マイケル・ピルズベリーのレビュー一覧
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CIAの職員として、中国と友好関係を結ぶために長く働いてきた著者の自伝のようなもの。
悔恨の書というか懺悔の書というか、個人としてはそのような趣きがあるとしても、政府が発刊を許したのは、ここから反撃を始めるぞ、という狼煙の役割もありそう。
米中の橋渡しが著者の仕事だったとは言え、日本の姿がまったく...続きを読むPosted by ブクログ -
親中派の著者(マイケル・ピルズベリー)が、中国の軍事戦略研究の第一人者となり、親中派と袂を分かち、世界の覇権を目指す中国の長期的戦略に警鐘を鳴らすようになるまでの記録。
以下、本書より元防衛大臣・森本敏氏の解説。
本書は米国における中国専門家として著名であるばかりでなく、米国政府の対中政策に最も深...続きを読むPosted by ブクログ -
原題はthe hundred marathons 100年マラソン。
アメリカのインテリジェンスに籍を置いていた中国専門家による中国の戦略に警鐘を鳴らす一冊。
はっきり言って、翻訳がイケてなく読みづらい。だがそれも、中国文化・歴史観に全く馴染みのない欧米人が読んだときの「捉えどころのなさ感」を共有す...続きを読むPosted by ブクログ -
是非読んでほしい。特に政治に関わる人には。
中国とアメリカの力関係を冷静に分析した本。
今後、中国がどこに向かうのかを踏まえ、しっかり処方箋を提示している。Posted by ブクログ -
中国の国家戦略の実像と、それをアメリカを始めとする西側諸国(日本などその同盟国・友好国も含む)が致命的なまでに見落としてきたことを明らかにする。
「勢」を読むこと、すなわち①他人をだまして思いどおりに動かし、そして②最大の好機をじっと待つことが、中国の戦略観の核をなしている。
著者が鳴らす警鐘を...続きを読むPosted by ブクログ -
政治的な話題はさておき、これはこれで参考になった。
中国に対しては、大きく二つの切り口がある。
・経済が成長し続けるのか崩壊に向かっているのか。
・共産主義が続いていくのか資本主義化していくのか。
本作は、経済は成長し続け共産主義が永続する、というシナリオで論じられている。Posted by ブクログ -
中国の野望について警告する書。書いてある内容はにわかには信じられないものだ。中国共産党による国家樹立から100年、2049年に中国が世界の覇権を握る計画があるというものだ。確かに、最近の中国の言動を鑑みると、米国と伍するような状況になりつつあるようにも思える。本書は米国が引き続き覇権を握るためにどの...続きを読むPosted by ブクログ
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『China 2049』
・中国(共産党)はいずれ崩壊する
・文革以降、中国は伝統を顧みない別の国となった
といった認識をひっくり返す一冊。
10年以上、関連書籍が散々煽るも全く崩壊せずに成長を続ける中国。何かおかしい、騙されているのでは、という漠然とした感覚への解答。
プロパガンダと切り捨てるには...続きを読むPosted by ブクログ -
中国が空母を持ったのは、カモフラージュが目的のようにも思えてくる。
共産党政府が一枚板ではないが、タカ派が多数なのは確かだと言う。周辺に改革や自由化を純粋に擁護する人がいるので、それが誰かを突き止め支援するのが、情報機関の課題だというのが、著者の主張。Posted by ブクログ -
中国が虎視眈々と世界の覇者たる地位を築こうとしていることを教えてくれる本。過去(中国の歴史)の例に倣い、野望は表に出さず、2049年を目途に米国をしのぐ国づくりをしているのだそうです。
とはいえ、なぜ著者はこのことを、わざわざ本にしようと思ったのか。あえて口外しないという選択肢もあっただろうに、なぜ...続きを読むPosted by ブクログ -
【中国、世界の頂点に向けて…?】
筆者はアメリカの元政府関係者でもあった外交戦略家。書かれたのは2015年、原書タイトルは中国の100年マラソン。
2049年は、共産党成立から100周年のとして、その年を目指した中国の長期的な世界の覇権獲得へ考え方、アプローチが書かれている。
中国のナショナリスト・...続きを読むPosted by ブクログ -
拡張の論理、成長軌道の必要性について考える。
脱成長、資本主義の限界、持続社会というようなキーワードが散見され始める中、国家はGDP成長率を求め、株主に対し企業は利益拡大を約束し続ける。人間社会のレースは、相手が成長する限り、立ち止まったものは相対的弱者となり、組織は支配欲を根底に持つから、この防...続きを読むPosted by ブクログ -
今後の数十年間に延々とつづくのは、戦争や領土侵略ではなく、経済、貿易条件、通貨、資源、
地政学的協力をめぐる攻防だろう
①勢をうまく利用する
②無為をなす
③他国の力を借りる
態勢を整えておいて、好機が訪れたらそれを逃さない。
肝に命じておこう
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China 2049というタイトルのとおり、2049年に向けての百年マラソンを含めた、中国共産党や中国人(のタカ派)の真意、行動のとり方の話がメインの本である。
ただ、それらの話は参考にはなるものの、大部分の日本人としては目新しい話ではないと思う。
それよりも、中国に対する米国の関わり方の歴史や...続きを読むPosted by ブクログ -
中国の恐ろしさがアメリカの中国戦略専門家の、目線で描かれてる。
100年マラソンの先のデイズトピアが隣国としてあまりに恐ろしい。90%が日本人を嫌っていて、日本大丈夫だろうか?Posted by ブクログ -
チャイナの「世界覇権100年戦略」について、元CIA長官で親中派であったマイケル・ピルズベリーが詳しく語っている。
チャイナが世界の覇権を握るべく何か長期的戦略を持っているのは漠然と知っていたが、その戦略は孫子の兵法など古典的なものに沿っているといった細かいことまでは知らなかった。
アメリカは...続きを読むPosted by ブクログ -
覚えているだろうか?
ほんの10年前までは、日本は世界第2位の経済大国だった。今や中国は日本をはるかに追い越し、世界一の座を耽々と狙っている。
この躍進は、世界の工場として海外からの設備投資が集中し、その後、豊かになった国民による内需が拡大したため、といった経済的な説明もできるのだが、実は、中国...続きを読むPosted by ブクログ -
中国共産党が中国を支配してから100年越しでどんな計画を持って世界をリードする大国になろうとしているかというのが米国の専門家によって語られている。中国は皆が信じ込まされているように弱く儚くもないし、民主化へ進むこともないし、タカ派も強いし、中国古典からの教訓に基づき淡々と世界の覇者への地位を狙ってい...続きを読むPosted by ブクログ
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かの国は怖い。
それを改めて印象付ける。
市井の個人でなく、米国の対中国情報分析の重要人物による分析で、過去、自分たちがうまく踊らされて来たことへの反省にも言及。
日本人が読めば、さもありなんと思える。
これに比べれば、米国なんぞ子供。日本に至っては人が良すぎて話にもならない。
この先、本当にどうな...続きを読むPosted by ブクログ -
現代中国を支える基盤となる同国の長期戦略について良く理解する事が出来た。日本は地理的に非常に厳しい位置にいる事を忘れてはならないとあらためて気付かされた。Posted by ブクログ