宮山香里のレビュー一覧

  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    ネタバレ

    主人公ペチカのこれでもかってくらい辛い出来事。
    で、すんごく弱い被害者かって言うと、そうでもあるけど、ペチカもかなり根性曲り。そんなペチカとフィツのギャップ。
    両者がお互いを体当たりで受け入れあう様子が、とっても激しい。
    ほんっきでやり合うことが出来る相手と、再び話が出来たりするとき、そこにあるのははっきりした絆。
    そこに本当に生々しいものを見る。
    そういう経験が出来るって、とてもすごい。
    なので、読んでいる間も、はっきり言って嫌な気分を味わう時が多い(笑)

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    2013年09月14日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    ネタバレ

     たしかに、ペチカはいい子になったし、ルージャンはいい男になったし(ここ最重要)人間は変われるから素晴らしいのはよくわかったんだけど、最後にヴォーと刺し違えて消し炭になってしまった守頭は金色の雨で復活できたのかい?
     そうは思えない感じだったな。あいつも人間なんだから、やり直すチャンスがあってもよかったんじゃないかな。
     あと、テディーは復活したの?
     ヴォーは最期に「闇」という言葉を口にしていたけど、彼にとって永遠の生はまさに闇だったのだろうな。
     その生が終わるのは、ある意味救いだったかもしれない。

     わたしがひねくれているからか、心が濁ったおばさんになっちまったせいか、涙腺はあんまり刺

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    2012年11月02日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    上巻ではとんだひねくれ者だったペチカが、いつの間にかすっかりいい女になってねえ……。
    と、しみじみしてしまう俺はもうおっさん。

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    2012年10月03日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    ペチカの周りががいい環境になり始めたのに、疑わずにいれない様子に心がいたくなる。
    でもフィツとの出会いやルージャンを許すことなどで、本当に優しさを手に入れたペチカは最初と同一人物とは思えないくらい、人として立派で素敵。
    変われるってことはいつだって可能性があること。
    あぁ本当にそうだって思った。

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    2012年03月23日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    ネタバレ

    上下巻呼んでの感想。
    物語の世界観がよく練られており、想像力を掻き立てられる。
    所々、展開が強引であったり、先が読みやすかったりするが、
    童話・ファンタジーという括りで評価すれば、特に気にならない。
    登場人物の心理描写に長けており、心に触れているような
    気持ちになれ、最後は温かい気持ちで読み終えることが出来た。
    時折、ハッとさせられるようなフレーズもあり、大人が読んでも楽しめる童話。

    私が心に残ったのは下巻のフィツの言葉。
    「永遠じゃないから変われるんだよ。ペチカもルージャンもみんな変わった。変われるって素晴らしいことなんだ。変われるってことはいつだって可能性があるってことなんだ。変われるっ

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    2013年01月07日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    中学3年生くらいに表紙と帯に惹かれて購入し、何度も何度も読み返している本。
    極めて性格の悪い少女ペチカと世界は滅びるべきなのか調査にやってきた妖精フィツの物語。
    とにかく文章がうまくてビジュアル的です。小説を読むというよりも映画を鑑賞するのに近いです。
    この本はもともと単行本で、文庫化するにあたって上下巻に分けて発行されたのですが、上巻は下巻の序章部分に過ぎず、物語は下巻に入って一気に面白くなっていきます。上巻は途中でダレる部分があるので、映画を観るように一気に下巻の最後まで読み切ることをおすすめします。

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    2012年01月09日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    幼くして母と死に別れたみなしごペチカは、日々意地の悪い教会守や近所の悪がきどもに苛め抜かれ、ひねくれた性格にますます拍車がかかっていた。


    そんなペチカの元に神様からある使命を命じられた一人の妖精が舞い降りる。名前はフィツ。
    彼の使命は一人の人間を9日間観察し、世界は滅びるべきなのか判断を下すこと。出会ってすぐペチカの性格に愕然とするフィツ。邪険に扱われながらも日々を共にするうちに、ペチカ自身気づかぬうちに内面の成長を遂げていく。


    日本生まれのファンタジー小説の佳品。大人でも楽しめる作品です。

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    2011年08月30日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    文章うまっ! やわらかい言葉づかいで陰湿な光景や心情をきちんと書いている筆が非常に好み。ペチカが好きです。彼女を好きだというと、我ながら非常に偽善くさいのですが、やはり足掻いている人には胸を打たれてしまう。

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    2015年10月20日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    日本の、、というより、欧米のファンタジーに色濃く影響を受けただと思う。
    指輪物語のように、ストーリーに関係のない部分まで綿密に設定された世界は、私にとってはとても楽しい。

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    2021年02月20日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    ネタバレ

    主人公ペチカのあまりに過酷な境遇に、
    心が辛くてなかなか読み進められなかった。

    再読なんだけど、当時と今では感じ方が全然違った。
    (今は子供がいるので、こういったものには非常に敏感なのかも)

    下巻へ続く

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    2025年11月21日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    前半展開の遅さに挫折しそうになったが
    主人公の女の子ぺチカが魅力的な人たちに
    出会ったところからおもしろくなり、
    最後まで一気に読めた。

    ルージャンかっこいいじゃん!!!

