坂村健のレビュー一覧
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◯「VRMーVendor Relationship Management」は、まさに管理の向きがCRMと真逆。カスタマーが自分に関係するベンダーを管理するという考え方だ。(106p)
◯カメラの機能を撮像素子とディスプレイとユーザーインタフェースに分解して、環境中に分散する。そしてクラウドから部屋全体に置かれたカメラを操作する。(144p)
◯日本の組織・個人は、一般に責任感が強く失敗を恐れる傾向が強い、いわばギャランティ志向である。ギャランティ志向は、ベストエフォートにより成り立たざるを得ないオープンなシステムと親和性が悪い。(160p) -
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ネタバレIoTとは何か。なんのための技術で、どういった技術なのか。私たちの生活がどうなっていくのかを簡単にまとめた本。小難しい説明はなく、かといって思想だけではなく実例も踏まえた説明がされる。インダストリ4.0など、世界の動向も簡単にまとめており、「IoTって何?」と思う人には丁度よい本だろう。ただ、中身はどうしてもシステム関連の話が出てしまうので、その辺りを気にしない人でないと、少し辛いのかもしれない。
●メモ
・細分化した技術は「なぜ、こう設計したのか」が抜けている
・モノをインターネットで繋ぐのではなく、Internetのようにモノをつなげていく。会社、組織、ビル、住宅…
・情報処理OS(LI -
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ネタバレThe author is an inventor of TRON, the most prevalent embedded OS. His points of view for real society is absolutely original and convincing. As the title says, he turns an acute eye to the contradictions in this real society - World is imperfect - , dilemmas between science and emotion.
The point -
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坂村教授が時事ネタについての見解をまとめた本。
それぞれ独特で、それでいて的確な考えなのはさすが。
文中でかなりの書籍が引用されていたので、そのまとめ。
SF小説が多いのが坂村教授らしい。
『二つの文化と科学革命』C・P・スノー (みすず書房 1984.11)
『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル(早川書房 2010.5)
『ダイヤモンド・エイジ』ニール・スティーヴンスン(早川書房 2001.12)
『代替医療のトリック』サイモン・シン(新潮社 2010.1)
『地球幼年期の終わり』アーサー・C・クラーク(東京創元社 1969.4 他)
『2001年宇宙の旅』アーサー・C -
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坂村健推奨の近未来SF
著者のアイデアの羅列で小説としての興奮感はいまいち。ただし冒頭のインドの熱波の描写は圧倒される。温暖化対策をなおざりにすると、こんな未来が待っていると思うと怖い。
良かったっと思うアイデア
・南極の氷河の進行を遅れさせるために、氷河の下の水をくみ取る
・貧富の差をなくすために、個人の年収の上限を最低額の10倍に規制する。
・ブロックチェーンを用いてお金の流れを見える化して税金逃れをなくす
・実力行使でダボス会議をのっとる
実現性の説明が足りないと思うアイデア
・狂牛病を流行らせて?牛肉消費を減らす
・ハーフアースプロジェクトで地球の半分を自然に返す
・カーボンコインを -
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ハードウェアからプログラミング、データやセキュリティ、ネットワークまで、歴史や中身の解説まで、平易な言葉で体系的に整理されたコンピューターの教科書。ここまで纏めらた本も中々無いだろうという位、網羅的で非常に価値ある内容だと思うが、反面、人によっては冗長で不要な部分もあるだろうから、一ページ目から丁寧に読むのではなく、必要な部分だけ目を通しても良いのだろう。
下記はメモ書き。私の関心の散漫さのせいで、繋がりが分かりにくいが、幅の広さは伝わるかなと思う。
ー プロセッサーによっては、電力消費を抑えるために処理速度を犠牲にするやり方を採用している。バッテリーから電力を得ているか否かによって、動的 -
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やっと読み終わった。
正直な感想。
後書きの、坂村健先生が、邦訳されてないので是非にと持ち込んだ企画らしい。
温暖化を中心とする環境問題に正面から切り込んでおり、海外では世界の名だたる面々が絶賛しているのだと。
初っ端、インドの熱波で、数えきれないほどの人が死ぬ。
そこで世界を環境悪化の地獄への道一直線から救おうとするのが、未来省だ。
勧善懲悪でなく、善悪で切り分けられるものでなく、リアルな世界をシミュレートしながら、話は「展開」する。
坂村先生も後書きで、欠点?はある、と言うように、リアルと言いながら美味しいところどりだし、明らかに一定の思想と国がお好きなのね、見えるところはある。
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DXが単なる情報化と違うのは「構造改革」という意味を本質的に持っている点、と。
また、「変わることへのモチベージョン」が大事という指摘もなるほどと思った。
エストニアのように、先進国を追い越すために、多くの国民が納得してこそ、行政手続き含めて「国のやり方を変える」ことこそDX、
―そうだとすれば、社会インフラも経済も成熟した先進国よりもカエル跳び(Leapfrogging)が起こり易い途上国のほうが有利なんだよな、本質的に。
フランス北部のスーパーで、自作のセルフスキャンレジを備えたという事例も、「やり方を変える」ことの説得力がある。クレジットカードやメアドのない客や、不正入力や間違いは、せ