高杉康成のレビュー一覧
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通勤電車内の広告に高杉さんの新著があり、読んだことがない人の著作を読むときは、出来るだけ初期作品を読むようにしているので(ビジネス本を書く位言いたいことがある人は、普通一作目で言いたいことを全部書いちゃうもんだろう、と勝手に思っているので)、6年前の本だけど読んでみた。
キーエンスの人、と思って読んでいるので、相当バイアスは掛かっているかもしれないけど、文句のつけようがない成果を出している人の言うことだけに説得力あるな。自分の会社で新事業開発に苦労している理由がよく実感出来た。
特に、デザインレビュー会議のやり方。合意形成を目的とせず、初期設定事項の確認を目的とすると、仕様がブレないようだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1. 「性弱説」とは
・人の弱さを前提とする考え方: 「性善説」(人は正しく指示すればできる)でも「性悪説」(人は罰しないと手を抜く)でもなく、「人は弱い生き物である」という前提に立つ。
・「弱い」の定義: ここでいう「弱い」とは、道徳的な善悪ではなく、「困難なことや新しいことには積極的になれない」「つい目先の楽な方、簡単な方を選んでしまいがち」という人間の本質的な傾向を指す。
・「できるだろう」の否定: 多くの企業が性善説で「できるだろう」と楽観視するのに対し、キーエンスは「できないかもしれない」という性弱説の視点から、誰もが成果を出せる仕組みを徹底的に作り込む。
・個人ではなく仕組 -
Posted by ブクログ
企業の仕組みは全て、
誰かに何かをしてもらうことで機能する。
この相手に対する期待を、
相手は守ってくれないかもしれない。
例えば、指示を理解してくれるないかもしれない、
面倒くさくてやってくれないかもしれない
成果につながらないやりかたでやってしまうかもしれない、など。
これを、性弱説とする。
指示がとおりやすくするにはどうするか
行動を促すにはどうするか
成果につなげるにはどうするか
こうして標準業務が決まる。
標準にそった行動をとることが評価されるKPIを置くことで、それが徹底される。
各機能において、これは適応できるだろう。
商品開発、
営業、
生産、
採用
などが説明さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ人は本来弱い生き物なので、難しいことや新しいことを積極的には取り入れたがらず、目先の簡単な方法を選んでしまいがち。思いどおりに動かないと考える。じゃあどう動かそうかと考える。
キーエンスにはニーズカードという仕組みがあり
顧客が気づいている顕在ニーズよりも、顧客が気づいていない潜在ニーズを探る必要がある。ただ集めるだけではなく、集めることに褒賞を出すなどして仕組みを整える。その中から使えるものはわずかしかない。
『事前事後報告』を徹底する。
書いてることはそれほど難しいことではないが、それを実践するとなると容易ではない。
コスパ悪いことをしてるんだけど、最終的にはコスパよくなるという何だ -
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ヒットの原理の方程式は、トレンド×ニーズ、である。
例えばコンビニコーヒーは30年前に登場したが、3年前に大ヒットした。その理由は、追い風トレンドが弱かったからである。トレンドとは、世の中の大きな傾向のことで、また加えて、ニーズを深掘りすること(隠れたニーズの抽出)ができれば、商品企画や販促活動の具体案を考えやすくなる。大ヒットした3年前には、①時短トレンド、②セルフトレンド、③香りトレンドといった3つの追い風トレンドが、コンビニコーヒーを後押ししてくれた。
また、コンビニのプレミアムロールケーキのヒットは、食べきり、時短、車内といったトレンドがあるのに、ロールケーキが一本単位でしか売っておら -
Posted by ブクログ
消費財というよりは、BtoBで生産財の商品開発を行う中小企業がメインターゲットと思われる書籍。ただし、顧客ニーズの適切な把握が商品開発において一番大切ということは、どのカテゴリーでも共通すると思う。
文中では「困りごと」と表現されているが、それがなぜ生じているのか、これまで対策を打ったのか、放置しているのかで、顧客にとっての困っている程度を把握するのが出発点。そのため、商品開発のインプットをもたらし、商品価値をターゲットセグメントに伝える営業担当者を重要な位置づけとしている。営業部門との関わりまで踏み込んでいる商品開発の本は珍しい。
SWOTから直接的に商品開発に移るのは危険であるとし、本当に