寺本義也のレビュー一覧

  • 失敗の本質

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     学術的な本なので難しい部分はあったけど、組織論に少しでも関心のある人は読むべきだと思う。組織論のバイブル的な扱いも受けているし、日経でもこの本を解説するコーナーがある。
     日本軍がなぜ大東亜戦争(第二次世界大戦)で敗北したのかを組織論的な観点から論じている。読み進めていると、「こりゃあ、酷いな」と日本軍の実態に驚くはずだ。陸軍では奇妙な人情主義がまかり通り、作戦で大失敗した指揮官が「かたき討ちさせてくれ」と懇願すれば、重要な作戦に再び起用する。海軍は日露戦争での日本海海戦の大勝利の経験が忘れられず、古くなってしまった決戦思想に執着する。
     単に日本軍を批判する本ではない。日本軍の失敗から、組

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    2012年07月17日
  • 失敗の本質

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     客観的事実が容認されず、トップが絶対であるという組織の論理と精神的なもの(気合とか心構え)が絶対なのだという空気が支配するとき破滅に向かうことになる。

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    2011年03月21日
  • 失敗の本質

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    ネタバレ

    古く悲しい印象。

    いわば戦争研究からでた日本の敗戦の記録とその考察。

    本というよりは論文に近い、それもあいまいな。
    昔の事を蒸し返すのだから確かな言及はできなさそう。

    日本が負けた原因はおそらく物量だろうけど、それ以外に関してもよくまとまっている章がある。

    そして結構今の日本の組織ってこの当時から変わってないんだなって思って悲しくなった。

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    2011年01月08日
  • 失敗の本質

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    太平洋戦争を戦った日本人と現代の国際社会で戦っている日本人の基本的な思考構造はかわっていないことがわかった。
    当時から日本人は空気を大事にし、現場の自律対応は得意だが、大局的な戦略目標を持つことが苦手。ダブルループの学習ではなく、シングルループ的な学習等。
    先の対戦でもそのような思考では生き残れないということがわかっているので、その教訓を今後活かしていきたい。

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    2010年08月18日
  • 失敗の本質

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    戦史に興味を持てず前半はすっ飛ばし。後半の部分は、今の日本と変わりないなぁと言う印象。再読しないと、分からない。

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    2017年02月27日
  • 失敗の本質

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    大東亜戦史上の失敗例としてノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、レイテ、沖縄の戦いを例に解説した本、多くの経営者の支持がある本。

    私にとっては、何やら失敗の事例はシュチュエーションや感覚が違いすぎて、身にすることは難しかったが、改めて二次大戦がどのように進んだのかを知らなかったなと自己認識できた本。私にとってはその見方で興味深い一冊。

    【学】
    ノモンハン
    日本陸軍にとって初めての本格的な近代戦となり、かつ初めての大敗北
    自軍の優秀さを数字的裏付けも無く、過信。敗北後も部隊長が非難され自決したので、経験が後に生かされない。

    ・ミッドウェー海戦
    本部は守備的戦争の方針だったが、連合艦隊司令

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    2017年01月11日
  • 失敗の本質

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    週刊ダイアモンドの記事から知った。

    記事のほうがエッセンスが要約されて現代の話にマッチしている。現状の日本の組織が日本軍時代の反省点を全く生かせていないことに驚いた。なんとかしたいが。。。内部からそれを変えることが非常に難しいのも特徴であり、下克上で上に逆らって勝手な判断をすること自体も組織の特性、そしてそういうときにこそ大きな間違いが起きる・・・うーむ。考えさせられます。

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    2015年07月16日
  • 失敗の本質

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    ・初版は昭和59年(1983年)。まさかこの後、バブルが起こって、更に弾けて、その後、
    日本が20年も停滞するなんて、著者たちもビックリでしょうね。

    ・日露戦争で勝利した日本軍はその時の成功法則(大艦巨砲主義と白兵銃剣主義)に縛られ、その後の第2次大戦で大敗してしまう(特定環境に適合し過ぎると、環境が変わった時に脆い。成功者の呪い。)

    ・日本軍の組織運営は、戦後の日本企業に引き継がれ、それが高度成長の原動力の1つとなったのではないか? だとしたら、成功に浮かれ、環境の変化について行けなくなった時、日本企業に危機が訪れるのでは? という警告の書。
    (実際、日本はバブル崩壊後、失われた20年を

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    2013年11月24日