大江千里のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
47歳で今までの音楽活動を中止し、アメリカのジャズ大学に入学。
大江千里さんがそんな思い切ったキャリア転換をしておられたとは、まったく知らなかった。
すごいなぁ。そんなこと普通できないよ。
本書では、大学での四年に渡る日々が綴られているが、それはもう読んでいて気の毒になるほど過酷な日々。自分が全くジャズを知らなかったことを痛感し、子供といってもいいくらいの同級生と席を並べ、自分が培ってきたポップスの音楽性をジャズに塗り替えるべく練習を続ける日々。
本当に大変だったと思う。
そしてそれらを乗り越えて、今はニューヨークでジャズピアニストとして活躍されているとのこと。
人生100年時代を地でい -
Posted by ブクログ
2008年に47歳でアメリカに渡りジャズを学び、52歳でジャズレーベルを立ち上げ演奏活動などもしている大江千里の身辺雑記という感じのエッセイ。ジャズの名曲をタイトルに借りた42編、約350ページ。やっぱり文章よりは音楽の人だよなと思う。各編が長かったり短かったり、何を言っているのかちょっとわからんくだりも。正直なところ途中でやめちゃおうかと何回か思ったんだけどなあ。
最後のほうでN.Y.に来た頃の日々が書かれていて、その頑張り加減がいいなあと思った。それこそ日本では芸能人(アーティスト)だった人が、別の道で一から始めるってすごいことだよね。ちょっと甘いんじゃないのって感じのこともあるし、いくら -
Posted by ブクログ
ポップスシンガーとしての地位や収入を全て捨て、47歳でジャズピアニストになるためにNYの名門ジャズスクールに入学した大江千里の軌跡については、前作「9番目の音を探して」で詳しく知ったが、そのあまりの面白さに、続編としてつい先日出版された本作も書店で見つけて衝動買いしてしまった。
本作では、The New School for Jazz and Contemporary Musicでの4年間の学生生活を終えて、ジャズピアニストとしてデビューした後の生活が中心に描かれる。ブルックリンを舞台に、自然体で生活する数々のエッセイは、気負いなく読めて、朗らかな気持ちにさせてくれる。