つかこうへいのレビュー一覧

  • 幕末純情伝~龍馬を斬った女~

    ネタバレ 購入済み

    コミカルな沖田像

    人物の性格や死に様などかなり歴史改変してあるが、そのハチャメチャさがいい。こんな新選組ものがあったのかと驚き。
    沖田の喋り方が男勝りから女らしいのまでコロコロ変わるが、そこがC調会話劇として面白くもある。
    シナリオとしてはかなり破滅的な展開なのだが、勢いで一気に読ませてくれた。さすが映画になっただけある。

    #笑える

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    2022年09月29日
  • 娘に語る祖国

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    娘みなこに語りかけるように祖国に対する思いや
    実体験が書かれている。

    女の子として生まれた子供の将来を考えての
    優しい発言、在日韓国人としての実体験や
    憤りなどを赤裸々にしたエッセイ(かな?)。

    かなり思いのまま、筆を走らせている印象。
    でもその正直なところに好感を持った。

    本書が発行されてから長い年月が過ぎ、
    日韓は微妙さを残しながらも、日本側から
    したら只今韓流ブーム真っただ中。
    随分時代が変わっているのかもしれない。

    4歳みなこの将来も心配しているが、その
    将来となった今、つかこうへいさん自身は
    この世を去り、みなこは宝塚歌劇団のトップに
    登りつめた後、ラブリンさんとお別れし・・

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    2013年04月07日
  • 娘に語る祖国

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    「娘よ、祖国とはお前の美しさのことです」。劇作家つかこうへいさんが、飾らないけど心に響く言葉で綴った、在日韓国人としての苦悩と自負と希望。読んだ後に、隣の人にやさしくなれる本です。

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    2011年06月27日
  • 娘に語る祖国

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    つかさんのみなこちゃんへの愛がとても伝わってきて涙が出てきました。
    愛にあふれた方だったんだなあ……。
    在日の人たちが差別されてた、というのはわたしの世代ではぴんとこなくて、つかさんが書いていることをあまり理解できないところもあるのですが、自らのアイデンティティーを求めて韓国へ渡った話、祖国とは家族への愛であること、男がとるべき道ががつんと書かれていました。読んでよかった。
    みなこちゃんはこんな大きな愛に包まれて育ってきたからこそ、あんなに頑張れて輝いているんだなあ。努力家だもの。

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    2010年07月18日
  • 広島に原爆を落とす日

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    出会いは舞台だったんです。でも、舞台脚本とは内容が違うんですねー。登場人物の名前からして違うもん。タイトルだけで必ず「はだしのゲン」みたいな内容を想像されてしまうんですが、そういうシーンは皆無です。原爆を落とすまでの、落とす側のお話です。愛とエゴです。(勿論フィクション)…舞台をもう一度見たいですね。そしてあの長台詞をもう一度聞きたい。あんなに感動したのはこれがはじめてだったから。

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    2009年10月04日
  • あなたも女優になろう

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    あの時を思い出せるなら

    著者も鬼籍となり、懐かしい時代のノスタルジアに浸るには良い本です。しかし女優なめんじゃねーよ、とばかりに舞台に立てる、そして一発屋に終わらない女優とはなんぞやと勉強になります。四半世紀たった今も残っている女優は誰?

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    2022年08月29日
  • 娘に語る祖国

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    在日朝鮮人として韓国で演劇を指導・公演するエピソードを中心にして娘に語りかける内容。「恥のない人間はクズです」は共感。直後に,何を恥とするかが違うという話になる。この部分は大切な価値観だな。

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    2013年09月02日
  • 娘に語る祖国

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    娘さんへの愛情が溢れている



    在日としてのつかさんの思いが伝わってきます



    祖国とは


    最後の一文には温かい涙を流させていただきました

    ナマで舞台を見る機会はなかったのですが、見たかった

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    2010年09月06日
  • 娘に語る祖国

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     ざくっと読むと、著者が韓国公演のために、初めて祖国・韓国を訪れた際のドタバタ的な思い出話ように思える。
     でも、読んだ後にあれこれ思いをめぐらせると、決してそんなものではないことがわかる。
     
     文章の端々に、国という存在へのとまどい、弱者への眼差し、血を分けた娘と自分自身のアイデンティティの確認など、平易に語ることが難しいテーマがちりばめられている。
     どうしても深刻になりがちなそのようなテーマを、軽妙洒脱(こういう表現が適切なのかわからないが)な文章でするすると読ませてしまうのが、つかこうへいなのだろう。
     
     「きっと祖国とは、おまえの美しさのことです」と一人娘に語りかける著者の言葉は

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    2010年07月27日
  • 娘に語る祖国

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    娘さんに宛てた手紙のような本、の形式なので言葉が平易で読みやすかった。

    祖国韓国に対する「恥ずかしい」という感情の話がかなり前半に述べられていて、そのせいか、娘や奥さんに対して細かなことでも「嬉しい」という表現がよく使われているのかなと感じた

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    2018年01月30日
  • ロマンス

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    昭和の香りが凄い。差別意識、差別用語も凄い。もう少し文学作品的な側面でリベラルなものが書かれているのかと思っていたが、言い方悪いですが下品という言葉に近いような場面、言葉遣い、内容がいくつもあった。これが時代の流れというものか。主人公も人間としてのあり方もいまいちよく分からない。男性的なのか女性的なのか。分裂的であまり人間を上手く描けていないと感じた。
    モスクワ五輪を念頭に置いているというのが素晴らしい。政治的問題により全日本人選手が出場辞退となったモスクワ五輪。それがあらかじめ分かっているからこそ、一瞬一瞬が儚いもののように思われる。結局のところ、二人の思い出の頂点は和歌山にあるというのがあ

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    2013年02月11日
  • 娘に語る祖国

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    在日韓国人のつかこうへい氏が自分を、祖国を、芝居という仕事を通して娘に語りかける親から子へのメッセージ。

    芝居という作品を母国であり、異国でもある祖国で作り上げる過程で、娘への手紙という方法で、自己というものを著者があらためて見つめ直しているように思える。


    最近、再び騒がれ始めた日本と近隣諸国との歴史問題。
    以前読んだ某記事に現地の方のこんな台詞が書いありました。

    「暴動やデモは日本人に対するものではなく、日本政府に対するものだ」

    僕は日本政府をバッシングするつもりはない。
    例えば「明日から外交関係の仕事をしろ!」と言われてもできないでしょう。
    きっと政府には政府なりの考えがあると思

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    2010年02月11日