守は登場しない

    誰もが笑顔の世界を夢見つつ、誰かを蹴落とし続けなければならない
    そんな矛盾に耐えられなかった若き日の敗戦探偵は
    ひとり日本を逃げ出し、東アジアの奥地に巡回
    映画を上

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    2016年08月21日
  • 超人幻想 神化三六年

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    昭和のTV黎明期を舞台にした架空世界SFミステリ…と思っていたら、主人公が実在の、もっと言えば現役の脚本家がモデルと言うのだから驚いた。

    パラレルワールド「神化」というのもその由来、現代との差異(作中で描かれる、その根源)含め非常に面白い。ちょっと引っかかったキーワード等を調べてみると、自分の知らなかった「昭和史」がそこにあったりする。

    作者の描く作品で繰り返し使われている「現実と異界」そして「物語」といったモチーフが描かれる。そこで主人公が「どういった世界を望むのか」。これもまたそういった話だったのかな。

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    2015年10月09日
  • 超人幻想 神化三六年

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    ネタバレ

    超人って設定と言葉がいいな。
    始まったばかりの「コンクリート・レボルティオ」も楽しむ見ておりまする。
    昭和の感じがする別な世界の物語は面白かったですね。

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    2015年10月06日
  • 仕掛人 藤枝梅安 27巻

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    仕掛之九十一「梅安三人坊主」
    ヤクザ茶坊主の勘の鋭さに驚く。

    仕掛之九十二「梅安夢地獄」
    梅安のために超難度の仕掛を引き受けた彦さん。
    修羅場の末に生還はあるのか?

    仕掛之九十三「梅安成田詣で」
    ヤクザ茶坊主の続編。

    仕掛之九十四「梅安仕掛指南」
    梅安には三人目の弟子となるがそれは仕掛の弟子でもあった…
    非情な世界が全編に漂うダークさ!

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    2014年08月09日
  • UN-GO 因果論

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    面白かった!劇場版を見て、その記憶もずいぶん朧げになってから読んだのだけど、物語の輪郭も人物の心情もよりくっきりと鮮やかに浮かびあがってくるようだった。
    最初のほうしか見ていなかったアニメ版も、この話に続く作品としてチェックしたいと思った。主人公が手にするであろう真実は何かを見極めたい。

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    2012年08月19日
  • UN-GO 因果論

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    ここからアニメに繋がる、と考えるともう一度アニメを見返したくなります。小説版だと各キャラクターの印象もかなり変わってくる気が。アニメでは泉ちゃんはもっと探偵さんに冷たいし、海勝さんを信頼しているイメージ(だったはず)ですが…何らかの心境変化があったのかな?最後まで明かされなかった本名も気になりました。推理を覆す謎、一筋縄では見つからない真実がこの話の見どころかなあと。優しすぎた探偵さんが痛々しくも愛おしいお話でした。

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    2012年12月21日
  • UN-GO 因果論

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    坂口安吾原案のアニメ「UN‐GO」のノベライズ。

    アニメは見ていなくて、期待もしていなかったけれど、想像以上におもしろかった。敗戦後の近未来の日本を舞台にしていて、物語に違和感がない。
    小説として十分に楽しめた。

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    2012年04月21日
  • UN-GO 因果論

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    小説としての体がなってるのかどうか若干の不安要素はあったにも関わらず、やっぱり書き手によってちゃんと読み応えって出るんだなあと思った。
    ノベライズ化もピンキリのご時世。よい作品はよい書き手によって、よいノベルになるのだなあと思う。
    ただ、結局は、「早く映画みたい!」という感想しか出てこなかった……。

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    2013年04月08日