野家啓一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
歴史の認識論をテーマに、歴史科の諸問題を扱っていました。この本を読んでよかったと思えた点が二つあります。一つは歴史について考える材料を得られたこと。少なくとも歴史について考える場合には「歴史はフィクションか」と「唯一の正しい歴史」が争点となるようです。もう一つは「科学とは何か」というより大きな問いへ向かうきっかけがこの本を通して得られること。『歴史は科学か』という主要な問いのなかで、科学哲学のいくつかの知見を分かりやすく解説しています。興味を持った議論を深堀りできるような仕方で解説しているので、参考文献などを通して知識を深めることができそうです。私自身は歴史科でも歴史に特に興味を抱いている者で
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Posted by ブクログ
放送大学のテキストとして刊行された『科学の哲学』に、福島原発が科学技術に対してどのような問いを投げかけているのかという問題を考察した補章を加えた本です。
全体は三部に分かれており、第一部では古代から近代に至るまでの科学史の概略が説明されています。第二部では、ウィーン学団による論理実証主義の運動から、ポパーの批判的合理主義を経て、クーンのパラダイム論がもたらしたインパクトまでの科学哲学の経緯を簡潔に説明しています。第三部では、科学知識の社会学の現代的展開から、いわゆる「ソーカル事件」によって広く知られるようになったサイエンス・ウォーズなどのテーマがとりあげられています。
著者は、村上陽一郎と