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    2020年11月25日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    ペチカやフィツ、ルージャンと共に様々な街や人、そこでの生活を見て、大きな世界を感じることが出来た。
    後半は怒涛の展開。
    なかなか激しい戦いのシーンもあってからの(最初もそうだけど登場人物を痛めつけるのに容赦がない)、傷を癒す金色の雨等のファンタジーな奇跡、美しい情景で〆る最後。
    良かった。フィツのことは切ないけれど、これはめでたしめでたし。
    とても正しく美しい終わり方をしたなあという感じ。そこは童話らしい印象。
    そして、正と負が共存しているからこその、まさに、この“童話物語”だったと思う。

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    2019年12月03日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    上巻では追手から逃げ回ってばかりだったペチカ。そして彼女を探し続けるルージャン。ながい旅を経てついにペチカに再会したルージャンは、ペチカを追手から身を挺して守ろうとする。しかしペチカにはなぜルージャンが会いに来たのかわからない。なぜならルージャンもかつてのいじめっこの一人だったからだ。

    過去の記憶がルージャンを見るペチカの眼を曇らせる。素直に感謝の気持ちが湧いてこない。猜疑心が膨らむ。
    ルージャンは過去の過ちを謝りたかった。その一心でペチカを探し続けた。ペチカが許そうとしない気持ちはわかる。許されなくても、ペチカを守ると決めた。この先どんなことになろうとも。


    世界の終わりは確実に近づいて

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    2017年08月15日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    妖精が出現すると、疫病が流行り世界は滅びる。

    そんな言い伝えが残るクローシャ大陸の僻地トリニティ。
    孤児のペチカは生活に困窮し、救貧院の役割を果たしている村の教会の雑用をしている。しかしそこでは常にいじめの対象となり、おびえる毎日がつづく。人を信じることができず、こころの支えは亡くなった母の写真だけ。いつもひもじいので猫が寄ってきても、食べ物を取られたくないから蹴とばす。すさんだ性格のため友達は一人もいない。


    そんな彼女のもとに、ある日妖精が現れる。妖精の名はフィッツ。
    妖精の出現に世界が滅びる前兆とおびえるペチカ。果たしてフィツが姿をあらわした目的とは。




    なんて、書いてると面

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    2017年08月15日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    悲しい展開だった前半が終わり、1年がたった。
    ペチカは14才になり、花屋で働かせてもらうようになった。優しい店主夫人と、警察官の旦那さん。どちらも内向的なペチカを支えてくれている。
    フィッツとは離れ離れのままだったが、フィッツも一人で生きてゆく大変さを知りながらなんとか命をつないでいる。
    でも、人間界を滅ぼそうとするヴォーは密かに力をつけていた。
    たぶん助けてくれるだろうと思っていたルージャンがやっと、(少しづつ)かっこいいことに。

    ハッピーエンドでよかった。

    付記では、童話物語は本来10巻からなる妖精の書で、この「大きなお話の始まり」「大きなお話の終わり」はその5巻・6巻なんだそうな。

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    2015年02月10日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    しっかり作り込まれた別世界ファンタジーもの。

    孤児のペチカ(13才)は、教会の 雑用などの手伝や施しで、貧しさのなかで生きている。教会の守頭からも、村の子供たちからも辛くあたられ、ただひとつの心の慰めと言えば、優しかったお母さんの思い出だけ。
    ある日、教会の釣り鐘塔の掃除をしていて、妖精フィッツと出会う。
    この世界では、妖精は人間に災いをもたらすとして恐れられている。ペチカもフィッツを恐れ(もとから怖がり)、なんとか巻こうとするが、フィッツにとっては、人間界に降りてきてはじめて会った人間(フィッツにとってはペチカ)としか話しが出来ないし、観察しなくてはいけない。
    けれど、そんなペチカに大人た

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    2015年02月10日
  • 童話物語(下) 大きなお話の終わり

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    日本人作家にこんな話を書く人がいるとはちょっと驚き。ミヒャエル・エンデとかを読んでた子供の頃に読みたかったな。

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    2013年01月23日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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     とりあえず上巻のみの感想。
     先にいろいろなところで高評価を目にしてしまったので期待しすぎだったのかもしれないけど、ちょっとダレる。一文一文が長く説明的で、文章がこなれてない感じがある。ただ、話は面白い。

     ペチカを性格が悪いと書いてあるが、いじめられすぎててそんな印象がなかった。てっきり、イアンハンタみたいなキャラだと思っていた。それはともかく、子猫は蹴ったらアカンやろ絶対。全私がドン引いたわ。

     フィツよりもテディーがかわいい。ブル。ルージャンがいいやつ。

     守頭がなぜあんなにペチカにつらく当たるのか、理由が分からない。指潰された後はともかく。意味もなく残酷なやつだって現実にはいる

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    2012年11月01日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    主人公の性格の悪さが読んでいて苦しい。
    人間の汚い部分が詰まっていて、フィクションだとわかっているのに、なんでこの世界にはろくな人が居ないんだろうと腹が立ってくる。
    後半に入ると少しずつ主人公に変化が現れてきたので、少し希望を持ちつつ下巻へ。

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    2012年03月22日
  • 童話物語(上) 大きなお話の始まり

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    逆境に負けずに明るく優しく生きる女の子の心温まるお話・・・ではない。もっともっとシビアです。何とか幸せになって欲しい。ハッピーエンドに帰結することを切に祈りつつ下巻へ。

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    2011年09月21日