田中一江のレビュー一覧

  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(上)
    もっと戦争とか、戦略とか、戦局とかそういった方面に話が進むかと思いきや、なんだか主人公から3歩ぐらい距離を置いた版俺TUEEEEEEでしかなかった。
    主人公をやたら褒めそやすのが悪いとは思わない。そもそも天才である子供が成長していく物語として描かれているので、そこは問題ない。
    ただ、これ、SFじゃな...続きを読む
  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(下)
    含みのある終わり方だった。
    どんでん返しはビックリした。
    解説を見たら、本当に軍隊の教科書に指定されていた。
    確かに納得できそうな内容だった。
  • ねじまき少女(上)
    SF。エコSF。バイオSF。
    説明不足で分かりにくいところもあるように思うが、先に『第六ポンプ』を読んでいたおかげで、すんなりと物語に入っていけた。
    アンダースン、エミコ、ジェイディー、ホク・センと、複数の視点から物語が進む。
    ジェイディーとホク・センのパートが好きではないが、エミコのパートが良い。...続きを読む
  • 反逆の星
    後半宗教色が強くてカードの割にいまいち
    表紙   5点木嶋 俊
    展開   4点1979年著作
    文章   5点
    内容 500点
    合計 514点
  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(下)
    生き抜くための進化論。

    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○敵だけが、自分のどこに弱みがあるか教えてくれる。
     敵だけが、自分のどこに強みがあるか教えてくれる。(P.212)
  • ヘラクレスの冒険
    新訳が嫌いなので星下げ。
    最初であんたとか言ってるのが汚くていやだな。
    昔旧訳を読んだ時、ギリシャ神話にもはまっていて
    いちいち照らし合わせては喜んでた頃を思い出す。
    ポアロかわいい。
    20年前にはわからなかった味わい方をして、
    次の20年がまた楽しみ。
  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(下)
     指揮官と小隊長として互いに信頼が深まるにつれて、私的な友情の方は薄まっていくというところに、成程と納得しながらも歯がゆさを覚えた。

     冷徹な大人の策略によって孤立を強いられてきたエンダーが、それでもその環境の中で見つけ出した大切な絆。それが一つに結束するシーンで興奮した分、実習の中でそれらが徐々...続きを読む
  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(上)
     異星人との戦争のために、優秀な指揮官を必要としている世界が舞台。
     優れた兄と姉(しかし結局指揮官としては失敗作)の上位互換として期待されることになる主人公「エンダー」が、その期待がゆえに幼少時からあらゆる苦難を課される、なかなかに胸糞悪さを感じる展開だった。

     タイトルとあらすじを見て俺TUE...続きを読む
  • ヘラクレスの冒険
    引退を決意したポアロが最後に、自分の名前がヘラクレスなことにあやかり、ヘラクレスの苦行になぞらえて12の事件に挑む短編連作。

    好みの問題だと思います。
    いろいろな事件がありました。
    個人的には、視点がほとんどポアロでなく、最後にすっとでてくるスチュムパロスの鳥と、ちょっとはっとさせられたアルカディ...続きを読む
  • エンダーのゲーム〔新訳版〕(上)
    3.5~4の間の評価になるかな、と思っている。
    訳が悪いわけじゃないと思うのだけれど、やや文が硬くて肩がこりそうになってしまう。
    しかし会話はすごくいい。流れるような日本語でとても感情移入しやすいかな、と思う。

    最後のほうの、エンダーとディンクのやり取りには涙しそうになった。

    これは新版で201...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    多分、設定は面白いんだろう。
    だがこれは手法の違いかもしれないが、きちんと時代や世界の背景、いろんな設定が明示されない展開にイライラする。
    言葉一つにしても、それを普通に知ってるでしょう前提で言われても、もちろん読み進める内に多分と判るのだけど、多分で終わるのが居心地悪い。
    別にこの作品だけでなく、...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    2009年のSF賞を総なめというので、期待して読んだ。新たな世界観とSF的ガジェットについては納得したが、エンターテイメント性に欠けていたと思う。もっと”ねじまき”の攻撃性をフューチャーしてほしかったかな。クーデターという展開があったので残念。次も読みたいと思う作家ではある。
  • ねじまき少女(下)
    前巻のラストもキツい展開だったけれど、物語はさらに鬱々してきて最終的にかなり疲労感を覚える読書となった。

    ジェイディーと対話するカニヤの姿の痛ましさ。
    虐げられ続けてきたエミコの暴発。
    大きな不運と少しの幸運に振り回されるホク・セン。
    図らずも急転直下の事件の引き金を引いた形になってしまったアンダ...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    先進国が牽引する産業や技術による世界”拡張”の時代から一転、エネルギーが枯渇し、遺伝子操作された生態系によってわずかな地域だけが生き残る”収縮”の時代という設定。
    バンコクを舞台にした暗さの漂う退廃的な世界観。
    国民の生存や政治の利権をめぐる”環境省”と”通産省”の対立。

    上巻は設定やキーワードを...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    ダラダラした展開だった上巻に比べて、スピーディーに物語が進み、一気にハラハラドキドキの展開になります。
    ただ、結局何が言いたかったのかよく分からない感じで消化不良で終わってしまった感が強いです。
    この作品は大きな賞をいくつも受賞したそうですが、何がそれほど評価されたのかも今ひとつ判りませんでした。
  • ねじまき少女(上)
    未来のタイを舞台に、ねじまきと呼ばれるアンドロイド少女や野心満々な外国人たち、何もかも失い再起を期す元中国人実業家、激しい権力闘争を繰り広げるタイの官僚たち、と多彩な登場人物それぞれの視点から物語が進んでいきます。
    物語の設定は興味深いものなんですが、今ひとつピンきませんでした。翻訳が下手くそなのか...続きを読む
  • ねじまき少女(下)
    上巻の混沌とした都市での実業家奮闘記とはうって変わって2大勢力のぶつかり合いが大きくクローズアップされている。
    正直、上巻に比べワクワクする要素も少なく、淡々と登場人物たちの行く末を見守るような気持ちで最後まで読み終えた。

    エミコ・カニヤの2大ヒロインには明るい未来が訪れることを切に願います。
  • ねじまき少女(上)
    まず上巻まで。奇抜だけどあり得そうなグロテスクな近未来を描いたSF作品。石油が枯渇しゼンマイ動力やバイオテクノロジーに支えられている混沌とした近未来社会。
    上巻では、タイのバンコクを舞台に、主要な五人の人物が出揃う。それぞれの背景説明のため、ストーリーの動きはまだ鈍いですが、作物を牛耳るバイオ...続きを読む
  • ねじまき少女(上)
    読むのに時間をかけすぎたせいで、ちょっと全体像を掴み損ねてしまった。
    細かいモチーフとかは、非常に好みだったので、また読み直したい。
  • ねじまき少女(上)
    エネルギー資源がゼンマイと遺伝子組換動物に変わった後の世界、様々な遺伝子操作の結果、食の安全も崩壊した世界。タイ・バンコクを舞台にした群像劇。
    汚染されていない植物の謎を追う欧米人、失った富を取り戻そうと機会を狙う老中国人、不正を許さないが故に身内からも狙われるタイの役人、そして日本製の新人類である...続きを読む