五十嵐あぐりのレビュー一覧
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再読時登録。最終話とエピローグの二本からなる最終巻。ギャグ的な面が目立つ作品ながらこの結末に纏められたテーマ性は非常に美しく感動的。ウラとエリナの試合に影響を受けた珠姫がどう自分の答えを見つけていくのかという過程が非常に細かく描かれている。そのための他人との会話は演出・内容ともに素晴らしく、導き出される結論には深く納得させられることと思う。この手法の結果メインである珠姫だけでなく他のメンバーの変化も同時に描き出せているのも良い。更に主人公といえるコジローの結末としても珠姫の結論が非常に感動的に仕上がっている。
そのような最終話だけでも素晴らしいがエピローグもまた最終話を深める形で巧く練られてい -
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再読時登録。珠姫対エリナからエリナ対ウラという熱い二試合の詰まった巻。試合描写に非常に力を入れているのでそれだけでも非常に楽しめるのだが、ドラマ性としてこの作品が今まで築いてきたものが徹底的に集約されているので凄まじく魅力的な巻に仕上がっている。
珠姫対エリナの試合という正当でさわやかな試合が繰り広げられる裏側でウラがとんでもない悪鬼として活動する対比から始まってウラがその試合に足を止めてエリナのウラへの思いが迸る試合へと繋がる流れがまず綺麗。エリナのバックボーンは今巻で急に出てくるため、普通はあまり好ましくない手法だが、今までのアイドルとしてのキャラを描いていたのが巧く噛み合っていて逆に魅力 -
Posted by ブクログ
再読時登録。巻の大半を占めるブラックデュランのストーリーと榊ウラが剣を捨てた理由。その異色さも相まって非常に印章的な巻として仕上がっている。榊父と寺本監督のおっさん二人のやり取り・描写にもこだわっており、なんとも劇的なウラとの接触が楽しい。しっかりタマちゃんの趣味と対比させた結果としてのその意外な理由がもの凄いホラー的な勢いで描かれている様は必見。
東が剣道部に入った理由の一つでもあるテスト勉強の話が特別編として収録されているのも見所。シンプルな作りながら良い雰囲気の話として仕上がっているし、オチも忘れていない。
なおキリノのコジローへの態度がこの辺りから非常に目立ってくる。他の生徒とはなんと