野家啓一のレビュー一覧

  • 科学哲学への招待

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    非常に分かりやすく面白かったです。

    著者は科学史、科学哲学、科学社会学という3つの観点による科学の捉え方を提示していらっしゃるようでしたが、それぞれ独立させて読んでも中身の濃い非常に面白い内容ばかりでした。

    スコラが余暇であったことやピアレビューの原型、技術と科学の区別と日本への普及あたりの話が、ナラティブとして私は特に好きです。

    あとがきの最後にあるように、「なんのための科学か」を改めて問う必要があるのが現代なんですかね。

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    2025年10月16日
  • 科学哲学への招待

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    アリストテレス、プトレマイオス、コペルニクス、ガリレオにニュートン、あるいはフレーゲ、ポパー、クワインにクーンといった人達が何を主張したのか。
    個別にはよく知られていると思いますが、それらを繋げて整理することができる本です。

    本書は3部立てです。

    第1部は科学史です。
    まず、古代ギリシアにおける自然観=アリストテレス的自然観が出発点です。
    このアリストテレス的自然観は、現代の知識を持っていなければ、「そうかも」と思ってしまいそうなもので、次のように整理されます。
    1 古代天文学のセントラル・ドグマ
    (1) 天上と地上の根本的区別
    (2) 天体の動力としての天球の存在
    (3) 天体の自然運動としての一様な円運動
    2 古代運動論のセントラル・ドグマ
    (1) 自然運動の原因としての自然的傾向の存在
    (2) 強制運動の原因としての接触による近接作用
    (3) 物体の速度は動力に比例し媒質の抵抗に反比例する

    このアリストテレス的自然観をひっくり返したのが科学革命です。
    天文学では、コペルニクスの地動説が(1)天上と地上の根本的区別を覆し、ケプラーが(2)天球の存在と(3)一様な円運動を否定する。
    物理学では、ガリレオは実験によって(3)物体の速度は動力に比例を反証し、慣性の法則として(1)自然的傾向とは異なる説明を与えました。
    そしてニュートンが、天上の運動と地上の運動を同じ法則によって説明し、万有引力という(2)接触による近接作用以外の原因による運動の原理を示しました。


    第2部は科学哲学です。
    アリストテレスが論理学をまとめた際、演繹法と帰納法という方法論が整理されていました。
    19世紀、科学者達はこの2つをまとめた仮説演繹法を方法論としていました。
    しかし、こうして組み立てられた科学に対して、非ユークリッド幾何学、集合論の矛盾、量子力学が疑問を投げかけます。

    何が正しい科学なのか。
    検証可能性のないものは科学ではないとする論理実証主義。
    論理実証主義を否定して反証可能性を試金石とするポパー。
    ホーリズム(全体論)を主張するクワイン。


    第3部は科学社会学です。
    今でこそ、科学は国家や産業と結びつき、多額の資金を投入されて推進されるというイメージですが、そうなったのはつい最近のことです。
    知識人の余暇として研究される時代、大学で研究され研究者仲間だけで評価し合っていた時代がありました。
    また、産業革命の担い手は科学者ではなく、技術者・起業家でした。
    しかし、現代では科学と技術は結びつき、大きな影響を社会に及ぼします。


    かなり多彩なトピックスを一本にまとめて、流れるように説明する本です。
    すごく洗練されていると感じました。
    最後、文庫版で付けられた補章は、少し説教くさいですが、それを加味しても充分名著と呼ばれてしかるべきだと思います。

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    2023年02月11日
  • 科学哲学への招待

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    ・「科学」って何なの? っていう疑問に、歴史・哲学・社会学の三方向から攻める本。
    ・それぞれの章が単独でも学びになるのに、組み合わせると「科学」が多面的に浮かび上がってくる構成、おもしろすぎ。
    ・特に哲学の章、「こういう背景があってこの考え方が出てきて、そのカウンターとしてこの考え方が出てきて...」って流れで書かれてるので、ストーリー性があって楽しい。
    ・タイトルから想像する以上に読みやすいよ。

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    2023年01月03日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    「歴史は過ぎ去った過去の出来事の記述である以上、その出来事を直接に知覚することはできず、言葉による『語り(narrative)』を媒介にせざるをえない」(p.183)
    これがどういうことなのかを、かなり丁寧に解説してくれます。

