坂口由美子のレビュー一覧
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あー、もう本当に面白いな!
業平のストライクゾーンが広すぎるし、スケコマシまくってるのにまったく悪びれないところが凄いよ。
東下りでちょっと良い歌を詠んで、みんなで泣いて・・・
って、アンタ上司の女に手を出したからやん!自分のやんちゃが原因やろうになにオセンチぶっこいてんの!!
と突っ込まずにはいられません。
イケメンで家柄が良くてエリートで女性を口説くのが上手いとあれば、そりゃあ遊びまくりますわな。
私は生まれ変わるなら業平になりたいわ…
12.06.28 再読
在原業平が恋の歌を量産しながら、日本列島を股にかけて乙女たちをたぶらかしまくる話。
伊勢物語なんて高校の古典授業以来 -
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ネタバレ「応天の門」や「花の業平」を好みつつも、伊勢物語(に限らず古典全般だが)は教科書レベルでしか読んだことないなあとふと思い立って手に取ってみたのでした。
買ってから全文載ってないことに気づき少し落胆したけど、「現代語訳」「原文」「寸評」の構成はビギナーにも分かりやすくかつ「古典読んでる」感を満足させるのにいい塩梅で、サクッと読めるボリュームでも満足感がありました。
六段「芥河〜」、四五段「行く蛍〜」が、ままならぬ恋の哀しさ、命のはかなさをしみじみと感じられて好きです。
寸評の読み応えがあったのが二四段「梓弓〜」で、教科書的な説明だけでは中々腑に落ちない枕詞や序詞の役割が、少し理解できた……かもし -
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「むかし〜、こんな男がいたんですよ〜」
「な〜に〜〜〜、やっちまったなぁ」
はい、それはクールポコね
餅つきしながらネタやる人たちね
「むかし、男ありけり…」で極有名な『伊勢物語』をビギナーズ・クラシックで読んでみました
超絶美形で和歌の達人だけど他のことはちょっと苦手で、とにかく女子大好きな在原業平(みたいな人)を主人公に据えて平安時代の恋模様が描かれる古典の名作です
それにしてもビギナーズ・クラシックいいわー
そして古典面白いよね、やっぱ
五七五七々がまずなんかこうズドンと来るのはなんでだろう?
これが日本人のDeNAってことなのだろうか?ってそれはベイスターズな横浜DeNAベイ -
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ネタバレ中三の息子に伊勢物語くらい読んどけよ、一緒に勉強する為にと買ってみたのですが、先ずは親が読んでなきゃ強いこと言えねえな、と音読もしつつ読んでみました。
100篇以上の小話からなる伊勢物語ですが、メインのお話は、当代きっての遊び人の在原業平の恋愛話です。多くの女性と関係を交わしていく様子が和歌と共に綴られています。業平が成人式を迎えたところから老境に入り死に至るまでが描かれており、さしずめ、やさ男の一生涯といったところかと思います。
さて具体的な恋愛(と言っていいのかな)の内容ですが、結構やばいです。
平安時代は、通い婚姻だし、ってか重婚ということだし、夜這いはあるし、作中で業平は好 -
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学校の教員が卒論で伊勢物語をテーマにしていたため、作品に興味をもった。
作者が巻末に述べた、『おしゃべりな行間』は読み手の想像力を掻き立てるものであったように感じた。最初は順序に沿って現代語訳→原文(同時に現代語訳も見る)と読んでいたけれど、途中から原文→現代語訳(同時に原文読む)のようにして自身の感じ方を明確にできるように意識した。
人物が歌で想いを伝える描写は読み取りが正確にできるように考えていました。
古典や文化に興味を持ち始め、関係がある本を読むようになったけれど、まだ現代語訳は全く出来ない…できるようになるぐらい、色んな作品や文を読みたい。 -
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武蔵野の野焼きの煙に耐えかねての場面での和歌
武蔵野はけふはな焼きそ 若草のつまもこもれり我もこもれり
という和歌は
春日野はけふはな焼きそ という和歌をが元となっているのだが、元が野焼きというは早春に火を焼き放つことの和歌であるのに対し、これは全く違う状況を作り出しているのがとても興味深く感じた。
そして、なんと言っても最後のコラム「寡黙な本文とお喋りな行間」がとても魅力的だあった。
狩りの使いという場面では斎宮と昔男が結局どのような結末言ったのかは分からず、それ故に想像力を掻き立てられるのだという。
プラトニックな愛という説もあれば、一夜限りのものであるなど。
斎宮という身であ -
ネタバレ 購入済み
虫愛ずる姫君
一部ご紹介します。
・虫愛ずる姫君「人々が『花よ蝶よ』とほめるのこそ、考えが浅く奇妙なことです。にんげんというものは、誠実さがあり、物の実態を探し求めてこそ、心掛けが素晴らしいというものです。」
「人間というものは、何事につけても、良く見せようと取り繕うところがあるのはよろしくない。」
「評判なんてどうでも構いません。すべてのことは、もとをたずねて結果を見てこそ因果関係がわかるのです。子どもでもわかることです。あの毛虫が蝶となるのです。」
「絹といって人の着る物も、蚕がまだ羽のできないうちに作り出します。蝶になったら糸も果てて無駄になってしまうのですよ」
「私が、蛇のあなたと、御縁が -
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一年で最も夜の長い日に、本書を読むという粋な会があると聞き、買って読みました。
私が気になったのは、初段の以下の箇所です。
「この男、かいま見てけり。思ほえず、古里に、いとはしたなくてありければ、心地まどひにけり。男の着たりける狩衣の裾を切りて、歌を書きてやる。その男、信夫摺の狩衣をなむ、着たりける。
春日野の若紫の摺衣しのぶの乱れかぎり知られず
となむ、おいづきて言ひやりける。」(p.13)
これは!
現代でいうと、
一目惚れしちゃった女の子に、メールアドレス書いた名刺渡しちゃう、ってことですよね?
昔の人は燃え上がる恋心を行動に移したものですよ、とか言ってるけど、現代人も同んなじ