つかこうへいのレビュー一覧

  • 幕末純情伝~龍馬を斬った女~

    コミカルな沖田像

    人物の性格や死に様などかなり歴史改変してあるが、そのハチャメチャさがいい。こんな新選組ものがあったのかと驚き。
    沖田の喋り方が男勝りから女らしいのまでコロコロ変わるが、そこがC調会話劇として面白くもある。
    シナリオとしてはかなり破滅的な展開なのだが、勢いで一気に読ませてくれた。さすが映画になった...続きを読む
  • 娘に語る祖国
    娘みなこに語りかけるように祖国に対する思いや
    実体験が書かれている。

    女の子として生まれた子供の将来を考えての
    優しい発言、在日韓国人としての実体験や
    憤りなどを赤裸々にしたエッセイ(かな?)。

    かなり思いのまま、筆を走らせている印象。
    でもその正直なところに好感を持った。

    本書が発行されてか...続きを読む
  • 娘に語る祖国
    「娘よ、祖国とはお前の美しさのことです」。劇作家つかこうへいさんが、飾らないけど心に響く言葉で綴った、在日韓国人としての苦悩と自負と希望。読んだ後に、隣の人にやさしくなれる本です。
  • 娘に語る祖国
    つかさんのみなこちゃんへの愛がとても伝わってきて涙が出てきました。
    愛にあふれた方だったんだなあ……。
    在日の人たちが差別されてた、というのはわたしの世代ではぴんとこなくて、つかさんが書いていることをあまり理解できないところもあるのですが、自らのアイデンティティーを求めて韓国へ渡った話、祖国とは家族...続きを読む
  • 広島に原爆を落とす日
    出会いは舞台だったんです。でも、舞台脚本とは内容が違うんですねー。登場人物の名前からして違うもん。タイトルだけで必ず「はだしのゲン」みたいな内容を想像されてしまうんですが、そういうシーンは皆無です。原爆を落とすまでの、落とす側のお話です。愛とエゴです。(勿論フィクション)…舞台をもう一度見たいですね...続きを読む
  • あなたも女優になろう

    あの時を思い出せるなら

    著者も鬼籍となり、懐かしい時代のノスタルジアに浸るには良い本です。しかし女優なめんじゃねーよ、とばかりに舞台に立てる、そして一発屋に終わらない女優とはなんぞやと勉強になります。四半世紀たった今も残っている女優は誰?
  • 娘に語る祖国
    在日朝鮮人として韓国で演劇を指導・公演するエピソードを中心にして娘に語りかける内容。「恥のない人間はクズです」は共感。直後に,何を恥とするかが違うという話になる。この部分は大切な価値観だな。
  • 娘に語る祖国
    娘さんへの愛情が溢れている



    在日としてのつかさんの思いが伝わってきます



    祖国とは


    最後の一文には温かい涙を流させていただきました

    ナマで舞台を見る機会はなかったのですが、見たかった
  • 娘に語る祖国
     ざくっと読むと、著者が韓国公演のために、初めて祖国・韓国を訪れた際のドタバタ的な思い出話ように思える。
     でも、読んだ後にあれこれ思いをめぐらせると、決してそんなものではないことがわかる。
     
     文章の端々に、国という存在へのとまどい、弱者への眼差し、血を分けた娘と自分自身のアイデンティティの確認...続きを読む
  • 娘に語る祖国
    娘さんに宛てた手紙のような本、の形式なので言葉が平易で読みやすかった。

    祖国韓国に対する「恥ずかしい」という感情の話がかなり前半に述べられていて、そのせいか、娘や奥さんに対して細かなことでも「嬉しい」という表現がよく使われているのかなと感じた
  • ロマンス
    昭和の香りが凄い。差別意識、差別用語も凄い。もう少し文学作品的な側面でリベラルなものが書かれているのかと思っていたが、言い方悪いですが下品という言葉に近いような場面、言葉遣い、内容がいくつもあった。これが時代の流れというものか。主人公も人間としてのあり方もいまいちよく分からない。男性的なのか女性的な...続きを読む
  • 娘に語る祖国
    在日韓国人のつかこうへい氏が自分を、祖国を、芝居という仕事を通して娘に語りかける親から子へのメッセージ。

    芝居という作品を母国であり、異国でもある祖国で作り上げる過程で、娘への手紙という方法で、自己というものを著者があらためて見つめ直しているように思える。


    最近、再び騒がれ始めた日本と近隣諸国...続きを読む