    ただ、解説が平易でも、色々な学説を広く引っぱってきているので、読者への要求水準は高めかもしれません。
    著者が分析哲学(科学哲学)の人だから科学哲学だけ押さえておけばいいというわけではなくて、解釈学、現象学、心理学…も知っている必要があります。
    ただ、同じことについて別の視点から語っていることが多く(それこそ複数の射映を提示して志向的統一に至るということを読者に体験させようとしているようにも思われます)、一部が分からなくても要旨は分かるような本になっています。

    真理の対応説があまりに素朴であるが故に、整合説に立って論を展開する本書はどうしても直感に反するようなところがあるのですが、複数の射映によって分からせてくれようとするのはありがたいです。

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    2023年01月01日
  • 科学哲学への招待

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    無茶苦茶おもしろい。高校生から10代のうちに読んでおくべき本。
    哲学→科学の歴史から、科学哲学と科学者、社会との関わりまで、時代を追いながら論者と理論の変遷がわかる。
    純粋に真理に至る道を探る素朴な科学像は今はもうないと思った。

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    2021年12月01日
  • 科学哲学への招待

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     科学とは何か。その問いに答えるため、科学史、科学哲学、科学社会学の三つの観点から論じた本。理路整然とした文章で、取り扱っている内容も質、量ともにバランスが良く頭に入れやすい。

     印象に残ったことは、古代理論が長い間支配していたのは、理論が日常の知覚的経験と合致していたから、また、理論の中核的な規則が、当時の信仰的背景と親和性を持っており、そのため、革新的な考えは発案者すら葛藤を生じさせるものであったからである。
    このことは、科学の発展を考える上で重要な事例である。なぜなら、科学とは仮説であることを如実に表している事実だからである。

     仮説ではあるが、悲しいことではない。科学とはそういうもので、それゆえに発展を遂げているからである。

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    2021年03月16日
  • 科学哲学への招待

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    科学のはじまりから現代まで、パラダイムの変遷を中心に纏められた完成度の高い入門書。
    簡潔に淡々と科学の歴史を説明しながらも、没入感を感じさせる文章の上手さがある。
    西洋のサイエンスと日本の科学の違いと違いが生まれた理由についての記述は興味深い。

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    2019年08月15日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    『物語の哲学』と合わせて。哲学塾の一冊の文庫化だが、このシリーズ、見た目よりけっこう難しめのが多い気がする。

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    2018年10月14日
  • 科学の解釈学

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    20世紀の科学哲学の基礎を少しだけ学んだ後に、もう少し踏み込んだ議論を眺めてみたいと思って手に取りました。野家先生の80-90年代の論文をいくつか纏めた内容となっていますが、クーンのパラダイム論、クワインのホーリズムからネオ・プラグマティズム、はたまたサイエンス・ウォーズの話まで、入門的な本より少し踏み込んだ議論を平易な文章で読むことができます。
    ウィトゲンシュタインのアスペクト論に関する話は少し難しく感じます。

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    2018年05月30日
  • 科学哲学への招待

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    新書なのに科学史・科学哲学・科学社会学の三部構成で多角的に論じられている良質な入門書。放送大学の教科書がもとになっているだけあって、よくまとまっていて日本語も読みやすい。科学哲学の入門書はたくさんあるが科学史や科学社会学の入門書はあまりないので、その点でも貴重。

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    2017年01月30日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    学術書(講義録だからそこまで厳密なものでもないけれど)を一気読みしたのはいつ以来だろう。本当におもしろかった。裏表紙の案内文に「人文科学の在り方を問い直す、知的刺激に満ちた本」とある通りだと思う。

    でもそれは文字通りの意味で「人文科学の在り方」に興味がないとたぶんあんまりおもしろくない(そもそも講義ってことは、語りかけの対象が人文科学の学生になるってことだし)と思う。

    逆に言えば人文研究を志す大学生には是非読んでほしい本と言えるんじゃないかと思う(参考図書の紹介も豊富だし。とりあえず僕は武田泰淳の『司馬遷』は読んでみようと思います)。少なくとも僕は学生時代にこの本を読みたかったです。

    そんな本。

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    2016年07月29日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    歴史をどう考えるか、についての7回の講義、および2回の補講である。そのためにとてもわかりやすい。科学哲学が専門なので、西洋哲学だけから説明したりしていない、わかりやすい説明である。数回読み込めば、歴史についてのさまざまな理論が身につくと思われる。哲学史および歴史として、教員養成系大学の学生も、教員になる前に読んでおくと良い本であると思われる。

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    2026年09月17日
  • 科学哲学への招待

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    科学史の概要を知れたのが良かった。それに伴う科学哲学の概略も。科学哲学は興味のある分野だが、やはりもとの科学そのものについて理解をしておかないといけないと感じた。それこそ何も知らんくせに、となるだろう。
    科学社会学は科学技術として開かれた科学がどう現実と接して行くか。プラクシス(実際行為)の問題。
    紹介されていた七世代後のことまで考えるということは、組織においても同様と感じ、まだ見ぬ新人のことを考えながら仕事をしていきたい。

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    2026年07月26日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    (科学)哲学の立場から歴史(学)を論じる。
    科学哲学に興味を持ち始めた身からするとおもしろかった。
    主張には色々歴史学からの批判はあるのだろうけれども、納得する部分も多かった。
    科学哲学の言説はこう展開するのか、と。
    科学哲学の別の本でもあったスタンスとディティール、専門性(ディシプリン)、矜持や他者性が源になっていたのは、やはりそうなのだろうなと感じた。

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    2026年07月22日
  • 科学哲学への招待

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    『〇〇は科学的に証明されているから大丈夫』といった周囲の声に対して、どこか盲目的ではないかと感じていたが、その違和感は間違っていなかったと気づかされる一冊だった。

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    2026年04月23日
  • 歴史を哲学する 7日間の集中講義

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    「歴史の物語論」の入門書として、同じ著者の『物語の哲学』や、アーサー・C・ダントの『物語としての歴史』よりも先に読むべきであろう。
    「補講」における遅塚忠躬『史学概論』の批判に対する応答は、史学と哲学における概念の取り扱い方の差異を浮き彫りにしている。「事実」という概念の考究に関しては、遅塚氏よりも野家氏の方がより根源的なものであるように思える。
    問題点を挙げるならば、「皇国史観」という、見直しの必要性が主張されるようなカテゴリーを用いていることであろう(若井敏明『平泉澄』,田中卓『平泉史学と皇国史観』参照)。

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    2025年02月10日
  • 科学哲学への招待

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    科学者の端くれとして,科学哲学での考える科学と科学者の考える科学は違っているのではないかという動機で読んでみて,やはり違っているという思いが強くなった.

    多くの科学者は,10章ポパーの反証主義に基づいていると考える.幽霊とか反証できないものは科学の対象ではなく,また反証されるまでの永遠の仮説で,絶対に正しい神話などではないという,周囲の科学者との交流で得ている認識と一致する.ただ,ポパーの中でも自然淘汰と関連付けるのはあまり同意できなかった.

    しかしながら,その後の議論の展開には同意できない点が多い.次のクワインテーゼだが,すでに公理主義になった数学についての議論の過程で,経験的な観測についての例が挙げられており,それでは論理展開がおかしくなるのも当然に思えた.この議論を展開する上で,すでに命題論理・述語論理の意味論を認めているはずだが,この当時すでにあったはずのペアノの自然数の公理はこれから逸脱しないはずなので,そもそも定義できないという主張が分からない.とりあえず,こうした議論を始めるにあたって,何を仮定しているのか説明してくれていない部分が幾つもあるように読めた.この点で,★を一つ差し引いて4個にした.
    その後のパラダイム論も同意できなかった.通約不可能性の例としてピタゴラスの定理が挙げられている.だが,こうした議論の混乱が起きないように,公理主義後の数学はどの公理系を仮定したかを明示することで,これを回避するのが公理主義だし,必要があれば統一的に扱えるようにする公理系自体を設計する自由がある.ここでの議論も,公理主義前の議論をベースにしているようで,やはり仮定を始めに明示してくれない点が気になった.

    あとは,ウィーン学団のところであったが,哲学の議論を読むと,定量的な観点がほとんどないことが気になった.仮説がエビデンスで徐々に強化される考えを示したラプラスや,現代科学の屋台骨を支える統計のフィッシャーやピアソンといった人が科学史に登場しないのはだいぶ残念な気がした.

    科学史全般については,自由学芸が教会などを中心に徒弟制のようなものだったのと同様に,科学の知識もギルドなどで制度的に教育・発展が行われたはずだが,そういった部分は無視して厳密に近代の形になってからに絞り混まれていて,歴史が短くなっているのは残念だった.国家が科学に資金提供するようになったのは20世紀初頭とされているが,バベッジの階差期間に英国政府の出資があったのはもっと前だし,その前に,マイセン磁器のように王侯のパトロンとしての出資とかは含められず,やはり短い歴史にされてしまっているように思う.自由学芸に対してmechanicalには侮蔑的な意味合いがあったと本書にはあったが,科学哲学の人たちは科学が嫌いなんだろうなという認識を新たにした.
    マット・リドレーとかスティーブン・ピンカーとか親科学的な人は出てこず,反科学的な史観に私には思えたが,科学哲学のコミュニティはそういう考えではないのだということが分かった.

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    2023年02月28日
  • 科学哲学への招待

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    【星:4.5】
    「科学」とは何か、哲学と何が違うのか、そんな疑問を抱いていたところで見つけた。そしてこの私の疑問に十分答えてくれた1冊であった。

    科学史・科学哲学・科学社会学と3部構成で、お堅い内容ではあるものの、非常に丁寧な説明で分かりやすく書いてくれている。
    正直分からない部分もあるが、文章・説明が丁寧なためか、それがストレスにならない。

    読んでよかったと思わせてくれる本であった。

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    2022年12月30日
  • 新視覚新論

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     1982(昭和57)年著。
     以前読んだ大森荘蔵さんの著作は結構面白く読めて共感する部分も多かったのだが、本書の前半、「視覚」現象を巡って常識を覆すような論が展開される部分は、どうも首肯できずに苦しかった。文章は哲学書としては恐ろしく平易・明解な方で、言っていることは理解できるのだが、どうしても「いや、どうかな、違うんじゃないかな」と疑わしい気持ちになるのだった。
     しかし本書後半、「視覚」を離れて心的現象全般について哲学的洞察が繰り広げられ始めると、これはなかなか面白く、かつ、同意できそうな点も多くなった。「立ちあらわれ」という独特のキーワードを軸に、「自分」と周囲の風景や事物との関わりを明らかにしていく。
     果たして、大森さんの言うように、「像」(心象、仮象、イメージ、記憶など)ではなく想起された「そのもの」が「立ちあらわれている」のかどうか、これは今後、日常を生きながら自分で検討してみたいと思う。それくらい、本書後半に論述されたものは魅力的・刺激的なのだ。
     最後の10章のみ、いきなり「ですます調」に文体が変わるのは後から付け加えられたからだろうが、この最終章に本書の核心はほぼ全て凝縮され、要約されていると感じた。この章だけでも、後日また読み返してみたいと思っている。

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    2022年07月31日
  • 科学哲学への招待

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    ネタバレ

    ギリシア的コスモロジー(アリストテレス的自然観)
    =天動説

    アリストテレスの運動(実体も量も質も)
    可能態dynamisから現実態エネルゲイア

    2000年信じられてきたアリストテレス的自然観が「科学革命」によって崩れる
    =「十二世紀ルネサンス」
    アラビア科学をヨーロッパ世界にもたらした
    ・アラビア数字
    ・位取り法
    ・60進法
    ・アラビア語の定冠詞al(代数学、アルゴリズム、アルカリなど)
    ・実証主義と実験精神(錬金術からくる)

    コペルニクス「コスモロジーの転換」
    ニュートン「天と地の統一」
    ケプラー

    ガリレオ「自然の数学化」
    質的自然観から量的自然観へ

    ギリシア科学 演繹法の論証科学
    アラビア科学 帰納法の実験科学
    →近代科学「仮説演繹法」

    普遍的命題⇔個別的命題

    発見法abduction
    プラグマティズム創始者パース

    現代ではセレンディピティ

    ラプラスのデーモン=古典物理学的世界像の崩壊危機

    分析命題⇔総合命題

    『沈黙の春』地球環境問題の原点

    Trans Science

    価値中立神話
    科学技術は諸刃の剣

    フクシマによる専門家の信頼の危機

    R信頼性
    I世代間倫理
    S社会的説明責任
    K知識の製造物責任

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    2022年01月15日